2021年12月23日

天性の声…そして、これからの活動について伺います。

今週のゲストは、男性ソプラノ歌手、ソプラニスタの
岡本知高さんをお迎えしています。
Okamoto_Oguro_1.jpg

小黒:岡本さんはソプラニスタ…女性ソプラノの
音域を出せるソプラノ歌手なのですが、
今、日本にこのソプラニスタはどのくらい
いらっしゃるんですか?

岡本さん:日本だと、ソプラニスタを名乗って
いらっしゃる方は2人か、3人くらいだと思います。
ただ、このソプラニスタという声を持っている方は
大抵の場合、裏声でソプラノの音域を出しています。
ところが、僕の場合は普段喋っている、地の声が
元々高いんですね。ですから僕の場合は、天性の
ソプラニスタと呼んでいただいています。
僕には兄も姉もいるんですが、2人とも
一般的なテノールとソプラノなんですけども、
弟の僕だけ突然変異が起きましたね。


小黒:オペラというと、イタリアが主流だと
思うんですが、実際に現地で勉強された
岡本さんから見て、オペラに対する理解
というのは広がっているんですか?

岡本さん:どうでしょうね…古い文化という
イメージもありますので難しいところです。
今は、プッチーニやヴェルディの作品が
イタリアでは盛んで、元々、イタリアで
発祥したオペラというのは、
古い時代に遡れば、男性ソプラノや
男性アルトという高い声のパートや
レパートリーがあるんです。
僕が勉強しに行ったフランスという国は
古い文化を重んじるところがあったので、
イタリアオペラの発祥を勉強するのに
パリがとてもあっていたんです。

小黒:日本ではクラシックやオペラが
まだまだ難しいイメージがついていますが、
岡本さんが活動していく中でより楽しんで
もらうためにどんなことを気にして
いらっしゃるんですか?

岡本さん:やっぱり僕らっていうのは
どんなジャンルでも好きか、嫌いかで
判断されると思うんです。
僕自身はオペラだけじゃなく、ポップスや
ロックとオペラの声をミックスさせた
ものが好きなので、その間を取っていく…。
ヨーロッパのものと日本語の歌をミックス
させるような…これって、日本人が
得意な分野だと思うんですよね。
例えば、僕が美空ひばりさんを歌うと、
オリジナルの感じとはまた違った
よりクラシカルな新しい世界が描けると
思うのでそういったチョイスのものを
選んでいますね。

ーー岡本知高さんの最新アルバム
『Anthem』は
ユニバーサルミュージックから発売中です。

今夜の選曲… Again (歌劇《イーゴリ公》 "ダッタン人の踊り") / 岡本知高

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