2022年01月19日
対馬を悩ます、漂着ごみの問題
九州大学大学院・准教授の清野聡子さんをお迎えしています。
※リモートでのご出演です。
現在 清野さんは、福岡県を中心に長崎県対馬・五島を
研究フィールドとされています。
実は対馬は、『日本で1番、海の漂着ゴミが多い』と言われています。
清野「魚が集中するということは、海の流れが集中します。
すると、東シナ海って各国の経済発展で、ゴミがたくさん浮いていると
対馬海峡という狭いところに集中して、漂着してしまうんです。
さらに九州は、冬になると、大陸からの季節風で北風が強く吹くので、
それがゴミを吹き寄せちゃうんですね。こういった海流、風、地形が、
漂着ゴミの原因になってしまっているんです。」
100年以上制度が変わっていないため、現在も
漂着ごみは ”漂着さえた国が処理する” ということになっています。
対馬では、年間で約6万トンの漂着ごみがあり、
費用も3億円近くかかっている、と言われています。
清野「毎年、億単位の税金をかけ漂着ごみを回収しても、
終わらないまま10年以上経っています。」
小黒「九州は自然災害が多い印象でしたが、
もはやこれも、一種の災害ですね。」
清野「私も、関東から九州に移住してびっくりしたのは
九州は精神的にタフじゃないと住めないし、励まし合う土地です。
水害や地震だけじゃなく、海ゴミのような、やってもやっても
元に戻ることがあっても、めげずに何とか対応するという地ですね。」
今夜の選曲:WITH A LITTLE HELP FROM MY FRIENDS
/ SERGIO MENDES AND BRASIL '66