2022年04月28日
進むアフリカでの裁判IT化について伺います。
弁護士の原口侑子さんをお迎えしています。
現在、原口さんが従事されているのはアフリカの
司法制度調査プロジェクトです。
アフリカ8カ国を対象として司法アクセスを
広げていくという目標で進められています。
原口「アフリカでは殺人や個人間でのトラブル
など、問題を解決する際に部族の長老や首長に
相談するというのが今でも残っています。
そうした今までの価値観だと解決しない問題…
例えば、男尊女卑が強い部族で、女性からの
訴えというのは首長に話せない。
そういう場合、裁判所を問題解決のルートとして
納得のいく結論を出すためのサポートができるか
というのを調べに行きました。」
実は、日本よりもアフリカの方が司法のIT化は
進んでいるといいます。
オンラインでの裁判は双方の同意など諸条件を
満たさないと難しい日本に比べ、アフリカは
そういった裁判のオンライン化を裁判所自体が
進めています。
原口「日本で裁判を行う場合、紙で申請しないと
いけませんが、アフリカのルワンダでは
ネットでしか裁判を提起できないんです。
お年寄りなど、ネットを使えない人が裁判を
起こそうとすると街にあるタバコ屋さんが
ネットカフェのようになって店員が
お年寄りに教えるんです。その対価として
政府や裁判所がタバコ屋にお金を払っている
なんてこともあるんです。」
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今夜の選曲… Sit & Spin / Chocolate Genius