2022年12月19日
肩書き ”精神科など” への思いと、不思議な著書。
今週は、星野概念さんをお迎えしています。
星野さんは、1978年生まれ。
精神科医として病院に勤務する傍ら、執筆も行われ、
BRUTUSの「本の診察室」など、
雑誌やWebでの連載を多く手掛けています。
また、音楽活動も行っていらっしゃいます。
星野「今は、1週間のうち、1番時間を割いているのは
精神科医の仕事なんですけれど、書き物や音楽をしている時間もあって。
少ない時間だけど一生懸命やっていることでもあるので
捨て置いたりとかをしたくないと思って、
『精神科医など』っていう肩書きかな、と思っています。」
昨年には、自身初の単著
『ないようである、かもしれない~発酵ラブな精神科医の妄言』が、
ミシマ社より発売されています。
小黒「なんの本だかわかんないけど、感じたのは
”ないようである、かもしれない”とか、”精神科医など”みたいな
哲学的な、禅問答のようなものに興味がある方なのかな?と。
あまり、意味を求めていない本作りだと思いましたね。
出版社はえらいね〜(笑)」
星野「僕、はっきりと物事を言ったり、
わかったような感じで物事を言うっていうのが違和感があって。
そんな、物事とか人って、そんなに分かりきらないよなぁ、と。
曖昧なままの事を書けると良いなぁ、と思って書いていて…
そしたら、本当何のための本かよく分からないっていう(笑)」
書籍の中には、星野さんが尊敬しているという、
患者さんに謝ってばかりいるという、
87歳になる岡山のヤマモト先生も登場します。
星野「その先生は、患者さんの立場の方と一緒に、
診療所を60歳で作られているんです。
先生の人生のテーマが共生で、そういう場を作ったっていうのが
本当にすごいなって。僕もこれからやっていきたいと思っています。」
今夜の選曲: SONHO EXPRESS
/ FRACTAL LIMIT, VARDAN OVSEPIAN & TATIANA PARRA