2023年07月03日
著書「トゥアレグ 自由への帰路」について
今週のゲストは、ジャーナリスト デコート・豊崎アリサさんです。
アリサさんは、パリ生まれ。
2006年にサハラ・エリキ協会を設立し、
アフリカ・サハラ砂漠の遊牧民族を支援されているほか、
ニジェールのウラン鉱山の実態を追うなど、
パリ、東京、アフリカの3か所を拠点に、様々な活動をしていらっしゃいます。
旅が人生のようなアリサさんですが、
旅ができなかったコロナ期間のはじめ頃は
四ツ谷の平屋に閉じこもって本を書いていたそう。
そして昨年イースト・プレス社から出版された
アリサさんの著書『トゥアレグ~自由への帰路~』は、
旅の魅力を伝える優れた書作に送られる
第8回「斎藤茂太賞」を受賞しました。
幼い頃から冒険家のお父様に連れられて
観光客が居ないような「秘境」を旅したそうですが、
アフリカの熱帯雨林やパプアニューギニアなどに幼い子を連れていく事には
お父様の「早く旅をしないと本物の世界はなくなる」という言葉が関係しているそう。
70年代、80年代には
アリサさんのお父様が”本物の世界”と呼ぶ「人間臭い場所」の破壊が
既に始まっているという強い意識を持っており、
10年後・20年後に無くなっているかもしれないと考え
破壊されてしまう前に見せたいという意図があったそう。
まさにそうなっている現代。アリサさんはお父様について
父親らしい人ではなかったかもしれないけど、旅の中で教育をしてくれた。
とおっしゃっていました。
今夜の選曲… Tenere Den / Tinariwen