2023年07月05日
「塩キャラバン」のお話
今週のゲストは、ジャーナリスト デコート・豊崎アリサさんです。
男性で構成される交易“塩キャラバン”に参加した経験のあるアリサさん。
当時、アリサさんには
「遊牧民と共に、彼らの暮らしやキャラバンを見ながら、
ラクダに乗ってサハラ砂漠を横断したい!」という夢があったそう。
ナショナルジオグラフィックの報道雑誌で"塩キャラバン"の話をきいて、
夢を実現しているのはこれしかない!と思い実践したそうです。
また、塩キャラバンについて伺ったところ、
昔からトゥアレグ族が、ニジェールにあるビルマというオアシスの塩田から
塩を運ぶルートが存在していたようで、、、
アリサさんが同行した塩キャラバンは1000年以上の交易の歴史があったとのこと!
最初は人のための塩を運んでいたそうですが、
70年代頃より安価な海の塩が入ってきたことで
ビルマの塩の価値は下がってしまったそう。
それでもビルマの塩を求めていたのが、
ミネラルが豊富な塩を家畜に与えたいと思っていた遊牧民でした。
塩キャラバンの塩はビルマの塩田から、ニジェールのサヘル地域の遊牧民の手に渡るため、
その存続は遊牧民の数にかかっているそう。
ニジェールにはまだたくさんの遊牧民が残っているため、
塩キャラバンが現在でも1年に1度、3000キロのルートを、約7か月かけて旅しています。
またキャラバンが、
塩を売った後持ち帰るのはニジェールにおけるお米のような存在の雑穀(ミレット)です。
これを利用し、自給自足の生活を送っています。
今夜の選曲… IMIDIWAN MAHITINAM / Tinariwen