2023年07月10日
アフリカ・ガーナのスラム街<アグボグブロシー>
今週のゲストは、MAGO CREATION代表で、
美術家の長坂真護(ながさか・まご)さん です。
長坂さんは1984年、福井県生まれ。
アフリカ、ガーナのスラム街に捨てられた
先進国からの電子機器のゴミの廃棄物で、アート作品を制作し販売。
その売り上げをガーナに還元するという
”サスティナブルキャピタリズム”を実践されている美術家で、
ビジネスリーダーとしても注目されています。
長坂さんが活動の拠点としているのは、
西アフリカに位置する“ガーナ”の首都アクラの一部がスラム化した地域”アグボグブロシー”
3万人ほどの人が暮らす、世界最大級の電子機器の墓場と呼ばれる場所です。
長坂さんは、路上の絵描きとして活動している時に
電子機器のバイヤーをすることで活動資金を集めていたそう。
「若者が家電を燃やしたガスで亡くなっているらしい」と聞き、
自身の誰にも迷惑をかけていないと思っていた活動との関係を思い、
実際に行ってみたいと考えたそうです。
そして実際に訪れたアグボグブロシーには
電子機器の廃棄物の輸出は、バーゼル法で禁止されているにもかかわらず、
様々な要因が絡み合い、本当に世界中の電子機器の廃棄物が
集まっているのを目の当たりにしたそうです。
そんなアグボグブロシーは町全体がリサイクルの町とのこと。
ですが適切な処理ができる機械があるわけではないため、
火をくべ溶けだした金属を取り出すと同時に、有害ガスが大気・土の中に染み出し、
イタイイタイ病や水俣病といった昔の日本の公害と同じことが起こっているそうです。
実際に現地の労働者の血を採決すると、イタイイタイ病の主因である
カドミウムが検出されているとおっしゃっていました。
今夜の選曲… Omnipuss / Meshell Ndegeocello