2024年02月19日
農業のきっかけは妻の一言から
今週のゲストは農業家/パリ山下農園の園主 山下朝史さんです。
山下さんは1953年、東京生まれ、23歳でフランスへ渡り、
さまざまな職業を経て、96年に43歳で日本野菜の栽培を開始。
山下農園を開業され、パリの三つ星レストランのグランシェフが絶賛するなど、フランスのみならずヨーロッパやアメリカで野菜の作り手として、ご活躍でいらっしゃいます。
山下農園があるのはパリ郊外シャペ村。現在は農作物を育てていますが、最初は盆栽を栽培していました。
しかし当時日本人で盆栽をしているのは山下さん一人。
瞬く間に有名になり、高い盆栽を盗まれるという事態に!
廃業を余儀なくされてしまったということです。
盆栽から農作物への移行のきっかけは、盆栽をレンタルしていたことから。当時のJAL系列の日本レストラン“弁慶”の料理長に
『山下さんのところ、土地が余っているなら、パリで手に入らない日本野菜を作ってくれない?』と言われたことが、農園のスタートになりました。
山下
「ただ、私自身東京生まれの東京育ちで身内も友達も、
農家なんか1人もいないから、何が何だかわかんないってことで。
逡巡の5年があったんですよ。これを農業に導いてくれたのは
妻の一言でした。」
小黒
「なんて言われたんですか」
山下
「『あなたが作る日本野菜だった私、食べてみたい』っていう一言で
背中をポンとされてうっかり半歩踏み出してしまったら
そっから戻せなくなっちゃったのが現在です(笑)」