2024年03月11日
津島とは
今週のゲストは、ジャーナリストで映画監督の土井敏邦さんです。
リモートでのご出演となります。
土井さんは1953年佐賀県生まれ。
広島大学を卒業後、1985年より、パレスチナ、イスラエルの現地取材。
93年からは映像取材も開始され、多くの報道映像や
ドキュメンタリー作品を発表。東日本大震災以降、主に福島県を取材し、
2019年、映画『福島は語る』が、文化庁映画賞 文化記録映画 優秀賞を受賞しています。
現在は東京K's cinemaで土井さんが監督・撮影・編集・製作をされた
映画『津島 -福島は語る・第2章-』が上映中。
こちらは、東日本大震災によって生活を一変させられた津島の住民たちの証言を集めたものです。
津島とは福島県の浪江町にあり、太平洋側にある山間部の地域です。
人口は1400人ほどで、人々は農業を中心にしながら、近くの町に働きに行くという形で暮らしていました。
東京電力福島第1原発から北西に30キロも離れている場所でありながら、当時の風向きによって、放射能が町まで流れてきてしまい、大部分が帰還困難区域に指定されています。
現在は一部地域で避難解除もされていますが、一部とはたった1.6%という現状です。
今回の映画で証言をしていらっしゃるのは、2015年津島原発訴訟の原告団の方々で、現在でも国と東京電力の責任を求めて提訴しており仙台高裁で係争中です。
土井さんは『今年の夏ごろには判決が出るのではないか』と仰っていました。
原告の方々は皆さんが高齢者で、既に100名近くが亡くなっています。
「間に合わないという焦りがものすごく皆さんにあるんですよね。」