2024年07月08日

最新著書『絹の襷 富岡製糸場に受け継がれた情熱』

今週のゲストは、紀行作家で、一級建築士の稲葉なおとさんです。

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稲葉さんは、東京工業大学建築学科を卒業後、建築家、
建築プロデューサーとして実績を積まれ、世界の名建築ホテル旅行記
『まだ見ぬホテルへ』で、紀行作家デビュー。
マリオット・インターナショナル・ゴールデンサークル・アワードを受賞。
その後も、ノンフィクション、小説、写真集と活躍の場を広げ、
また、永年に及ぶ建築文化の発展と啓発に関する貢献により、
日本建築学会文化賞を受賞されていらっしゃいます。

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稲葉さんの最新著書『絹の襷 富岡製糸場に受け継がれた情熱』が、
慶應義塾大学出版会より発売されています。 群馬県富岡市にある
富岡製糸場の 世界遺産登録までの秘話が綴られたノンフィクションです。

執筆のきっかけは稲葉さんが2014年に富岡製糸場が世界遺産登録された際に『当時富岡製糸場を持っていた片倉工業という会社の社長、柳沢晴夫が守ったからこそ登録にまで辿り着いた』という記事を目にしたことから。
『なぜ守る・維持に情熱を燃やしたのだろう?』ということに興味を持ちました。
そして稲葉さんは10年前初めて富岡製糸場に訪れ、当時のことを知る人たちから話を聞く中で、自分も知らなかったこの富岡製糸場の歴史を是非本として残せたらと考え、この本ができました。

当時、生糸産業自体が右肩下がりになる中で、片倉工業の社長をしていた柳沢晴夫さんは『明治時代に政府が設立した国民の宝だ!』と公言していました。
富岡製糸場は柳沢さんが社長の時には工場としては成り立たなくなってしまい、閉鎖にいたりますが、その後会長―相談役―退任に至るまでの14年間『売ってはならない、他者に貸してはいけないし、壊してはならない』と、とにかく残していきたいと熱く継続されていたそうです。

staff| 21:00 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク

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