2023年08月07日

プロジェクト「超分別ゴミ箱2023」とは?

メディアアーティスト藤幡正樹さんをお迎えしています。

IMG_9886.JPG

藤幡さんは1956年東京生まれ。
80年代からメディアアートの先駆者として活動され、96年には
日本人として初めてアルス・エレクトロニカ・ゴールデン・ニカ賞を
受賞するなど国内外で活躍。
慶應義塾大学や東京芸術大学で教鞭もとられており、
2005年には東京芸術大学大学院映像研究科の設立に
貢献。2016年には紫綬褒章を受賞されました。

メディアアーティストとは、インターネットが台頭してきた
90年代に、インターネット自体を個人的な表現に使えるか
というところから、始まったものであるといいます。

藤幡「本来はマスメディアじゃなく自分のメディアを作る…
コミュニケーションの場を開く、新しいメディアを作る、
それはテクノロジーと関係ない話でもある。
その辺がなかなか日本で浸透しづらいんです。
僕的にはメディアアートはずっと続いています」

2年に一度開催される国際芸術祭、東京ビエンナーレ
藤幡さんは『超分別ゴミ箱2023』というプロジェクトを実施されて
いらっしゃいます。

超分別ゴミ箱2023では、ゴミの分別と
再使用・再生利用の重要性が高いプラスチックの
ゴミについて知り、考えるプロジェクト。
このプロジェクトを通して藤幡さんが考えたのは、
実は”ゴミ箱はデータベースアーカイブでもある”
という視点。”アーカイブであればゴミではなくなる”

東京ビエンナーレは、資金集めをしながら制作するボトムアップ式。
集まって何か発見する場所を作るというのは、
まさにメディアアーティストとしてのあり方そのものであり、
超分別ゴミ箱のプロジェクトは、東京ビエンナーレの
考え方ともすごく合っているということで共感され
参加されています。

藤幡「自分たちの共有する価値観というものを作る。
そういう意味では、ゴミってすごくいいテーマで、
”そのまま捨ててしまう、要らないもの”として
見えなくしてしまうものを可視化していくと、
そのうちに価値が出てくるんですよね。」

今夜の選曲…You're My Best Friend / Queen

staff| 21:00 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク

2023年08月03日

食のお取り寄せ通販「文春マルシェ」

今週のゲストは、
一般社団法人日本ガストロノミー協会会長、柏原光太郎さんです。

IMG_9602.JPG

柏原さんは2020年に、食のお取り寄せ通販「文春マルシェ」を
立ち上げています。

週刊文春も文藝春秋も共に読者層が50代、60代ということで、
文春マルシェも「シニアの人が美味しいものを載せよう・集めよう!」が
当初のコンセプトだそう。
実際にどのようなものが好まれているのでしょうか?

柏原さん自身が同年代になって、気づいたそうですが…
お年寄になると脂っこいものを食べない…と言われているけれど、
実は「みんな油ものが大好き!」とのこと。
ただ、自分で油で揚げるとなると「面倒だし怖い…。」ということで
商品を探してみると、世の中には、揚げないコロッケなど、
お手軽な商品がたくさんあることに驚いたそうです。

最後に大阪と京都の食について。
京都は単位面積当たりのミシュランの数が世界一とのこと!
(サンセバスチャンが第二位)
また昔は大阪の方が食い倒れの街だといわれていましたが、
現在は和食の聖地といえば、京都!という風になっています。

これは柏原さん曰く「ブランディングがうまい。」とのこと。

また、日本料理の歴史を勉強してみると…
海に面して、山に近い大阪は、海と山の美味しいものがあったため
食い切り割烹が発達します。
ところが物流の無かった京都は、新鮮なものが無いため、
鯖寿司…漬物…といった技術が発達していきました。
このような状態で、
流通が整ったため「技術がある京都に食の中心が移ったのではないか?」
と柏原さんはおしゃっていました。

今夜の選曲… Gangsters / The Special AKA

=========
柏原光太郎さんの著書
「フーディー」が日本を再生する!ニッポン美食立国論 
――時代はガストロノミーツーリズム――

%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%BE%8E%E9%A3%9F_2.jpg

絶賛発売中です。
ぜひお手に取ってみてください。

staff| 21:00 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク

2023年08月02日

日本の食とフーディー

今週のゲストは、
一般社団法人日本ガストロノミー協会会長、柏原光太郎さんです。

IMG_9592.JPG

柏原さんは著書『ニッポン美食立国論』の中で…

日本における食ムーブメントについて。
1980年代バブル直前は、メディアが食の発信をリードしており、
中でも「有名人は美味しいものを食べてるに違いない」という考えから
有名人が良いと思う店を紹介していたそう…。

しかしそこで料理評論家の山本益博さんが、
「有名人が美味しいものをしっているわけではない!」と唱えたことで
「美味しいものとは?」という流れが生まれます。
また同時期にバブルが重なったことでイタ飯…フランス料理…ビストロ…というブームが生じることになり、重ねて番組「料理の鉄人」、
雑誌『Hanako』などによって“誰もが情報を持つ状態”になりました。
そこにネット・食べログが登場したことで、
「自分で美味しい店を探すことができるようになった。」
という流れがあったそうです。

また度々登場するフーディーとは。
美味しいもののためなら、プライベートジェットで旅をするような人々を
指しており、この人たちはあまり観光に興味が無いだろうとのこと…

しかし、美食を追求するフーディーの情報をもとに、人々が観光にくることで、話題になるレストランだけでなく、その周辺にも人が集まります。

柏原さん、こように「派生して周辺が潤っていくシステムを作る」ことが、
フーディーが日本を再生する!ということだと仰っていました。

今夜の選曲… The Selecter / The Selecter

staff| 21:00 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク

2023年08月01日

富山の食がアツい!

今週のゲストは、
一般社団法人日本ガストロノミー協会会長、柏原光太郎さんです。

IMG_9603%E7%81%AB.JPG

柏原さんは、今年5月に講談社より
『ニッポン美食立国論 「フーディー」が日本を再生する!―時代はガストロノミーツーリズム―』を出版されています。

この本には、貧しくなったといわれる日本が誇れるものは「食」
食を使って日本中に観光客を呼び、美食で日本を復興させよう!という
柏原さんの私論が書かれています。

前回、美食で町おこしに成功した街サンセバスチャンの話を聞きましたが、
日本国内の県としては、富山が当てはまるとのこと!

富山県には、富山駅から車で一時間ほどの場所に「Auberge L'évo
という、宿泊施設を備えたレストランがあります。3部屋しかないとか。
このレヴォに、世界中からフーディーと呼ばれる、食べることが
大好きな人たちが訪れているそうです。

他にも…岩瀬地区には満寿泉で知られる酒造の本店があり、富山中の
美味しい飲食店が集まっているそう!
氷見にもSAYS FARMというワイナリーがあります。

何もないと思われているかもしれないけれど、
本当はたくさん美味しいものが集まっている富山。
食が好きな人に、見直されている場所だそうです。

今夜の選曲… On My Radio/The Selecter

staff| 21:00 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク

2023年07月31日

日本ガストロノミー協会とは??

今週のゲストは、
一般社団法人日本ガストロノミー協会会長、柏原光太郎さんです。

IMG_9597%E6%9C%88.JPG

1963年東京生まれ。慶應義塾大学を卒業後、株式会社文藝春秋に入社。
「週刊文春」「文藝春秋」編集部などを経て、
ニュースサイト文春オンライン、食の通販「文春マルシェ」を立ち上げ、
グルメガイド「東京いい店うまい店」編集長も務められました。
また2018年には「日本ガストロノミー協会」を設立。
出版界きってのグルメということで、
食に対する様々な活動をしていらっしゃいます。

今回は、日本ガストロノミー協会について伺いました。
モデルは、世界一、美食で町おこしが成功した街である
スペインのサンセバスチャンにある
美食俱楽部「Sociedad Gastronomica」だそう。

これは社交クラブのようなもので…
サンセバスチャンには、昔から男性が料理を作る習慣ありましたが、
同時に家の台所は女性の場所で入れないという文化もあったため、
男性たちが外でキッチンを借りて、料理を作って楽しむ場だったそうです。

日本にもこんな場があったらよいな!と考え、設立されたのが
日本ガストロノミー協会。みんなで料理を楽しんだり、
シェフを呼び皮から餃子の作り方を習ったり、地方の生産者さんを呼んで
銘柄によって食材にどんな違いがあるのか比べたり、、、
食に関する、食べ歩き以外の楽しみのハブになるような活動をしています。

来月8月7日には「第六回 柏原います」というイベントが開催。
(今年に入って6度目、通算では78回ほど開催してるそう!)

仕事終わりに食材を持ち寄って料理をつくる会だそうで。
会費は4000円で、どんな人でも参加可能です。
できれば食材や料理を持ってきて…
料理に自信が無い人や、見てみたい!という人は
ワインや日本酒を持ち寄って、みんなで料理を楽しむ会だそうです!

今夜の選曲… Rudi, A Message To You/The Specials

staff| 21:00 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク

2023年07月27日

新幹線、JR東海が今、熱い!

今週のゲストは、ITOMOS研究所・所長で、
ジャーナリストの小倉健一さん です。

IMG_9504.JPG

小倉さんの著書、
週刊誌がなくなる日 - 「紙」が消える時代のダマされない情報術 -
このあとがきは、京都へ向かう東海道新幹線の中で書かれたそう。
新幹線オタクでもある小倉さん曰く、
車体の改善によって揺れは減ってきています。
新幹線は移動の場でもあり、仕事の場にもなるのだとか…!

東海道新幹線といえば『そうだ、京都へ行こう』のCMで
お馴染みのキャンペーンが毎年行われています。
首都圏で流れているこのCMでは、新幹線をあまり映さず
ほとんどが美しい京都の街並みを流し、
まずは京都を売り込むという面白いキャンペーンです。

これによって、自然と新幹線に乗って京都へと向かってしまう。
…ユニークなビジネスモデルがそこにはありました。

ちなみに、今年のキャンペーンでは空也上人立像が目印です!
▶︎JR東海「そうだ、京都へいこう」キャンペーン

小倉さんが注目する今後の新幹線の取り組みとは?
昨年亡くなってしまった、実質的な新幹線の創業者、
JR東海名誉会長の葛西敬之さん。
常々『新幹線を磨け』と言い続けてきました。
少子高齢化を迎え新幹線以外の取り組みを
JR東海がどうしていくか、小倉さんが注目している
ポイントだといいます。

小倉「貸切列車や、京都へ行こうのキャンペーンなど、
いろんなキャンペーンを打って新幹線しか
興味なかった人たちがどうやって売り上げを伸ばしていくか
どうやって経営を多角化させていくか、っていうのが
今後注目かなというふうに思ってます。」

51JOZ4o3orL._SX305_BO1%2C204%2C203%2C200_.jpg
小倉健一の最新著書
週刊誌がなくなる日 - 「紙」が消える時代のダマされない情報術 -
がワニブックスより発売中です!

今夜の選曲…WE MAY NOT STAY / GOGO PENGUIN

staff| 21:00 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク

2023年07月26日

週刊誌がなくなるまであと5年? 最新著書 『週刊誌がなくなる日』について伺います。

今週のゲストは、ITOMOS研究所・所長で、
ジャーナリストの小倉健一さん です。

IMG_9502.JPG

小倉さんの最新著書
週刊誌がなくなる日 - 「紙」が消える時代のダマされない情報術 -』が
ワニブックスから出版されました。
紙の雑誌の売り上げは、この10年間で毎年500億円ずつ
減り続けており、このままいけば、あと5年で紙の雑誌が消滅する
とのこと。そういう時代が到来する趣旨で書かれたのがこの本だといいます。

51JOZ4o3orL._SX305_BO1%2C204%2C203%2C200_.jpg

小倉さんが出稿した記事は、ヤフーニュースアクセスランキングで
今年に入って13回も1位を獲得しています。その秘訣とは?

小倉「簡単に言うと、バズってるものを同じことやると大体バズる。
それは大体マーケティングの発想としてあるんですけど、
それだけだとやっぱり縮小再生産なるんです。
その先に何か新しい視点を提示できたらいいなというふうに
思ってそれがやっぱり伸びるときは伸びますね。」

小黒「もうその究極はあなたの取材力ってことですね。
恐れ入りました。」

今夜の選曲…FRIDAY FILM SPECIAL / GOGO PENGUIN

staff| 21:00 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク

2023年07月25日

政治経済をデータの面からわかりやすく…ITOMOS研究所とは?

今週のゲストは、ITOMOS研究所・所長で、
ジャーナリストの小倉健一さん です。

IMG_9500.JPG

2020年にプレジデント編集長を経て独立。
そして、ITOMOS研究所を設立されます。
ITOMOSの由来は“Institute of Tokyo Media Observing Society”
の頭文字を、合わせたもの。

政治と経済のデータやエビデンスを基に政治の批評が
できないかというところから始まったITOMOS研究所では、
AIなどの先行研究によってそうしたデータを簡単に
解析できるようにしています。

例えば、近年では『異次元の子育て政策、少子化対策』
という話題があがりますが、世界中でこうした対策を
うまくやってる国はほとんどないのだとか。

モデルケースとしてよく例に上がるスウェーデンでも、
子育て政策を手厚くした結果、子供は増えてないという
エビデンスが出ているとのこと。

小倉「そうしたエビデンスを示しつつ、今までにない第3の道の、
政治記事や経済記事ファクトに基づいたものを作りたいなと
思っています。

論文はもう僕ら官僚の皆さんも簡単にチェックできる時代です。
それを活用して、政治の場でもう少し実効性のあるまともな
議論をできたらなというふうには思いますけどね」

51JOZ4o3orL._SX305_BO1%2C204%2C203%2C200_.jpg
小倉健一の最新著書
週刊誌がなくなる日 - 「紙」が消える時代のダマされない情報術 -
がワニブックスより発売中です!

今夜の選曲… Glow / GOGO PENGUIN

staff| 21:00 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク

2023年07月24日

議員秘書からジャーナリストへ

今週のゲストは、ITOMOS研究所・所長で、
ジャーナリストの小倉健一さん です。

IMG_9501_%E6%9C%88.JPG

1979年兵庫県生まれ。京都大学経済学部を卒業され、国会議員秘書から
2010年プレジデント社に入社。2020年にプレジデント編集長を経て、
その後独立。ITOMOS研究所を設立。
ジャーナリストとして、政治と経済を中心に、
ニュースサイトへの記事を配信、また講演会などでも、
活躍されていらっしゃいます。

小倉さんは、小池百合子東京都知事が環境大臣の時に
国会に居た5人のうちの1人の秘書として働いていましたが、
当時クールビズという大々的なイベントがひと段落したタイミングで、
秘書業が忙しすぎたのか、長期の入院をすることになってしまいました。

これを機に、この先政治家になるつもりは無いならば、
もう辞めて昔から興味のあった、ジャーナリズムや出版の方へ行きたいと考えたことがきっかけだそう。

プレジデント社に入社してからは、はじめから編集の仕事をしており、
経済紙プレジデントは、当時「政治」を扱う人がいなかったため、
小倉さんが伝手などを使いながら、たくさんの記事を書くようになったとおっしゃっていました。

今夜の選曲… Saturnine / GoGo Penguin

staff| 21:00 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク

2023年07月20日

子どもエリー学園

今週のゲストは 大宮エリーさんです。

IMG_9457ok.JPG

大宮さんは2020年3月に10代~60代まで、
職業も多種多様な人たちが参加されている
オンラインキャンパス「エリー学園」を開校。
翌年には、子どものためのオンライン学校
「こどもエリー学園」を主宰されています。

こちらは、形を変えていつも授業を行っていましたが、
大宮さん自身のアート制作が忙しくなってしまい、
現在は授業、子どもエリー学園はお休み中です。

そのため現在は、これまで子供たちが授業の中で制作してきたものを
展示するという形になっています。
大宮さんは制作したものを、誰かに見てもらうことが重要だと考えており、
こんな風に展示される、というレクチャーのためにも
このような形をとっています。

大人向けのものは、大宮さんの活動に参加する形で行われているそうで…
例えば、子供向けに行っていた「答えは一つではない」という授業で
子どもたちが制作した作品を発表するにあたり、
展示会をやってみるといった、体験型のものになっています。

子どもエリー学園には小学校1年生から6年生が全国から集まっており、
授業では「答えは一つではない」をコンセプトに行っていました。
これは正解に寄せようとする、義務教育で行うのは難しいため、
「受験も大切だけれど、そうじゃない世界もあるよ」を知ってほしくて
始めたそうです。

今夜の選曲… lost & found / おおはた雄一

=================================
展覧会「こたえはひとつじゃない展」By こどもエリー学園

期間:2023年7月6日(木)〜2023年9月5日(火)
(定休日は毎週水曜、月1 回 火曜)
会場:SUNDAY CAFE ART RESTAURANT
   東京都世田谷区池尻2-7-12-B1

==============================
2023年8月6日には
子どものためのワークショップ「We Love Forest」by 大宮エリーが
東京・大手町の「アマン東京」にて開催されます。

詳細はこちらから

=================================

staff| 21:00 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク


バックナンバー

カテゴリー