今週のゲストは、アーティスト 村上慧さんです。
村上さんが実践していた、眠るための家を担いで移動する『移住を生活をする』プロジェクト。
プロジェクトを進める中で、「家を持ち歩いてるけど、これは寝室にすぎず、お風呂やトイレというのは町にあるのだ」ということに気が付きました。
村上さんは街全体を「間取り図」と呼んでおり、例えば寝室はお寺の駐車場、銭湯をお風呂場、コインランドリーを洗濯場というように捉えていました。
小黒
「150cm×70cmの発泡スチロールなんだけど、村上さんの家は相当でかいってことだよね。」
村上
「そうですね、一番おおきな家に住んでいましたね(笑)道路は廊下のような感じでした(笑)」
また村上さんは、2022年から『村上勉強堂』という自然現象を使って生活するプロジェクトに取り組んでいます。
これは『移住を生活する』プロジェクトの中で、夏は北に、冬は南にという生活をする中で「自分で冷房・暖房を作れたらよいのに」と思ったことが発端でした。
「勉強していこうという気持ちも込めて、村上勉強堂という名前を付けて、千葉県の山武市に土地を買いまして、少しづつ工事を進めているっていう感じです。」
そう思って調べるうちに、暖房には、落ち葉を発酵させる時の「発酵熱」(落ち葉に付着する微生物の呼吸熱)が使えるのではないか、水の気化熱を使えば空間を冷やせるのではないか?と考えついたそう。
自然現象を使った冷房については、以前名古屋で特殊な外壁で、雨水を染み込ませ、日中の太陽で蒸発させれば、室内を冷やせるのではないかと、実験。結果は、湿度がものすごく高くなり、涼しさには、湿度が重要だという事に気が付いたそう。
「自然現象というか、命ってすごい熱を作る営みで。発酵熱とか、何かを
温めるって方向は考えやすいんですけど、冷やすというのは、結構まだ
実験段階で。でもいくつか考えてるので、いずれは実現できるんじゃないかと思ってます。」