2017年07月02日
7/2のゲスト:タチアナ・パーハ&ヴァルダン・オヴセピアン
7月2日は、5月下旬から6月初頭にかけて来日公演を行なった、ブラジルのシンガー、タチアナ・パーハ(Tatiana Parra)とアルメニア出身のピアニスト、ヴァルダン・オヴセピアン(Vardan Ovsepian)をゲストにお迎えしました。
タチアナ・パーハ(Tatiana Parra)はサンパウロ出身で、2010年にファースト・アルバムを発表。ブラジルだけでなく、アルゼンチンなど様々な国の、様々な分野の音楽家と共演しています。
彼女がこれまでにたどってきた音楽の旅路について、お話をうかがいました。
「私は以前から、世界中の音楽をリサーチしてきましたが、そうした中で、様々な音楽が交じり合う十字路のような瞬間がありました。それは、2005年のことです。
この年、私が尊敬してやまない、教祖とも言えるピアニスト、ベンジャミン・タウブキンが、ラテンアメリカの国々の音楽家を招いて、サンパウロでコンサートを行ないました。このコンサートを聴いた私は、音楽の豊かさに触れて、完全にノックアウトされました。
コンサートでアルゼンチンの音楽家、カルロス・アギーレが、ピアノやアコーディオンを弾き、歌うのを初めて聴いて衝撃を受け、彼の他にも、いろんな音楽を知りたいと思った私は、この年、アルゼンチンのブエノスアイレスまでリサーチの旅に出かけました。
そこで出会ったのが、アカ・セカ・トリオで、彼らの音楽の素晴らしさに、私の頭は爆発しそうなほどでした。そして私は自分で経費を工面して、アカ・セカ・トリオをサンパウロに招き、彼らとの共演でコンサートを行ないました。
それ以来、私の音楽の旅路は続き、南米の音楽家だけでなく、ヴァルダン・オヴセピアンと出会い、共演するまでに至りました。
こうした音楽の架け橋は、ベンジャミン・タウブキンが種をまいたことから始まったわけで、私はこれからも、足を止めることなく、音楽の旅路を歩んでいきます」。
ヴァルダン・オヴセピアン(Vardan Ovsepian)は旧ソビエト連邦の国、アルメニアの出身で長年、ロサンゼルスで活動しています。ヴァルダンに、タチアナとの出会いについてお話をうかがいました。
「2009年か2010年、私はボストンでブラジル人の建築家、マリーナ・コヘイアと知り合い友人になりました。
数カ月後、マリーナから、彼女の幼馴染みのシンガーのレコードを聴いて、感想を話して欲しいと言われました。それがタチアナ・パーハのレコードで、聴いた私はすぐに歌声に惚れ込み、以来2年間、まるで一人のファンのように聴き続けていました。
そして、マリーナからタチアナのメールアドレスを教えてもらって連絡をとり、一緒に音楽を作りませんかと、オファーしました。
ちょうど彼女も、新たなことに挑戦したいと思っていた時期だったので、ロサンゼルスに来て、一緒にレコーディングを行ないました。こうして、全てが始まったのです」。
スタジオライヴの生演奏。曲はヴァルダンが作曲した「Chorinho for Tati(タチアーナのためのショリーニョ)」。
Tatiana Parra / Vardan Ovsepian "Hand In Hand"
more info