2018年08月19日
8/19のゲスト:ダニ・グルジェル
8月19日のゲストは、サンパウロの「ノヴォス・コンポジトーレス(新しいコンポーザーたち)」と呼ばれる新世代の音楽家のサークルの中心人物でもある、シンガー/ソングライターのダニ・グルジェル。7月に6年連続のジャパンツアーを行ない、番組にお迎えするのは5回目です。
昨年までは母のピアニスト、デボラ・グルジェルとのクアルテートで来日していましたが、今年は、リリースされたばかりのニューアルバム「TUQTI」と同じメンバーの5人編成のバンドで来日。これまでとは一味違うツイン・ギターのサウンドに乗って歌い、新たな魅力を伝えてくれました。
「私の新しいソロ・アルバム <トゥクチ>。このタイトルは、サンバのリズムに乗ったスキャットの声から来ています。
長年にわたる様々なプロジェクトを経て、私の音楽は成熟してきました。
このソロ・アルバムには「グングナード」を共作したマルセロ・ボターロをはじめ、ギリェルミ・ファンチ、ヒカルド・ヘルツといった、新しい作曲家たちが参加しています。
彼らはサンパウロのインストゥルメンタル・ミュージックのシーンで活躍している人たちです。
アルバムのサウンド面では、音を歪ませたエレキギターの音を取り入れました。今までのアルバムには無かったサウンドなので、リスナーの方々には新鮮だと思いますが、私は、本格的にブラジル音楽を歌い始める前はロックやジャズのバンドに参加していて、昔からエレキギターのサウンドも大好きだったのです。
レコーディングに際し、プロデューサーのチアゴ・ハベーロと私は、新しいバンドを組みました。バンドのメンバーは、ミュージシャンであるだけでなく新しい作曲家でもあり、曲のアレンジも出来る人たちです。
私を含む5人のメンバーがスタジオに入って、用意した曲を、ゼロから一緒にアレンジしながら完成させる。そんなプロセスでレコーディングを行ないました。ですから、このアルバムは、5人が10本の手で一緒に作り上げたものなのです」
昨年、ダニと一緒に来日し番組にも出演したギタリスト、コンハード・ゴイスとのデュオでスタジオライヴの生演奏。
1曲目はカナダ出身の女性のトランペッター、イングリッド・ジェンセンに捧げた曲「ヴォオウ(飛び立った)」。
2曲目が「カデ・ア・ヒタ(ヒタはどこで)?」。ヒタはダニ・グルジェルの2歳になるお嬢さんの名前です。すばしっこくて、飛び跳ねたり走り回ったりしたかと思うと、どこかに隠れ楽器の音を口真似するのが好きで、お母さんの歌声を「カカカカカ」と真似て歌う。そこからインスピレーションを受けて作った曲だそうです。
2曲とも「TUQTI」に収録されています。