2019年10月27日
10/27のゲスト:アンドレ・メマーリ
10月27日のゲストは、ブラジルのピアニスト/作曲家/プロデューサー、アンドレ・メマーリ(André Mehamari)。
1977年、リオデジャネイロで生まれ、サンパウロの音楽大学に在学中、学内のコンテストでクラシックとポピュラー音楽、両方の分野にまたがって優勝し、20年前にファースト・アルバムを録音しました。
その後、ジャンルを超えて国内外の様々な音楽家と共演。現代のブラジルを代表するピアニスト、作曲家、プロデューサーとして活躍しています。
2005年、ジョイス・モレーノのバンドのメンバーとして、初めて来日。2010年代には、ソロ、デュオ、トリオなど様々な編成で来日を続け、今年9月の来日時には、東京でソロ・コンサートを行ないました。
トリオを率いて録音したニューアルバム「Na Esquina do Clube com o Sol Na Cabeça」(「2019年ブラジル・ディスク大賞」候補アルバム)は、クルビ・ダ・エスキーナ(Clube da Esquina)と呼ばれる、ミルトン・ナシメントを中心とするブラジル内陸部ミナスの音楽ファミリーの名曲をレコーディングしたアルバムです。
「クルビ・ダ・エスキーナの音楽は、常に私の人生の中にありました。
1977年に生まれた私は、少年時代から彼らの音楽をレコードで聴き続けてきました。
私だけでなくトリオのメンバーも同じで、私たちは日本でもブラジルでも、クルビ・ダ・エスキーナの音楽を、コンサートで演奏してきました。そこで、彼らの音楽にトリビュートするアルバムを作ることになりました。
ベースはネイマール・ヂアス。ドラムスはセルジオ・ヘジ。私はピアノのほか、アナログ・シンセサイザー、オルガンも演奏しています。
ミルトン・ナシメントの声は、世界中で最も美しい声のひとつだと思います。奇跡と言えるしょう。
彼をはじめクルビ・ダ・エスキーナの人々の音楽は、ハーモニーもメロディーも、とても豊かです。ジャズ、ポップス、ボサノヴァ、アヴァンギャルド、ビートルズ、フォルクローレ。あらゆる音楽の要素をミックスして、抱きしめ、ひとつにしています。
彼らは、とてもヒューマンで美しい、ブラジル音楽の時代を作りました。その音楽を今、表現することが、とても困難な時代を生きている現代のブラジル人にとって、重要なことだと考えています」
スタジオライヴでは、クルビ・ダ・エスキーナの名曲を、即興を交えてメドレーで演奏してくれました。
「カンサォン・ダ・アメリカ」「モーホ・ヴェーリョ」「ポンタ・ヂ・アレイア」。この3曲はミルトン・ナシメントの作品です。続いてロー・ボルジェスの作品「トレン・アズール」。そして最後に再びミルトンの作品「クラヴォ・イ・カネーラ」でした。
Na Esquina do Clube com o Sol Na Cabeça / André Mehmari Trio