11月24日は、ブラジルのギタリスト/シンガー、バジ・アサド(Badi Assad)をゲストにお迎えしました。
バジ・アサドはサンパウロ生まれ、リオ育ち。ネイティヴには "バヂ・アサーヂ" と発音します。
ワールドワイドに活躍しているクラシック音楽のギター・デュオ、オダイル&セルジオ・アサド(アサド兄弟)の妹です。
1988年、ブラジルでデビューし、90年代以降はアメリカをはじめ世界を舞台に活躍を続け、10月に初のジャパンツアーを行ないました。
「私は幸運なことに、音楽家の家庭に生まれました。生まれた頃、兄のオダイルとセルジオは、すでにギターを演奏していました。父親はショーロの音楽家としてバンドリンを演奏。そして母親は歌手で、今も生きています。
私は家族を通じて音楽を学びました。幼い頃、母親が歌ってくれた子守唄に始まり、2人の兄が演奏していたクラシックやショーロ、そして9歳の時からラジオでブラジルのポピュラー音楽、ジャヴァン、シコ・ブアルキ、カエターノ・ヴェローゾなども進んで聴くようになりました。
こうした経験を通じて私は音楽の広大な世界を知り、様々な音楽をミックスして自分自身の音楽性を築くことになったのです」。
「私はクラシック音楽のギタリストとしてキャリアをスタートし、ブラジルのインストゥルメンタル音楽も演奏するようになりました。そしてキャリアの初期から、自分の声を楽器として使う実験もしていました。
その後、自分で作詞作曲を始めたことで、歌手としての性格が強くなりましたが、そこには、もうひとつの理由があります。局所性ジストニアという腕の病気にかかり、2年間、ギターを弾くことができなくなりました。
医者から、もう二度とギターは弾けないと言われ、その間、私は自分の声を使った表現を研究していました。
2年後、幸いにも回復して、またギターを弾くことができるようになりましたが、その時点で私の頭は変化し、別の人間に生まれ変わっていました。
その後の私はシンガー・ソングライターの道に進み、自分で歌詞を書くようになったことでポピュラー音楽の世界に入り、世界中の様々な音楽も取り入れ、ブラジル人としての音楽を作っています」。
ブラジル北東部の名曲「アザ・ブランカ(Asa Branca)」と「アイ・キ・サウダージ・ドセ(Ai Que Saudade D'oce)」のメドレーを、スタジオライヴ生演奏。
彼女がキャリアをスタートした頃、アメリカで "One Woman Band" と呼ばれたことにちなんで「私のバンドを紹介しましょう」とコメントして、最初に右手はギタリスト、左手はベーシスト、続いて口でパーカッションのリズムをとりながら、同時に歌を歌う、そんなパフォーマンスを披露してくれました。
とても一人とは思えない歌と演奏、もちろんオーバーダビングなしの一発録音です!