2020年06月28日
ジョアン・ジルベルト、アントニオ・カルロス・ジョビンの未発表ライヴ盤
ジョアン・ジルベルト。アントニオ・カルロス・ジョビン。今は亡きボサノヴァの二大クリエイター、それぞれの生前の未発表ライヴ盤が、海外のレーベルから発掘、発売されました。
A Night In Brazil (ライブ・イン・サンパウロ 2008)
/João Gilberto
DISK UNION公式サイト
2019年7月6日、88歳で世を去った、ジョアン・ジルベルト。2008年8月14日、サンパウロで行なった、ボサノヴァ誕生50周年を記念したコンサートの初日の模様を収録した、2枚組CDです。
この年の秋、ジョアンの通算4回目の来日公演も、行なわれる予定でしたが、健康上の理由で来日は中止。2008年、サンパウロ、リオデジャネイロ、サルヴァドールで行なったコンサートが、ジョアンの生涯最後のライヴ・パフォーマンス、人前での最後の姿となりました。
Hibiya Open Air Concert Hall, Tokyo
(ライブ・イン・ジャパン1986) / Antonio Carlos Jobim
DISK UNION公式サイト
アントニオ・カルロス・ジョビンが、ファミリー・バンドのBanda Novaを率いて初めて来日したのは、1986年8月。ジャパンツアーは、東京の日比谷野外音楽堂からスタートしました。その模様はテレビで放送され、レーザーディスクでも発売されましたが、34年を経て初CD化となりました。
開演は午後5時。まだ日が高く、セミの鳴き声に包まれてコンサートが始まり、日が暮れて夜になり、今度は鳥や虫の声が。曲の中、ところどころ、そうした自然音も聞こえてきます。
「鳥も、音楽に参加したがっている」というコメントに続いて、
「ボサノヴァは、日本に似ています。柔らかく、穏やかです」。そんなジョビンのMCも。
「イパネマの娘」のエンディングにオリエンタルなメロディーのパートがありましたが、これはジョビンが、日本公演のために考えたものでした。ところが、一回やったら本人がとても気に入って、これ以降、ブラジルでも海外でも必ず、そのパートで終わることが、お約束になったそうです。