ラジオ界のパクチーを目指す! 東京の「カオスな魅力」届ける、タカノシンヤ&セレイナ・アンが対談
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J-WAVEナビゲーターに、ラジオの魅力や声での情報発信のこだわりをインタビュー。
"人生と東京は想像以上に面白い"をテーマにしたJ-WAVEの番組『GRAND MARQUEE』。東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場したり、ミュージシャンが東京の景色をテーマに選曲したりと、多彩なコーナーを毎週月~木曜、16:00~18:50にお届けしている。フジロックのオフィシャルプログラムとして、コラボ企画もオンエア中だ。
そんな同番組が、この春にリニューアル。ナビゲーターとして、音楽家で広告クリエイターのタカノシンヤに加えて、シンガーソングライターのCeleina Ann(セレイナ・アン)が仲間入り。また、カルチャーWEBメディア「NiEW」とのコラボもスタート。ラジオの枠組みを超えて、東京を盛り上げている。
タカノとセレイナは、どんなグルーヴを生み出していくのだろうか。お互いの第一印象や番組への意気込み、また「東京の魅力を感じる部分」を聞いた。(J-WAVE NEWS編集部)
■「NAVIGATOR'S VOICE」過去のインタビュー
タカノ:明るくて美しくて元気な方だと思いました。スタジオでご一緒したときは、ライトのルーメン(lm)数が上がった感覚があったんですよ。本当、花のような可憐さの女性だなって。
セレイナ:すっごい褒めますね(笑)。私はタカノさんに対して、若々しいソウルを持った、はつらつとした方という印象を受けました。なので、年齢を聞いたときに超びっくりして。実はひとまわり離れているんですけど、すごく気を遣ってくださるし、優しいから、あまり差を感じなくて。出会ったときは「ちょっと先輩かな?」くらいに思っていました。
タカノ:いやいや、そんなバカな(笑)。きっと僕の魂レベルが未熟なんですよ。というか、セレさんの魂レベルが高すぎて。魂レベル的には先輩だと思ってますよ、僕は。すごいしっかりしているし、人生二周くらいしてるんだろうなあって。
セレイナ:え、たった二周? 私、この世の人類はみんな人生を一万回くらいやっているくらいのイメージが......。
タカノ:ちょっと話がズレてきましたよね(笑)。
セレイナ:(笑)。
――最初から印象が変化した部分はありますか?
タカノ:どうですかね?
セレイナ:タカノさんはお話すればするほど、ツッコミとボケの関係でいうとボケというのがわかってきました。というよりも天然ボケ。最初は、音で表現するとシャリシャリしているというか、はっきりしてるイメージだったんですけど、喋れば喋るほど、天然ボケだなと。
タカノ:セレさんには何度も「天然ボケ」と言われるんですけど、自分ではそう思わないんですよ。けれど、天然の人は天然だと気づかないとよく言うから、最近はちょっと自覚し始めました。
セレイナ:タカノさんは恐らく、ヤバい方です。
タカノ:えー、でもちょっとうれしいですね。変人に憧れている部分はあるので。
セレイナ:なるほどね(笑)。
――セレイナさんがタカノさんに鋭く切り込んでいくような関係性になりそうですね。
セレイナ:はい! この番組においての私のスローガンは「タカノさんを解放せよ」なので、実は私も生まれてこの方ボケなんですけど、がんばります(笑)。
タカノ:ツッコミ、がんがん入れてください! ゆくゆくは進行をすべてセレさんにお任せして、僕は自由型で背泳ぎしてる感じで生放送に臨もうと思ってるんで。
セレイナ:クロールしてほしいときは言いますね。
――タカノさんは22年の秋からナビゲーターを務めています。最初はどんな気持ちでしたか?
タカノ: 2022年の夏前くらいにオファーをいただいて、番組が始まるまで2〜3ヶ月くらい期間があったんですよ。その間は、日に日に心拍数が上がっていく感覚があったし、プレッシャーでだんだん夜も眠れなくなってしまって......。
セレイナ:心配!
タカノ:なので、薬局に行って不眠症に効く漢方薬を買って飲んでたんですけど、3ヶ月くらい経ってから改めてちゃんとパッケージを見てみたら「女性ホルモンをコントロールする薬」だったことが発覚して。
セレイナ:やっぱり天然ですよね(笑)。
――番組が走り出してからはいかがでしょう。
タカノ:引き続きプレッシャーは感じていたんですけど、放送を続けるうちにリスナーの方々からたくさんメールをいただくようになって、すごく勇気付けられました。同時に、番組の尺感にも慣れてきたんです。ラジオのナビゲーターってどこかスポーツに似ていて、身体的な部分を伴う仕事というか。
セレイナ:おもしろい視点ですね。
タカノ:逆に言うと、理論だけじゃなかなか成立できないものがあると感じたというか。当然、現場ではディレクターさんによる指示が入るんだけど、その場で意味を汲みとりながら放送を成立させるのは、身体感覚によるものが大きいと思うんです。それは半年続けてきたことで、だいぶ慣れてきました。
――セレイナさんはナビゲーター就任が決まっていかがですか?
セレイナ:J-WAVEで番組をやらせていただくことは夢だったから、すっごくうれしくて。今、言葉にした途端に心拍数が上がってきました。
――番組には「東京カルチャーの魅力を発信する」という大きなテーマがあります。おふたりが感じる東京のおもしろさとは?
タカノ:東京ってカオスですよね。人も音楽も料理も何でも、いろんな国のものが集まっている。そういう意味でのカオスさを極めているんだけど、そこを整理せずにそのまま東京として成立させているところがすごいなって。いい意味で強烈な雑多さを感じています。
セレイナ:そんな全ての文化がジャパナイズされていますよね。海外から入ってきたものが、東京というフィルターを通して、この狭い空間にびっちりと落とし込まれているところが都市として優秀だと思います。
タカノ:そうだね。僕はカナダに1年、オーストラリアのメルボルンに3ヶ月程度、あとメキシコで同棲生活をしていたことがあるんですけど、やっぱり東京がいちばんいいなって感じました。
セレイナ:それはわかります。私も沖縄に1年間住んでいた経験があるのと、日本人とアメリカ人のハーフなので、大学を卒業してアメリカに移住しようかと思った時期もありましたけど、東京に残ってよかったと思っています。東京のカルチャーはどんどんアップデートされていってるし、世界から見てもオンリーワンの街だと感じます。
タカノ:東京から受ける刺激って改めてすごいですよね。
――おふたりが東京でおすすめしたいスポットは?
タカノ:僕はサウナが好きなので、東京のいろんな施設を巡っています。今度久しぶりに台東区・上野の「北欧」に行く予定ですし、銭湯サウナも好きで。この前は新宿区・中井の「三の輪湯」に行って、めちゃくちゃよかったです。
セレイナ:(スマホで三の輪湯の内観写真を見ながら)いいな〜! 素敵......!
タカノ:古き良き銭湯サウナって感じなんですけど、サウナの中では有線が流れているんです。その選曲がキャンディーズなどの懐メロで。サウナの中って極限に何もすることがない状態だから、音楽と真剣に向き合える気がするんです。歌詞とかもめっちゃ耳に入ってくるし、そこが面白かったですね。
――サウナ施設を訪れることで、街の魅力を再発見する機会にもなりますよね。それこそ周辺の飲食店に足を運ぶこともあるでしょうし。
タカノ:そうですね。グルメの分野でオススメといえば、僕は「IVO ホームズパスタ 新宿店」で食べられる「絶望パスタ」。スープパスタなんですけど、これがおいしくて。「地球が終わる前に食べたいものは何?」と聞かれたら「絶望パスタ」と答えます。それくらい好き。
セレイナ:何で絶望なんだろう......?
タカノ:実際食べると希望に満ち溢れてますよ。
セレイナ:まぁ、絶望と希望は表裏一体ですから。
タカノ:うまいこと言ってるのかわからないけれど(笑)。
――セレイナさんは、東京でどんなふうに遊んでいますか?
セレイナ:私もサウナ施設に行ったり、あとはミュージックバーやシーシャ(水タバコ)バーが好きですね。
タカノ:初心者が行きやすいシーシャバーってありますか?
セレイナ:ド定番ですけど「チルイン」というお店ですかね。比較的リーズナブルで、通いやすいと思います。
──シーシャは初心者でも、味の良し悪しがすぐに判断できるものなのでしょうか?
セレイナ:下手くそなシーシャだと、喉がイガイガすることがありますね。好きなお店の見つけ方は、まずはフレーバーの多さに注目してみるといいと思います。
タカノ:セレさんのオススメのフレーバーは?
セレイナ:「アラビアンナイト」っていうピーチとオレンジの香りがするフレーバーが、不思議とお花のような香りもしてハマっています。けど、今は取扱店が減っちゃって。
――本格的にお好きなんですね!
セレイナ:ガチ勢です(笑)! 自分でシーシャを作っていたこともあって。
タカノ:そうなんだ!
――だから先ほど「下手くそなシーシャ」という表現が出たんですね(笑)。
セレイナ:私も上手ではないんですけど(笑)。沖縄に住んでいた頃、近所にシーシャバーがなかったんですよ。これは大問題だと、自分で作るようにもなって。そのときにたくさんのフレーバーを知って、楽しさが深まりましたね。東京にはたくさんシーシャを嗜めるお店があるので、探りがいがあると思いますよ。
タカノ:コーナーの裏テーマとして、「僕を立派なフジロッカーに育てる」というのがあるんです。テントを張ってサバイバルするという。現地でリスナーの皆さんと会えるかもしれないし、ワクワクしています!
セレイナ:私も3日間通しではフジロックに行ったことがないから楽しみ。タカノさん、私が酔い潰れたら、助けてくださいね......!
――『GRAND MARQUEE』は東京をテーマにした夕方放送の番組ということで「東京で夕暮れ時に聴きたい曲」を教えてくれませんか。
タカノ:Chassolというフランスのアーティストがいるんですけど、実験的な曲を作っていておもしろいんですよ。中でも『Pipornithology, Pt.II』という曲は、夕暮れ時にマッチするんじゃないかなって。
この曲は、街中のおじさんが吹いている口笛をサンプリングして、それにエレピのような音のメロディをユニゾンで乗せているんです。この口笛が意外と夕方にマッチして、切なさと楽しさを感じられるというか。夕方も昼と夜の間という、曖昧な時間じゃないですか。そこに親和性を感じるんです。
セレイナ:おしゃれな選曲! 私はDeb Neverの『Funky』を選びました。最近、LAのHIPHOPシーンで注目されているこのアーティストさんが好きなんです。
彼女はアジア人でアメリカの中でのマイノリティなんですけど、私もおそらくアメリカで育ったらマイノリティなんですよね。だから、そういった人たちが作っている音楽にここ最近は興味があって、いろいろ探しているところです。
――最後に、今後ラジオでやってみたいことを教えてください。
セレイナ:けっこう、巨大な構想が頭の中にあるんですけど、いつか『GRAND MARQUEE FESTIVAL』をやりたいんですよ。
タカノ:おお、いいですね! リスナーさんと繋がっていく機会は本当にほしいよね。
セレイナ:テントの中で、みんな靴も履かずに仲良くフラットな感じで、アコギのライブに酔いしれたり、リスナーのみんなとそんな時間が共有できたら楽しいだろうなって。今すぐできるようなことじゃないと思うけれど、ここから10年先を見据えて、開催できたらうれしいです。
タカノ:僕はラジオ業界でこの番組をパクチー的な存在にすることが目標ですね。
セレイナ:それを聞いて、今、私の中でもイメージが固まりました。カレーでもなく、ラーメンでもなく、我々は唯一無二のパクチーを目指していくんだと。
タカノ:パクチー好きな人って気がつくといつもパクチーを欲しているじゃないですか。嫌いな人もいるけれど、好きな人の熱量は異常に高い。J-WAVEの中でも、ラジオ業界の中でもこの番組でしか体験できないことをお届けできたら、いつかパクチーのような存在になれるのかなって。
セレイナ:じゃあ、思い切って番組名も『GRAND PHAKCHI』にします?
タカノ:いいですね(笑)。
(取材・文=中山洋平、撮影=夛留見彩)
・『GRAND MARQUEE』公式サイト
https://www.j-wave.co.jp/original/grandmarquee/
カルチャーメディア『NiEW』では、番組の一部をテキストで掲載。連動ポッドキャストも配信中。
・カルチャーメディア『NiEW』公式サイト
https://niewmedia.com/
・NiEW EDITION from GRAND MARQUEE
https://podcasts.apple.com/us/podcast/niew-edition-from-grand-marquee/id1680686942
フジロック・オフィシャルショップ岩盤の運営するウェブメディア『富士祭電子瓦版』では、フジロック好きの番組ディレクターやスタッフ、そしてFestival Life編集長の津田昌太朗が、タカノに魅力を語る座談会の記事も掲載中。
・J-WAVEナビゲーター・タカノシンヤが聞いた「初めてのフジロックを楽しむ秘訣」
https://frf-en.jp/talking-about-fuji-rock/shinyatakano
"人生と東京は想像以上に面白い"をテーマにしたJ-WAVEの番組『GRAND MARQUEE』。東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場したり、ミュージシャンが東京の景色をテーマに選曲したりと、多彩なコーナーを毎週月~木曜、16:00~18:50にお届けしている。フジロックのオフィシャルプログラムとして、コラボ企画もオンエア中だ。
そんな同番組が、この春にリニューアル。ナビゲーターとして、音楽家で広告クリエイターのタカノシンヤに加えて、シンガーソングライターのCeleina Ann(セレイナ・アン)が仲間入り。また、カルチャーWEBメディア「NiEW」とのコラボもスタート。ラジオの枠組みを超えて、東京を盛り上げている。
タカノとセレイナは、どんなグルーヴを生み出していくのだろうか。お互いの第一印象や番組への意気込み、また「東京の魅力を感じる部分」を聞いた。(J-WAVE NEWS編集部)
■「NAVIGATOR'S VOICE」過去のインタビュー
ふたりの「魂レベル」と、ツッコミ・ボケ事情
――セレイナさんは、ナビゲーター就任が決まる前から、同番組にリポーターとして出演されていますね。お互いの第一印象は?タカノ:明るくて美しくて元気な方だと思いました。スタジオでご一緒したときは、ライトのルーメン(lm)数が上がった感覚があったんですよ。本当、花のような可憐さの女性だなって。
セレイナ:すっごい褒めますね(笑)。私はタカノさんに対して、若々しいソウルを持った、はつらつとした方という印象を受けました。なので、年齢を聞いたときに超びっくりして。実はひとまわり離れているんですけど、すごく気を遣ってくださるし、優しいから、あまり差を感じなくて。出会ったときは「ちょっと先輩かな?」くらいに思っていました。
タカノ:いやいや、そんなバカな(笑)。きっと僕の魂レベルが未熟なんですよ。というか、セレさんの魂レベルが高すぎて。魂レベル的には先輩だと思ってますよ、僕は。すごいしっかりしているし、人生二周くらいしてるんだろうなあって。
セレイナ:え、たった二周? 私、この世の人類はみんな人生を一万回くらいやっているくらいのイメージが......。
セレイナ:(笑)。
――最初から印象が変化した部分はありますか?
タカノ:どうですかね?
セレイナ:タカノさんはお話すればするほど、ツッコミとボケの関係でいうとボケというのがわかってきました。というよりも天然ボケ。最初は、音で表現するとシャリシャリしているというか、はっきりしてるイメージだったんですけど、喋れば喋るほど、天然ボケだなと。
タカノ:セレさんには何度も「天然ボケ」と言われるんですけど、自分ではそう思わないんですよ。けれど、天然の人は天然だと気づかないとよく言うから、最近はちょっと自覚し始めました。
セレイナ:タカノさんは恐らく、ヤバい方です。
タカノ:えー、でもちょっとうれしいですね。変人に憧れている部分はあるので。
セレイナ:なるほどね(笑)。
――セレイナさんがタカノさんに鋭く切り込んでいくような関係性になりそうですね。
セレイナ:はい! この番組においての私のスローガンは「タカノさんを解放せよ」なので、実は私も生まれてこの方ボケなんですけど、がんばります(笑)。
タカノ:ツッコミ、がんがん入れてください! ゆくゆくは進行をすべてセレさんにお任せして、僕は自由型で背泳ぎしてる感じで生放送に臨もうと思ってるんで。
セレイナ:クロールしてほしいときは言いますね。
――タカノさんは22年の秋からナビゲーターを務めています。最初はどんな気持ちでしたか?
タカノ: 2022年の夏前くらいにオファーをいただいて、番組が始まるまで2〜3ヶ月くらい期間があったんですよ。その間は、日に日に心拍数が上がっていく感覚があったし、プレッシャーでだんだん夜も眠れなくなってしまって......。
セレイナ:心配!
タカノ:なので、薬局に行って不眠症に効く漢方薬を買って飲んでたんですけど、3ヶ月くらい経ってから改めてちゃんとパッケージを見てみたら「女性ホルモンをコントロールする薬」だったことが発覚して。
セレイナ:やっぱり天然ですよね(笑)。
――番組が走り出してからはいかがでしょう。
タカノ:引き続きプレッシャーは感じていたんですけど、放送を続けるうちにリスナーの方々からたくさんメールをいただくようになって、すごく勇気付けられました。同時に、番組の尺感にも慣れてきたんです。ラジオのナビゲーターってどこかスポーツに似ていて、身体的な部分を伴う仕事というか。
セレイナ:おもしろい視点ですね。
タカノ:逆に言うと、理論だけじゃなかなか成立できないものがあると感じたというか。当然、現場ではディレクターさんによる指示が入るんだけど、その場で意味を汲みとりながら放送を成立させるのは、身体感覚によるものが大きいと思うんです。それは半年続けてきたことで、だいぶ慣れてきました。
――セレイナさんはナビゲーター就任が決まっていかがですか?
セレイナ:J-WAVEで番組をやらせていただくことは夢だったから、すっごくうれしくて。今、言葉にした途端に心拍数が上がってきました。
東京カルチャーの「カオス」なおもしろさ
タカノ:東京ってカオスですよね。人も音楽も料理も何でも、いろんな国のものが集まっている。そういう意味でのカオスさを極めているんだけど、そこを整理せずにそのまま東京として成立させているところがすごいなって。いい意味で強烈な雑多さを感じています。
セレイナ:そんな全ての文化がジャパナイズされていますよね。海外から入ってきたものが、東京というフィルターを通して、この狭い空間にびっちりと落とし込まれているところが都市として優秀だと思います。
タカノ:そうだね。僕はカナダに1年、オーストラリアのメルボルンに3ヶ月程度、あとメキシコで同棲生活をしていたことがあるんですけど、やっぱり東京がいちばんいいなって感じました。
セレイナ:それはわかります。私も沖縄に1年間住んでいた経験があるのと、日本人とアメリカ人のハーフなので、大学を卒業してアメリカに移住しようかと思った時期もありましたけど、東京に残ってよかったと思っています。東京のカルチャーはどんどんアップデートされていってるし、世界から見てもオンリーワンの街だと感じます。
タカノ:東京から受ける刺激って改めてすごいですよね。
サウナ、シーシャ...おすすめ街遊び
タカノ:僕はサウナが好きなので、東京のいろんな施設を巡っています。今度久しぶりに台東区・上野の「北欧」に行く予定ですし、銭湯サウナも好きで。この前は新宿区・中井の「三の輪湯」に行って、めちゃくちゃよかったです。
セレイナ:(スマホで三の輪湯の内観写真を見ながら)いいな〜! 素敵......!
タカノ:古き良き銭湯サウナって感じなんですけど、サウナの中では有線が流れているんです。その選曲がキャンディーズなどの懐メロで。サウナの中って極限に何もすることがない状態だから、音楽と真剣に向き合える気がするんです。歌詞とかもめっちゃ耳に入ってくるし、そこが面白かったですね。
――サウナ施設を訪れることで、街の魅力を再発見する機会にもなりますよね。それこそ周辺の飲食店に足を運ぶこともあるでしょうし。
タカノ:そうですね。グルメの分野でオススメといえば、僕は「IVO ホームズパスタ 新宿店」で食べられる「絶望パスタ」。スープパスタなんですけど、これがおいしくて。「地球が終わる前に食べたいものは何?」と聞かれたら「絶望パスタ」と答えます。それくらい好き。
セレイナ:何で絶望なんだろう......?
タカノ:実際食べると希望に満ち溢れてますよ。
セレイナ:まぁ、絶望と希望は表裏一体ですから。
タカノ:うまいこと言ってるのかわからないけれど(笑)。
――セレイナさんは、東京でどんなふうに遊んでいますか?
セレイナ:私もサウナ施設に行ったり、あとはミュージックバーやシーシャ(水タバコ)バーが好きですね。
タカノ:初心者が行きやすいシーシャバーってありますか?
セレイナ:ド定番ですけど「チルイン」というお店ですかね。比較的リーズナブルで、通いやすいと思います。
──シーシャは初心者でも、味の良し悪しがすぐに判断できるものなのでしょうか?
セレイナ:下手くそなシーシャだと、喉がイガイガすることがありますね。好きなお店の見つけ方は、まずはフレーバーの多さに注目してみるといいと思います。
タカノ:セレさんのオススメのフレーバーは?
セレイナ:「アラビアンナイト」っていうピーチとオレンジの香りがするフレーバーが、不思議とお花のような香りもしてハマっています。けど、今は取扱店が減っちゃって。
――本格的にお好きなんですね!
セレイナ:ガチ勢です(笑)! 自分でシーシャを作っていたこともあって。
タカノ:そうなんだ!
――だから先ほど「下手くそなシーシャ」という表現が出たんですね(笑)。
セレイナ:私も上手ではないんですけど(笑)。沖縄に住んでいた頃、近所にシーシャバーがなかったんですよ。これは大問題だと、自分で作るようにもなって。そのときにたくさんのフレーバーを知って、楽しさが深まりましたね。東京にはたくさんシーシャを嗜めるお店があるので、探りがいがあると思いますよ。
いつか番組発のフェスをやってみたい
――『GRAND MARQUEE』では、「FUJI ROCK FESTIVAL '23」を盛り上げるべく「Road to FUJIROCK」という企画も立ち上がっています。タカノさんは今年初めて「FUJI ROCK」に参加するそうですね。タカノ:コーナーの裏テーマとして、「僕を立派なフジロッカーに育てる」というのがあるんです。テントを張ってサバイバルするという。現地でリスナーの皆さんと会えるかもしれないし、ワクワクしています!
セレイナ:私も3日間通しではフジロックに行ったことがないから楽しみ。タカノさん、私が酔い潰れたら、助けてくださいね......!
――『GRAND MARQUEE』は東京をテーマにした夕方放送の番組ということで「東京で夕暮れ時に聴きたい曲」を教えてくれませんか。
タカノ:Chassolというフランスのアーティストがいるんですけど、実験的な曲を作っていておもしろいんですよ。中でも『Pipornithology, Pt.II』という曲は、夕暮れ時にマッチするんじゃないかなって。
この曲は、街中のおじさんが吹いている口笛をサンプリングして、それにエレピのような音のメロディをユニゾンで乗せているんです。この口笛が意外と夕方にマッチして、切なさと楽しさを感じられるというか。夕方も昼と夜の間という、曖昧な時間じゃないですか。そこに親和性を感じるんです。
彼女はアジア人でアメリカの中でのマイノリティなんですけど、私もおそらくアメリカで育ったらマイノリティなんですよね。だから、そういった人たちが作っている音楽にここ最近は興味があって、いろいろ探しているところです。
セレイナ:けっこう、巨大な構想が頭の中にあるんですけど、いつか『GRAND MARQUEE FESTIVAL』をやりたいんですよ。
タカノ:おお、いいですね! リスナーさんと繋がっていく機会は本当にほしいよね。
セレイナ:テントの中で、みんな靴も履かずに仲良くフラットな感じで、アコギのライブに酔いしれたり、リスナーのみんなとそんな時間が共有できたら楽しいだろうなって。今すぐできるようなことじゃないと思うけれど、ここから10年先を見据えて、開催できたらうれしいです。
タカノ:僕はラジオ業界でこの番組をパクチー的な存在にすることが目標ですね。
セレイナ:それを聞いて、今、私の中でもイメージが固まりました。カレーでもなく、ラーメンでもなく、我々は唯一無二のパクチーを目指していくんだと。
タカノ:パクチー好きな人って気がつくといつもパクチーを欲しているじゃないですか。嫌いな人もいるけれど、好きな人の熱量は異常に高い。J-WAVEの中でも、ラジオ業界の中でもこの番組でしか体験できないことをお届けできたら、いつかパクチーのような存在になれるのかなって。
セレイナ:じゃあ、思い切って番組名も『GRAND PHAKCHI』にします?
タカノ:いいですね(笑)。
お知らせ
J-WAVE『GRAND MARQUEE』は、毎週月~木曜 16:00~18:50にオンエア。・『GRAND MARQUEE』公式サイト
https://www.j-wave.co.jp/original/grandmarquee/
カルチャーメディア『NiEW』では、番組の一部をテキストで掲載。連動ポッドキャストも配信中。
・カルチャーメディア『NiEW』公式サイト
https://niewmedia.com/
・NiEW EDITION from GRAND MARQUEE
https://podcasts.apple.com/us/podcast/niew-edition-from-grand-marquee/id1680686942
フジロック・オフィシャルショップ岩盤の運営するウェブメディア『富士祭電子瓦版』では、フジロック好きの番組ディレクターやスタッフ、そしてFestival Life編集長の津田昌太朗が、タカノに魅力を語る座談会の記事も掲載中。
・J-WAVEナビゲーター・タカノシンヤが聞いた「初めてのフジロックを楽しむ秘訣」
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