【ウェビナーレポート】ブランド戦略にラジオを活用する意義とは? シトロエンに聞く、広まりを感じた瞬間
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ラジオ放送を通じて都市生活者に寄り添い続けてきたJ-WAVEというメディアを、企業のマーケティング担当者はどのように捉えてくださっているのでしょうか。J-WAVEでは、スポンサーである企業にインタビューをするウェビナー企画を定期開催しています。
今回は、J-WAVEのラジオ番組『CITROËN FOURGONNETTE』(ナビゲーター:長岡亮介)の冠提供をはじめ、イベント協賛など幅広い施策でJ-WAVEを活用いただいているStellantisジャパン株式会社・中山 領氏をお招きしました。
「ラジオで描く、シトロエンのブランド戦略とは~「こだわりのある人」が集まる空間作りに迫る~」と題し、プラットフォームとしてのラジオの特徴やJ-WAVEならではの強み、シトロエンブランドとの強い親和性についてお話を伺いました。
司会進行はJ-WAVE ナビゲーター サッシャ。
中でもラジオ、特にJ-WAVEのヘビーリスナーでもある中山氏はラジオの魅力を「視覚的な部分、情景とリンクすることが素晴らしい」と語る。
そんな生粋のラジオ好きである中山氏が、J-WAVEで『CITROËN FOURGONNETTE』という番組をスタートさせた経緯とは?
中山:「J-WAVEが好き」という個人的な想いが入っている可能性もなきにしもあらずなんですが、やはりラジオ番組の良いところは、ブランドとして継続的にメッセージを伝えていけること。そこに関しては非常に有用性の高いメディアだと考えています。
テレビなど映像系は尺の問題もあり、ブランドのストーリーテリングを考えると、なかなか困難な部分もあります。しかし、ラジオであればハコ(番組)で60分の番組を作らせていただける。コスト的な部分も含めて、比較的実現しやすいという利点もある。
さまざまな特性的な部分も踏まえた上で、シトロエンというブランドがより定着していく可能性があると考えました。
シトロエンは、文脈がいろいろとあるブランドです。そのあたりをしっかり伝えていくにはどうすればいいかと考えた際に、ラジオという選択肢が出てきました
シトロエンというブランドを幅広い層に認知させる。そのために中山氏は事前に調査を進めたという。
中山:シトロエンのお客さまがどのようなメディアに接触しているか調査すると、特にラジオの接触頻度が非常に高かった。そこが番組スタートの決め手になりましたね。今のオーナー様はラジオを聴いているという結果を踏まえて動き始めました
では、なぜJ-WAVEを選んだのか。そこにはJ-WAVEが長年培ってきた「カルチャーに強い」という特性が鍵になっていた。
中山:シトロエンのオーナー様は文化的、カルチャー的なものに造詣の深い方が非常に多いというデータもあります。趣味嗜好を調べると、シトロエンの場合は音楽が好き、本や文芸、そういうものが好きというのがデータとしてあったので、その分野について強い放送局、強い番組が制作できる会社を考えたとき、J-WAVEが最適だろうと思いました
中山:こだわりのある方、カルチャー造詣が深い方が非常に多いということがあったので、そのような方たちに楽しんでいただける番組作りが必要だと考えました。
やはり、シトロエンのオーナーさまが聴いていて楽しい番組。車メーカーとしましては、車を買っていただくということが一つ大きな節目ではありますが、オーナーさまからすれば、購入はある種スタート。これから車を所有してそこからずっとお持ちになりますよね。だからこそ、車を所有する意味、所有することに対して喜びを感じてもらえるようなものをラジオなどのコンテンツで提供したかった。この考えが番組作りのひとつの土台になっています
番組の顔となる存在は、ミュージシャンの長岡亮介を起用した。
中山:実は、前々からぜひお仕事をしたいなと思っていたのが、長岡亮介さんでした。
長岡さんがもともとシトロエン好きであることは存じていましたし、シトロエンのオーナー層は音楽好きという背景があった。そのあたりのいろんな要素が完全にパズルのようにハマっている方が長岡さんだったんです。
シトロエン好きを公言する長岡亮介を起用し、番組はスタート。中山氏は長岡のことを「シトロエンを体現したような人」と評価する。その理由は、長岡の知識量にあるようだ。
中山:本当に長岡さんはシトロエンのことがお好きで本当に詳しい。私自身、古いシトロエンにお乗りのオーナーさんの会に行かせていただく機会があるのですが、長岡さんはそんなオーナーさまと同じレベル感でマニアックなお話ができるんです。付け焼き刃ではない本物の知識。
番組内でシトロエンのお話をする際には、本当にシトロエンに対する愛情が自然と出てきていて、それがリスナー皆さんや、ゲストでお迎えする方、オーナーさまにも刺さっているのではないかなと思います。
番組のリスナーの中には、長岡亮介をきっかけにシトロエンに初めて触れるリスナーも多い。
中山:リスナーの皆さんの感想を聞くと「シトロエンというブランドはよくわからないけど、長岡亮介さんのファンです」という方も結構いらっしゃる。やはり長岡さんがすごい熱量を持って話をされると、「シトロエンって何だろう?」と興味を持っていただけるんです。
実際にそれが番組に寄せられるお手紙にも書いてあったりしますから、ブランド担当としてはありがたいことですし、長岡さん様様だなというところではありますね
中山:シトロエンのオーナーさまは、さまざまなことに造詣が深いと何度もお話していますが、その期待に間違いなく応えていただけているんです。
これは、制作スタッフの皆さんに感謝ですが、特に社会科見学という企画では、SNSの跳ね返りが非常にいい。最近だと活版印刷の工場を訪れた回が放送されましたが、その内容を聴いたリスナーさんが「すごく面白い!」と反応してくださっていて。コンテンツ的にも非常に魅力的なものを作っていただいていますし、ちゃんとリスナーさんが反応してくださっている。そういったことを体感しています
魅力的なコンテンツを発信する『CITROËN FOURGONNETTE』。番組名は日本では馴染みのないフルゴネットという言葉が使用されている。ここにはどのような意味を込めたのか。
中山:フルゴネットはフランス語で、ライトバンという意味。商用バンになるのですが、バンはいろんな荷物を積むもの。『CITROËN FOURGONNETTE』という番組は、いろんな趣味、いろんなカルチャーを取り上げたいというところとシトロエンという車のブランドが提供するというところから、さまざまな趣味をライトバンに放り込んで、いろいろなところへ行こうという意味が込められています。
また、現在一番の売れ筋である「ベルランゴ」という車種もミニバンでありながらフルゴネットというジャンルに属するので、それも踏まえてこの番組名になりました
中山: ラジオの魅力は、夜の時間帯にお酒を飲みながらゆったりと聴けるということもあると思います。シトロエンブランドは、提供する価値として「(特に乗り心地などの)快適さ」を前面に押し出していますので、番組を聴いて「快適さ」を感じて頂きたいなと考えていました。
これは自分自身の原体験になりますが、かつてJ-WAVEの土曜深夜に放送されていた『ROCKETMAN SHOW』を聴きながら、1週間頑張って仕事をした自分を癒していて。すごく豊かな時間だったな、と思ったんです。
『CITROËN FOURGONNETTE』は、そういったゆったりした時間に花を添えている。土曜の10時をより豊かにすることができていると感じていて。くつろいで聴ける時間帯にカルチャーのお話や素敵な音楽を流していただけるのが非常にいいなと思っています。
また、長岡さんはミュージシャンですから、音楽にまつわる企画も多い。
先日はボサノヴァ特集を放送しましたが、きっとリスナーの皆さんは「こんな音源、どこから持ってきたんだろう?」と思っているはず。そういった音楽が聴けることも豊かなことだなと思います。
選曲に関しても長岡さんご自身がやられていますし、土曜の夜にゆったり聴けるというところがすごく生活を豊かにする手助けになっているのかなと思います
中山:跳ね返りをすぐ確認できるのはSNS反応なんですが、回を増すごとに反応が多くなっていると感じます。やはり3年目に入るあたりから、違う層、新たなリスナーさんも入ってきた。そこに関しては、続けることの大切さといいますか、じっくり増えていっていることを実感しています
『CITROËN FOURGONNETTE』は、シトロエンの特設サイトにて収録時のレポート記事をアップするなど、ウェブでのアプローチにも工夫をしている。デジタルとアナログを組み合わせ、リスナーの裾野を広げることにも注力している。
中山:毎週レポート記事のご提供、そして写真のご提供いただき、SNSで事前告知をやらせていただいています。
レポートに関してはシトロエンのサイト内に掲載させていただいているんですが、やはりラジオというと聴いておしまい。もちろんそれはそれでいいと思うんですが、とはいえ趣味などに非常に深く掘り下げる番組ですから、ビジュアルで残るものがあった方がいいだろうと、当初の段階からWebデジタルと連動する形で番組を進めていく認識を一致させていただきました。
番組の継続とともにコンテンツの内容も豊かになっていますし、リスナーさんからは「動画も欲しい」というお便りが届いたりもしていて。最近個人的に思ったことは、やはりマニアックな車のお話などをする際には、視覚的な補助が必要だなということ。このあたりをどうやってより連動性を持たせていくのか、企画の内容に応じてアプローチしてもいいのかなと考えています
中山:スタート当初は、長岡さん好きで、長岡さんの情報をポストしているアカウントが非常に多かったのですが、最近は「長岡さんが好きならシトロエンにしなよ」という会話がリスナー同士で行われていたり、シトロエンへ繋がっていっている気がしています。徐々にブランドが成長しているというか、認知が広がっている。
また、実際に番組を聴いてディーラーに訪れる方も多く、そのあたりでも反響を感じていると話す中山氏。
中山:実は、ディーラー行ってみようどころか、「買いました!」という報告が番組に届いたりもするんです。
お便り回という、番組の人気企画なんですが、そこに「シトロエンを買いました!」という報告が届くわけです。すると長岡さんは「でかした!」と言うんですよ。その「でかした!」欲しさに他の方もシトロエンの購入を検討するのではないかなと個人的には思ったりもしています。
番組を聴いて終わりではなくて、自分もシトロエンを持ってみたいというモチベーションに繋がっているということはそのあたりから実感しているところです。
実際に番組へ届く購入報告。他の番組と比較しても特殊な状況であるが、中山氏は続けてこう話す。
中山:J-WAVE的にも特例だなと思うのは、スポンサーにも関わらず、その商材について番組で触れているということ。これは『CITROËN FOURGONNETTE』の例外的なことだとは思うんですが、ナビゲーターの方がその商材について造詣が深い場合、必然的に話題に上がってくる状況もあります。
そういう意味でも商材について詳しい方、扱っているものについて少なからず良いと思っている方をナビゲーターに起用することは、とても効果的なのではないかと思います。
中山:短期的には評価はしづらいですし、短期的に評価してはいけないものだと考えています。デジタルバナーのように何回クリックされ、誘導されたかという問題ではなく、お便りが増えた、SNSで反応があった、件数が増えたといった定性的な情報なので、その増減をトラッキングして判断しています。
一つ成果としてあったのは、ベルランゴの特別仕様車が出た際に、信じられない勢いで売れたんですね。それはやはり継続的に認知が溜まっていて、良い車がきたときにバンと跳ねたということだと思うんです。
ラジオの場合、番組を継続していることがブランドの一番の土台作りに繋がっていくと思います。
そして、判断基準でいうともう一つ、放映しているエリア、してないエリアの差分を見ていたりもします。マッチマーケットという手法ですが、比べるとやはり放映しているエリアの方がある程度差が出てきている。その分は結果が増えたということになるので、そういうところを判断基準にしていますね。
今回は、J-WAVEのラジオ番組『CITROËN FOURGONNETTE』(ナビゲーター:長岡亮介)の冠提供をはじめ、イベント協賛など幅広い施策でJ-WAVEを活用いただいているStellantisジャパン株式会社・中山 領氏をお招きしました。
「ラジオで描く、シトロエンのブランド戦略とは~「こだわりのある人」が集まる空間作りに迫る~」と題し、プラットフォームとしてのラジオの特徴やJ-WAVEならではの強み、シトロエンブランドとの強い親和性についてお話を伺いました。
司会進行はJ-WAVE ナビゲーター サッシャ。
ラジオの良さは「ブランドメッセージを継続的に伝えていけること」
シトロエンのブランドマネージャーとして、プロモーションなどブランド全体を魅力的にする施策を打つことが、中山氏のミッションだ。プライベートでは2児の父親でありながらカメラや音楽など多趣味。中でもラジオ、特にJ-WAVEのヘビーリスナーでもある中山氏はラジオの魅力を「視覚的な部分、情景とリンクすることが素晴らしい」と語る。
そんな生粋のラジオ好きである中山氏が、J-WAVEで『CITROËN FOURGONNETTE』という番組をスタートさせた経緯とは?
中山:「J-WAVEが好き」という個人的な想いが入っている可能性もなきにしもあらずなんですが、やはりラジオ番組の良いところは、ブランドとして継続的にメッセージを伝えていけること。そこに関しては非常に有用性の高いメディアだと考えています。
テレビなど映像系は尺の問題もあり、ブランドのストーリーテリングを考えると、なかなか困難な部分もあります。しかし、ラジオであればハコ(番組)で60分の番組を作らせていただける。コスト的な部分も含めて、比較的実現しやすいという利点もある。
さまざまな特性的な部分も踏まえた上で、シトロエンというブランドがより定着していく可能性があると考えました。
シトロエンは、文脈がいろいろとあるブランドです。そのあたりをしっかり伝えていくにはどうすればいいかと考えた際に、ラジオという選択肢が出てきました
シトロエンというブランドを幅広い層に認知させる。そのために中山氏は事前に調査を進めたという。
中山:シトロエンのお客さまがどのようなメディアに接触しているか調査すると、特にラジオの接触頻度が非常に高かった。そこが番組スタートの決め手になりましたね。今のオーナー様はラジオを聴いているという結果を踏まえて動き始めました
では、なぜJ-WAVEを選んだのか。そこにはJ-WAVEが長年培ってきた「カルチャーに強い」という特性が鍵になっていた。
中山:シトロエンのオーナー様は文化的、カルチャー的なものに造詣の深い方が非常に多いというデータもあります。趣味嗜好を調べると、シトロエンの場合は音楽が好き、本や文芸、そういうものが好きというのがデータとしてあったので、その分野について強い放送局、強い番組が制作できる会社を考えたとき、J-WAVEが最適だろうと思いました
"車を所有する意味"を提供したい
コーナー提供からスタートし、ウェブサイトへの跳ね返りなどデータを検証。提供から1年が経過した頃、完全一社提供の番組を制作しようと舵を切ったと話す、中山氏。番組を独自に制作するとなると方向性など決めていく必要がある。どのようなことを意識したのか?中山:こだわりのある方、カルチャー造詣が深い方が非常に多いということがあったので、そのような方たちに楽しんでいただける番組作りが必要だと考えました。
やはり、シトロエンのオーナーさまが聴いていて楽しい番組。車メーカーとしましては、車を買っていただくということが一つ大きな節目ではありますが、オーナーさまからすれば、購入はある種スタート。これから車を所有してそこからずっとお持ちになりますよね。だからこそ、車を所有する意味、所有することに対して喜びを感じてもらえるようなものをラジオなどのコンテンツで提供したかった。この考えが番組作りのひとつの土台になっています
ナビゲーターには、ミュージシャン・長岡亮介を起用
『CITROËN FOURGONNETTE』には、シトロエンという車、ブランド、カルチャーを幅広く認知させるという側面もある。そこで大事になっていくのがナビゲーターの選定だ。番組の顔となる存在は、ミュージシャンの長岡亮介を起用した。
中山:実は、前々からぜひお仕事をしたいなと思っていたのが、長岡亮介さんでした。
長岡さんがもともとシトロエン好きであることは存じていましたし、シトロエンのオーナー層は音楽好きという背景があった。そのあたりのいろんな要素が完全にパズルのようにハマっている方が長岡さんだったんです。
シトロエン好きを公言する長岡亮介を起用し、番組はスタート。中山氏は長岡のことを「シトロエンを体現したような人」と評価する。その理由は、長岡の知識量にあるようだ。
中山:本当に長岡さんはシトロエンのことがお好きで本当に詳しい。私自身、古いシトロエンにお乗りのオーナーさんの会に行かせていただく機会があるのですが、長岡さんはそんなオーナーさまと同じレベル感でマニアックなお話ができるんです。付け焼き刃ではない本物の知識。
番組内でシトロエンのお話をする際には、本当にシトロエンに対する愛情が自然と出てきていて、それがリスナー皆さんや、ゲストでお迎えする方、オーナーさまにも刺さっているのではないかなと思います。
番組のリスナーの中には、長岡亮介をきっかけにシトロエンに初めて触れるリスナーも多い。
中山:リスナーの皆さんの感想を聞くと「シトロエンというブランドはよくわからないけど、長岡亮介さんのファンです」という方も結構いらっしゃる。やはり長岡さんがすごい熱量を持って話をされると、「シトロエンって何だろう?」と興味を持っていただけるんです。
実際にそれが番組に寄せられるお手紙にも書いてあったりしますから、ブランド担当としてはありがたいことですし、長岡さん様様だなというところではありますね
SNSでも反響の多い「社会科見学」企画とは
『CITROËN FOURGONNETTE』は、シトロエンの魅力はもちろん、他のラジオとは一線を画す企画を展開している。中でも社会科見学と題し、長岡亮介が気になった店舗や場所、工場を巡る企画は、リスナーの反応を感じられるものと中山氏は話す。中山:シトロエンのオーナーさまは、さまざまなことに造詣が深いと何度もお話していますが、その期待に間違いなく応えていただけているんです。
これは、制作スタッフの皆さんに感謝ですが、特に社会科見学という企画では、SNSの跳ね返りが非常にいい。最近だと活版印刷の工場を訪れた回が放送されましたが、その内容を聴いたリスナーさんが「すごく面白い!」と反応してくださっていて。コンテンツ的にも非常に魅力的なものを作っていただいていますし、ちゃんとリスナーさんが反応してくださっている。そういったことを体感しています
魅力的なコンテンツを発信する『CITROËN FOURGONNETTE』。番組名は日本では馴染みのないフルゴネットという言葉が使用されている。ここにはどのような意味を込めたのか。
中山:フルゴネットはフランス語で、ライトバンという意味。商用バンになるのですが、バンはいろんな荷物を積むもの。『CITROËN FOURGONNETTE』という番組は、いろんな趣味、いろんなカルチャーを取り上げたいというところとシトロエンという車のブランドが提供するというところから、さまざまな趣味をライトバンに放り込んで、いろいろなところへ行こうという意味が込められています。
また、現在一番の売れ筋である「ベルランゴ」という車種もミニバンでありながらフルゴネットというジャンルに属するので、それも踏まえてこの番組名になりました
生活を豊かにする時間の提供
オンエアは、土曜の夜10時から。1週間中でも、リラックスしている人が多い時間帯だ。中山氏は、本番組がそんな時間帯に花を添えていると実感している。中山: ラジオの魅力は、夜の時間帯にお酒を飲みながらゆったりと聴けるということもあると思います。シトロエンブランドは、提供する価値として「(特に乗り心地などの)快適さ」を前面に押し出していますので、番組を聴いて「快適さ」を感じて頂きたいなと考えていました。
これは自分自身の原体験になりますが、かつてJ-WAVEの土曜深夜に放送されていた『ROCKETMAN SHOW』を聴きながら、1週間頑張って仕事をした自分を癒していて。すごく豊かな時間だったな、と思ったんです。
『CITROËN FOURGONNETTE』は、そういったゆったりした時間に花を添えている。土曜の10時をより豊かにすることができていると感じていて。くつろいで聴ける時間帯にカルチャーのお話や素敵な音楽を流していただけるのが非常にいいなと思っています。
また、長岡さんはミュージシャンですから、音楽にまつわる企画も多い。
先日はボサノヴァ特集を放送しましたが、きっとリスナーの皆さんは「こんな音源、どこから持ってきたんだろう?」と思っているはず。そういった音楽が聴けることも豊かなことだなと思います。
選曲に関しても長岡さんご自身がやられていますし、土曜の夜にゆったり聴けるというところがすごく生活を豊かにする手助けになっているのかなと思います
デジタルとアナログを活用する
番組がスタートして、今年の4月で3年目に突入した。ここまで手応えを中山氏はどう感じでいるのだろうか。中山:跳ね返りをすぐ確認できるのはSNS反応なんですが、回を増すごとに反応が多くなっていると感じます。やはり3年目に入るあたりから、違う層、新たなリスナーさんも入ってきた。そこに関しては、続けることの大切さといいますか、じっくり増えていっていることを実感しています
『CITROËN FOURGONNETTE』は、シトロエンの特設サイトにて収録時のレポート記事をアップするなど、ウェブでのアプローチにも工夫をしている。デジタルとアナログを組み合わせ、リスナーの裾野を広げることにも注力している。
中山:毎週レポート記事のご提供、そして写真のご提供いただき、SNSで事前告知をやらせていただいています。
レポートに関してはシトロエンのサイト内に掲載させていただいているんですが、やはりラジオというと聴いておしまい。もちろんそれはそれでいいと思うんですが、とはいえ趣味などに非常に深く掘り下げる番組ですから、ビジュアルで残るものがあった方がいいだろうと、当初の段階からWebデジタルと連動する形で番組を進めていく認識を一致させていただきました。
番組の継続とともにコンテンツの内容も豊かになっていますし、リスナーさんからは「動画も欲しい」というお便りが届いたりもしていて。最近個人的に思ったことは、やはりマニアックな車のお話などをする際には、視覚的な補助が必要だなということ。このあたりをどうやってより連動性を持たせていくのか、企画の内容に応じてアプローチしてもいいのかなと考えています
ブランド認知は確実に広がっている
番組として更なる進化を模索する中山氏。番組を継続することでシトロエンの認知が広がっていることも実感するという。中山:スタート当初は、長岡さん好きで、長岡さんの情報をポストしているアカウントが非常に多かったのですが、最近は「長岡さんが好きならシトロエンにしなよ」という会話がリスナー同士で行われていたり、シトロエンへ繋がっていっている気がしています。徐々にブランドが成長しているというか、認知が広がっている。
また、実際に番組を聴いてディーラーに訪れる方も多く、そのあたりでも反響を感じていると話す中山氏。
中山:実は、ディーラー行ってみようどころか、「買いました!」という報告が番組に届いたりもするんです。
お便り回という、番組の人気企画なんですが、そこに「シトロエンを買いました!」という報告が届くわけです。すると長岡さんは「でかした!」と言うんですよ。その「でかした!」欲しさに他の方もシトロエンの購入を検討するのではないかなと個人的には思ったりもしています。
番組を聴いて終わりではなくて、自分もシトロエンを持ってみたいというモチベーションに繋がっているということはそのあたりから実感しているところです。
実際に番組へ届く購入報告。他の番組と比較しても特殊な状況であるが、中山氏は続けてこう話す。
中山:J-WAVE的にも特例だなと思うのは、スポンサーにも関わらず、その商材について番組で触れているということ。これは『CITROËN FOURGONNETTE』の例外的なことだとは思うんですが、ナビゲーターの方がその商材について造詣が深い場合、必然的に話題に上がってくる状況もあります。
そういう意味でも商材について詳しい方、扱っているものについて少なからず良いと思っている方をナビゲーターに起用することは、とても効果的なのではないかと思います。
「信じられない勢いで売れた」ブランド認知を感じた瞬間
ブランド戦略の成功と失敗の判断する上で、どのようなところにポイントを置いているのだろうか。中山:短期的には評価はしづらいですし、短期的に評価してはいけないものだと考えています。デジタルバナーのように何回クリックされ、誘導されたかという問題ではなく、お便りが増えた、SNSで反応があった、件数が増えたといった定性的な情報なので、その増減をトラッキングして判断しています。
一つ成果としてあったのは、ベルランゴの特別仕様車が出た際に、信じられない勢いで売れたんですね。それはやはり継続的に認知が溜まっていて、良い車がきたときにバンと跳ねたということだと思うんです。
ラジオの場合、番組を継続していることがブランドの一番の土台作りに繋がっていくと思います。
そして、判断基準でいうともう一つ、放映しているエリア、してないエリアの差分を見ていたりもします。マッチマーケットという手法ですが、比べるとやはり放映しているエリアの方がある程度差が出てきている。その分は結果が増えたということになるので、そういうところを判断基準にしていますね。
番組情報
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