ARTS COUNCIL TOKYO
CULTURE COLLAGE

Podcast ART

東京に集うカルチャーをコラージュしていく10分間。
アーツカウンシル東京のプログラムの中から、ピックアップしたトピックをお届けします。

2026.07.26
ルーシー・リー展―東西をつなぐ優美のうつわ―

7月26日の放送では、東京都庭園美術館で開催中の
「ルーシー・リー展―東西をつなぐ優美のうつわ―」をピックアップ。
学芸員の勝田 琴絵さんにお話を伺いました。

ルーシー・リーは、20世紀を代表するイギリスの陶芸作家ですが、
デザイナーの三宅一生さんが日本に広く紹介しました。
ロンドンを旅行中、見かけた本の表紙に掲載されていたルーシー・リーの作品に魅了され、工房を訪ねたのだそう。

日本では、1989年に安藤忠雄さんが会場設計をした展覧会で本格的に紹介され、2010年、2015年の大規模な展覧会を経て、広く親しまれています。

今回の展覧会は、約10年ぶりとなる展覧会となります。

・1章「ウィーンに生まれて」
ルーシー・リーはウィーンに生まれ、1938年にナチスの迫害から逃れ、ロンドンに移ります。
1章では、ロンドンに移る前の作品たちが展示されています。
普段使う食器や家具の中に高い美意識を表現するウィーン工房の作家たちに影響を受け、機能的でシンプルなデザインと手仕事による装飾を組み合わせた作品を制作しました。

・2章「ロンドンでの出会い」
2章ではロンドンに移ってからの作品たちが展示されています。
バーナード・リーチとの出会いなどが描かれている他、戦時中に生計を立てるために制作した陶器のボタンも展示されています。
ウィーン時代からの釉薬の研究をもとにカラフルなボタンを制作し、さらにその研究を深めていきました。

・3章「東洋との出会い」
美術評論家で思想家の、柳宗悦や陶芸家の濱田庄司と出会い、東洋の陶磁器からのインスピレーションを受けた作品が生まれていきました。

・4章「自らのスタイルへ―陶芸家ルーシー・リー―」
小さな高台に優雅なフォルム、象嵌という技法を用いた線の模様が特徴的なルーシー・リーならではの作品が展示されています。

中でも、勝田さんのお気に入りの作品は「熔岩釉鉢」という薄いピンクとグレーの2色でできた作品。
2色の粘土を渦巻きのように混ぜ合わせて模様を作り、熔岩釉という釉薬をかけてマグマのような質感をした作品です。

器は鑑賞の対象であると同時に、生活の中で使える美でもあるので、花瓶でも鉢でも、自分ならどういう使い方をしたいかと想像しながら楽しんでほしいとおっしゃいます。

「ルーシー・リー展―東西をつなぐ優美のうつわ―」は東京都庭園美術館で9月13日まで開催しています。
本展は、日時指定予約制なので、チケットをご購入のうえ、お出かけください。
月曜日は休館日となっています。

詳しくは公式ホームページをご確認ください。

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