TOKYO TATEMONO
MUSIC OF THE SPHERES
ピアニスト、角野隼斗が音楽を通した様々な”出会い”を語る20分
12月15日の放送では、先週に引き続き
Penthouseから浪岡真太郎さん、大島真帆さんをお迎えしました!
***
今週も引き続きよろしくお願いします。
我々Penthouse、6人組のバンドですが、
11月にニューアルバム「Laundry」をリリースしました。
先週話せなかったアルバムについての話を、
引き続き話せたらなと思うんですけれども。
「Taxi to the Moon」は先週リードトラックということで色々話しましたけれども、
その他になんか、印象深い曲とか好きな曲とかありますか。
大島さん)
好きな曲はやっぱり「我愛你」
角野のピアノがすごい印象的で。
僕のピアノですか。
めちゃくちゃありがとうございます。
あれは1番大変でした。
デモの段階で浪岡さんがそれっぽくピアノを打ち込んでくれるんですけど、
なんか結構方向性として、人が弾くような感じじゃない、機械的なものがデモに入ってて、その方向性でいくならこれはこのままでもいいんじゃないかとも思うんだけど、
PEnthouseというバンドで、僕も入ってるバンドだから、
もう演奏不可能そうなものをあえて、人力で弾くっていうのは面白い方向性なんじゃないかっていうことになって。
この打ち込みができるようになった世の中で、あえて打ち込みっぽいものを、
人が弾くっていう、なんかひねくれたことをねやりました。
浪岡さん)
そういう方向性にするかどうかみたいな話の時に、そういうちょっと電子っぽいピアノをなんか再現できるんですか。って角野さんに聞いたんですけど、なんか普通にいけると思います。みたいな一つ返事で返ってきたから。
大島さん)できますよって言っちゃった手前、弾かざるを得ない。
浪岡さん)そもそもね、なんか角野のピアノって、結構歯切れの良さみたいなのはプレイスタイルとしてあるから。
カットピアノと言いますか、生じゃない音源で、リリースがパッと切れるようなタイプのピアノのサウンドってあるんですけど。
それは例えば僕が普段弾いている アコースティックなグランドピアノ、スタインウェイとかなんかは、逆に残響が残る。
それをどう近づけていくかっていう課題ではあったんですけど。
なんで、歯切れの良さが出るようなピアノに調整してもらって。
で、弾き方もそういう風にやりながらやったの、覚えてますね。
大島さん)
ピアノの音がかなりあの曲の中ではすごい印象的になってるから。
アルバムの始まりの方にある曲ですけれども。
一方でまたその流れで2人が作った「Raise Your Hands Up」もありますけど。
そうですね、共作したゴスペルソングというか、
ゴスペルにしてはちょっといろんな要素も入ってる感じですけど。
でも元々のイメージとしては、うん、ゴスペルが持つ多幸感を表現したかったというのは ありますけど、これはどういう歌詞なんですか。
浪岡さん)
いやもうライブ楽しもうよみたいな歌詞です。
僕ら今年ツアーもやって、結構Penthouseのライブみたいなものが僕ら自身も掴めてきたところで、なんかそのライブの興奮みたいなものを歌詞にしてみるかというような感じでしたね。
そうですね。これはライブでやったらめちゃくちゃ盛り上上がるし、盛り上がりたい。
大島さん)
盛り上がると思う。手を上げざるを得ないと思うんだよね。さすがにお客さんは。
浪岡さん)
俺らも歌う手前さ、やっぱこっちも上げていかなきゃいけない。
手上げながら歌うってきついとかあるんですか。
浪岡さん&大島さん)
別に。いやいや、全然大丈夫。
走りながら歌うのと比べたらもう全然。
踊りながらは?
大島さん)
もう大変だね。踊りながら歌うのね。やっぱね、三半規管やられそうになるよね。
なんか振り付けある曲あるじゃないすか。何曲か。
大島さん)
でもそれで言うとさ、角野もピアノ弾きながら手上げたりとかしてるから、よくやるなと思ってるよ。
それは弾いてない時に。
なんかPenthouseが、 自分がずっと弾いてなくていいから。
というと語弊があるんですけど。
メインはもちろんボーカルの2人ですから。
ソリストとかやると、大体真ん中にいなきゃいけないから。
確かにそういう気楽さはいい意味であるんですけど、 そういう時はね、踊ったりして。
踊ることはないか。
手を振ったり、なんか歩き回ったりしてるけど。
大島さん)
それを見るのがやっぱりボーカルとしてもテンションが上がるから。
やっぱりメンバーが盛り上がってないと、絶対お客さんも盛り上がらないから。
その多幸感がステージ上で繰り広げられたときに初めて伝わると 思ってて。
なんかすごい嬉しい。角野がうぇーい。とかやってると、お、上がってる上がってる。みたいな感じで。
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お送りしたのはPenthouseで「Raise Your Hands Up」でした。
僕がまさに大学1年の頃に見た、 憧れた3年の真帆さんがここにいた気が。
浪岡さん)
あ、でも確かにこういう作風だったよね、まほさん。
もうセンターでギラギラしてる。
私を見ろ、みたいな。
大島さん)
いや、そうなんだよね。
最近気づいたんだけど、それで言うと、学生時代って、なんかずっとセンターに立ってたいみたいな感じがすごい強かったんだけど。
実は私はたくさんいる中で1番目立ちたいっていうことが分かったわけよ。
だから、なんかツインボーカルで、6人バンドの中で、輝くぞ。っていう方が、すごい性に合ってるなって最近思って。
ぽつんって1人でど真ん中に立ってるっていうよりかは、みんないるんだけど、その中で輝くぞ。みたいな、なんかすごい性に合ってるから。
この曲はまさに自分を輝かせる曲だなと思いますね。
浪岡さん)
なんかすごい真帆さんっぽいワードですね。
大島さん)
お2人にね、いい曲を書いていただいてありがとうございます。
自分を輝かせるって、なんかあんま、あんま言わないもん。
大島さん)
え。思ったことない?
この曲は自分を輝かせる曲だな。
曲でもいいし、この服はでもいい。
浪岡さん)
俺輝いてると思ったことないもん。自分が。
なんか輝くとはなんか違う感じが。
これは照れ隠しですね。
大島さん)
でも角野はさ、輝いてるじゃん、ステージ上で。
そうですか。ありがとうございます。
浪岡さん)
確かに武道館の時とかすごい。
いや、すごかったよ。ほんとに。
ありがとうございます。
でも、僕も真帆さんが言ってたのと近くて、1人でね。
ピアノリサイタルって1人でやること多いから、それはそれで好きなんだけど。
やっぱね、2000人とかが1人に注目するっていうのは、 プレッシャーなわけです。
みんなでやる中で、自分がこう引っ張るところもあるっていう、
オーケストラともそうだし、Penthouseのバンドもそうなんですけど、
やっぱ一緒に誰かとやるっていう楽しさは音楽の根源ですよね。
大島さん)
いや、すごくそう感じますね。
浪岡さん)
うん、まさに「Raise Your Hands Up」もお客さんと一緒に楽しもうみたいな曲にはなりましたから。
さて、我々、12月19日、バンド最大規模の会場であるパシフィコ横浜でワンマンライブを開催するわけですが。
大島さん)
おっきくなってきましたね。会場がね、
角野にちょっとずつね、近づいて、まだまだ遠いですけどね。
浪岡さん)
いやね、なんか俺らもでかくなってきたなと思う傍らで、どんどんでかくなっていくから。
喜び方がいまいちわからない
大島さん)
1万3000人の武道館を成功させた方いらっしゃるので。
でもね、6人でここまで来れたっていうのは、すごい感慨深いものがありますよね。
僕もなんて言っていいかわかんない。いや、嬉しい。嬉しいですよ。
大島さん)
久々のかな。ツアー以来かな。角野と一緒にやるのって。
いつかな。ツアーが6月にあったから、半年ぶり。
半年に1回ぐらい再会してる。
大島さん)
そうね。でもやっぱり角野と合わせた時にまた新しく生まれるものが絶対Penthouseにはあるはずなので。
なんかそれが今回もワンデーしかないからね。その1日でしかできない最大限のパフォーマンスをしたいなと思ってますけども。
浪岡さん9
角野がリハに来ると結構変わるものがすごい多いっていうのは、演奏面でもそうなんだけど、プログラム的な部分でも、すごい思いついたことをふと言って、それに応じていろんなものが変わるので、 変わることが苦手な矢野さんとかがあたふたしてたりする。
大島さん)
そう、風物詩ですよね、結構ね
え、みたいな、ちょっと顔がぴくってなるって。
ボーカルはね、楽しければなんでもいいと思ってるからね。
浪岡さん)
でもね、よくなるならそっちの方がいい。
そうですよ。その辺りのね、柔軟性も身につけていってほしいところ。
浪岡さん)
伝えときます。間違いない。
まあね、パシフィコ横浜でのライブ控えてますけど、我々ツインボーカルなんでね、
普通のバンドとはまた違う形態をしてるわけですけど、ツインボーカルならではのライブの面白さとかあったりするんですか。
浪岡さん)
なんか俺、結構ライブを長い時間見るの実は苦手なんですけど、時々意識が別のとこ行っちゃうとか、悪い言い方すると飽きちゃうことがあるんですけど、 ツインボーカルだとやっぱ声が変わるから、ずっと味変を楽しめる。
そういう意味でも飽きのないライブにはなるんじゃないかなっていうのとか。
あと曲作りの面でも、やっぱそのレンジを広く取れる。
1人でボーカルで歌うよりも低いとこから高いとこまで使えるし、 2人でハモったりするところも作れるし。
ほんと幅の広さはあるんじゃないかなと思いますね。
飽きを気にしますよね、浪岡さんっていつもそういうイメージが。
そういう意味ではすごい現代的言えるし。
浪岡さん)
でもなんかそこの感覚は必要以上に合わせようとした方がいいのかなとも思ってて。
僕自身は結構ね、飽きやすいタイプだからこそ、すごい気になるかもな。
何の時間なんだろう。みたいなのがすごい気になる。
大島さん)
意味のない時間を過ごせないタイプの人間だから。
浪岡さん)
そう、暇嫌いなんだよね。
厳しいですね。他人にも厳しいし、自分にも。
浪岡さん)
いやいやいやいや。他人に厳しくないですよ。
大島さん)
厳しいでしょ、間違いなく。
いやでもライブに来てる人たちはそんなに飽きを気にしてきてないんじゃないの。
浪岡さん)
いや、でもなんだろうな、友達に呼ばれてなんか来てみたはいいが、みたいな人も多分いてさ、 そういう人たちにも、楽しんでもらいたいなってのはあるわけで。
その視点はね、僕も常に持ってるので、必要ではあるんですけど、
なんかこう、独りよがりになる瞬間もあってもいいんじゃないですか。
浪岡さん)
もうちょっと売れたらかな。
大島さん)
そうか。でもなんかね、かてぃん's TIMEってところがさ、ワンマンライブだとあるじゃん。ボーカル2人と角野がピアノで3人でやったり、 1対1で2人でやったりみたいな時間ありますけれども。
そういう時間はちょっと1人よがりさもありつつ飽きさせないみたいな絶妙なバランスで、すごいいいんじゃないかなって思ったりします。
確かに。我々のライブね、大体中盤にピアノと歌だけのコーナーを設けるっていうのが通例になってきてますけど、そこは割と自由。かなり自由度高くやって。
大島さん)
選曲も自由な感じだし。もちろんね、ある程度楽しんでいただけるようにっていうのは前提にありつつも、でも、その中で好きな曲をやりたいっていうのができるから、Penthouseらしさとかもそんなに気にしなくて良かったりもするし、トークもゆるいし。
浪岡さん)
あそこ、いい感じ。飽き軽減に繋がってるし、両立できてるかもしれない。
逆に、ライブを飽きさせないように作り込んでいくっていう、その作り方の中のカウンターとして。味変への味変という、
確かにあるかもしんないですね。そんなところもライブの楽しみではありますけれども。
というところで、そろそろお時間になってしまいました。TOKYO TATEMONO MUSIC OF THE SPHERES、Penthouseから浪岡真太郎さん、そして大島真帆さんをお迎えしました。
MUSIC SELECT
1. Raise Your Hands Up / Penthouse