FUTURISM

ON AIR DATE
2019.08.25

ゲストは、銀座農園株式会社
代表取締役社長の飯村一樹さん。

銀座農園株式会社 代表取締役社長の飯村一樹さんをゲストにお迎えし、
「ニッポンの台所を救うスマート農業」をテーマに、
今注目すべき”スマート農業”の現在地と未来について、お話伺いました。


銀座農園 | Smart Agriculture Spirits

TOPPAN FUTURISM インスタグラム

SONG LIST

  • Stories We Build, Stories We Tell
    José González
  • Be Something
    Parekh & Singh
  • Altogether
    Styrofoam
  • Billie Jean
    Patáx
  • Hard Times
    Steinar-Raknes
ロボット技術や情報通信技術を活用して超省力・高品質生産を実現する「スマート農業」。

労働力不足、高齢化が深刻となり、生産基盤が揺らぐ中、スマート農業が必要不可欠に。

銀座農園株式会社 代表取締役社長の飯村一樹さんは、
農業ロボット(ドローン及びクローラー)の運用データ開発とAIによる
農業データプラットフォーム構築に取り組んでいます。

2009年の創業からトマトや梨を作るだけではなく、
東京・有楽町の交通会館前などの首都圏各所でマルシェを展開し、
全国の農家に都心での販売拠点を提供。
銀座一丁目に水田も作ったことも。

「データを取得するもの、搬送する軽作業をするもの、
 対象物を特定して精密な作業を行うものなど、ロボットにはいくつか種類がありまして、
 収穫となると対象物を特定してから動き出すため工程が複雑になり、設計も難しくなります」。

難しいとされている果樹の収穫ロボットの研究開発にも果敢に挑んでいます。

「農場全体から設計し直したいと考えています。ロボットだけではなく、
 ロボットが動きやすい農場設計をしたいと」。

一級建築士でもある飯村さんならではの、ロボットと農場をトータルで開発するという視点。

「農業においては収穫した後に量を測るものがほとんどで、事前に分りません。
 トマトやイチゴなども収穫した後に計測して初めて数量がわかるので、生産計画が立てにくい。
 我々のロボットは事前に走って個数がわかるため、事前に販売契約やアルバイトの調整もできます」。

収穫物のカウントにAIを活用し、
飯村さんは農業の計画性を向上させようとしています。

「安くしていかないと広がらないものの、
 現状の最終製品は車が買えてしまうほどになってしまう」。

一般の農家が手の届かない価格になってしまっては意味がないため、
規格を標準化して開発コストを抑え、現実的な価格を設定することが
スマート農業ロボットに求められています。
人件費と比較して、スマート農業により利益が増えるかどうかも重要なポイント。

飯村さんは「スマート農業は日本の台所を守る重要な守護神」であり、食の未来の鍵だと考えています。

法整備や導入コストなど、まだまだ課題だらけのスマート農業。

後継者不足が続く農業界に、先端情報通信技術を活用した
精密農業ソリューションが行き届くか否かが、日本の農業の未来を大きく左右します

小川 和也