FUTURISM

ミラーワールド。
現実の物理的世界とそれが情報化され繋がった世界が鏡合わせのように重なった世界。

「インターネットは世界中の情報をデジタル化することで誰もがアクセスできるようにし、
SNSは人間関係をデジタル化することでつながりやすくした。
物理的なものをデジタル化することによって世界中の誰もが
あらゆるものにアクセスできるようにするのがミラーワールドです」。

WIRED日本版編集長の松島倫明さんは、第三の大きなデジタルプラットフォームとしての
ミラーワールドに注目しています。

先週のコンシューマー・エレクトロニクス・ショー（CES）の話題でも
登場したトヨタのWoven City構想もまさにミラーワールドだと捉えている松島さん。

「スマートシティ、コネクテッドシティの文脈でよく語られますが、
Woven Cityはミラーワールドだと思います。センシングと解析技術により、
街中を２４時間絶えずスキャンして、起こっていることをリアルタイムでデータ化するのが
自律走行車。ミラーワールドのロジックが裏にあるんです」。

それによってどのような街、生活を作り出せるのか。
単なる車や建物だけではなく、走るコンピュータが都市レベルのプラットフォーム、
ミラーワールドを創造することこそがポイント。

ミラーワールド２０２０、その鍵は「実装」だと考える松島さん。

「コンセプトから、一か所でも実装することが今年の課題です」。

まだコンセプチュアルなミラーワールドはだいぶ先の未来に映りますが、
ひとつでも多く２０２０年に実装することが未来への鍵となります。

小川　和也