J-me CINEMA CIRCLEの部員のみなさんと一緒に創るシネマプログラム

CINEMA CIRCLE

Feb. 24 2017

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子役をギュッと抱きしめたくなる映画  「彼らが本気で編むときは、」

今日の「ALL GOOD FRIDAY」は “シャッターチャンス!思わず切り取りたくなる瞬間は?”がテーマ。私、写真は撮りますが、日頃はカメラは持ち歩きません。ただ、長い旅に出た時は常にカメラを持っています。「自分は何を見ているんだろうか?」ということをいつも考えながら歩きます。そんな感じでいつも撮っています。また写真展いつかやりますから、ご案内しますね。

今日のテーマは・・・「子役をギュッと抱きしめたくなる映画」!

子役って映画の中でやはりすごく存在感があるんだなということを、みなさんからの書き込みを読んで改めて思いました。子役から別の人生を選ぶ人がいるじゃないですか、それはそれで全然ありだと思う。また、歳をとるにしたがって、子役の時の良さが薄れちゃう人っていますよね?演技をしているっていうのが見えてしまう時にこちらがスッと冷めてしまう、ということがたまにあります。書き込みを読んでいて「この子こうなっちゃったよね」というのがありました。面白かった。

●ユキノナーニーさんからは「島々清しゃ」
「『現在、テアトル新宿上映中!W主演の安藤サクラ&(「湯を沸かすほどの熱い愛」で名演技の)天才子役=伊東蒼2人がもどかしくも愛しい!特に伊東は本当に抱き締めたくなる♪』ということです。確かに、伊東さんびっくりするような演技で、この子はいったい何者で、どこからいつ現れたんだろうかと思いました。」(部長)

●まちゅまちゅさんからは「I am Sam」
「『知的障害のある父ショーン・ペンと娘のダコタ・ファニングが親として子育てが出来るのかを児童相談所と法廷で争う物語。泣けます。女性弁護士役のミシェルファイファーもはまり役です。』、その通り!ダコタ・ファニングありえない才能ですね。すべての作品をあげたいくらいです。ただこの数年、大人になってからはパッとした作品がない。今、妹のエル・ファニングが大活躍、ただ、ダコタ・ファニングもまだ22歳ですから必ず復活すると思います。楽しみです。」(部長)

●ぽむたさんからは「小さな恋のメロディ」
「『マーク・レスターでも、トレイシー・ハイドでも、ジャック・ワイルドでもでもなく、トレイシー・ハイドの友だちの太めの女の子がかわいいです。主役二人が仲良くなったころ、ジャック・ワイルドの相手をする感じで出て来るけど、ジャック・ワイルドに泣かされます。いじらしかったです。』ということです。これ日本でしかあたらなかったのですが、この映画の製作を担当したデヴィッド・パットナムとロンドンで同じジムだったんです。それでサウナに入っている時に話かけられて、『日本人か?オレの作った映画、日本であたったんだけどさ。』と言われて、『あんた誰?』って聞いたら、『デヴィッド・パットナム』だと!飛び上がるぐらい驚いたことがありました。」(部長)

●「ライフ・イズ・ビューティフル」は、グーフィさん、Meguru Takagiさん他多数から!
●「となりのトトロ」は、ダゲビサさん、たかぐらさん、まいまいさん他多数から!
●「ロッタちゃん はじめてのおつかい」には、ゆりかもめさん、bonito_bonitaさん他多数から!

今週も、たくさんのご参加ありがとうございました!!

そして、今回部長が選んだ「子役をギュッと抱きしめたくなる映画」は「彼らが本気で編むときは、」です!!

「この映画、荻上直子監督の5年ぶりの最新作です。みなさん大好きな「かもめ食堂」、「めがね」、「レンタネコ」を撮った監督ですが、これを撮ったんだなぁと思いました。LGBT(セクシュアル・マイノリティ)をとりあげた映画です。主演は、生田斗真さん。彼がトレンスジェンダーの女性役、リンコを演じています。なんだけど、生田斗真さんだけじゃない。パートナー役をやっている桐谷健太さん、それから、子役の柿原りんかさんこの3人の映画なんです。他に登場人物はいますが、この3人で映画はほとんどまわっていきます。
 子供って感じたことをすぐに口にだすじゃないですか、時にはそれがすごく残酷な言葉になったり、人を傷つけたりする。でも、納得すると受け入れる時も柔軟ですよね、なんでも。そこがすごく上手く描けている。映画のタイトルで『彼らが本気で編むときは、』って、何を編むの?って思うでしょ?でも、すごっく納得する内容になっています。なるほど!そういうことでそういうふうにしましたかと!人間というのは、どのような性的趣向もありえる。話はじめると長くなりますから、ヒントが欲しい方は岸田秀の本を読んで頂ければと思います。」(部長)

映画「彼らが本気で編むときは、」は、2月25日(土)から公開です。

そして、この番組と連動した映画のコラムも毎週アップしていきます。今回は、こちらも明日から公開する映画、「素晴らしきかな、人生」について書いています。超、おしていますこの映画!ぜひ。

次回は、「今年のアカデミーのノミネート作品で観たい映画(どの賞でもかまいません)」をテーマにコメントを募集します!
みなさんのご参加、書き込みお待ちしています!!

彼らが本気で編むときは、

小学生のトモは、母親のヒロミと2人暮らし。ある日、母親が育児放棄して家を出てしまったため、叔父マキオの家に向かう。するとマキオは恋人リンコと暮らしていた。リンコは、元男性でトランスジェンダー。母親よりも愛情を注いでくれるリンコに戸惑いながらも3人での生活がはじまる・・・
荻上直子監督が5年ぶりにメガホンをとった作品。生田斗真がトランスジェンダーのリンコ役に挑み、桐谷健太がその恋人役を演じる。トモは、この作品が映画本格デビューとなる柿原りんかが演じている。

公式サイト:http://kareamu.com/

大倉眞一郎 おおくらしんいちろう

1957年熊本生まれ。
80年慶應義塾大学文学部東洋史学科卒業。大学では印度哲学を独学。同年、広告代理店電通に就職。88年J-WAVE開局に関与。その後97年までロンドン駐在の後、電通退社。同年10月からアジア各地をカメラ片手に旅して回る。その後、広告会社「タイノス」を設立。ユニクロのすべての広告活動を手がける。2007年9月タイノスを解散。再びアジアをプラプラすることになる。ヨーロッパ勤務中に身につけた世界市民的視野に期待。2003年09月に木楽舎より写真旅行記「漂漂」を出版。怒れるオヤジと称されるが、その語り口はソフトで定評がある。