医者と患者の関係を描いた作品
「ニーゼと光のアトリエ」
12月に入りました。みなさんの1年は私の1ヶ月くらいなんですよ。人生長いようで本当に短いです。40歳過ぎた辺りから「えっ!えっ!」みたいな感じで1年が終わります。ただ、毎日同じことを繰り返していると短く感じます。ところが、「これも!こんなモノもあるんだ!」と感じていると1年結構長いんです、不思議なものですよね。
今週のテーマは・・・「医者と患者の関係を描いた作品」です。
●T2さんさんからは「ジョンQ -最後の決断-」
「『重度の心臓病の息子を救うために、担当の医師や看護婦を人質に病院を占拠した父親。最後には決死の父親の愛が実ります!』。デンゼル・ワシントンですね。これ見ていて『あぁぁ』って思っちゃう映画。いつもうみさん他からも頂いているのですが、ぜひ観て欲しいですね。」(部長)
●まやままさんさんからは「パコと魔法の絵本」
「2008年、中島哲也監督の映画ですね。『記憶障害で入院している少女のために同じ病院の入院患者たちが演劇をしてあげる、、もしかしたら医者はちょっと脇役なのかもしれない映画ですが、陽気な医者役を上川隆也さんが演じ、患者たちの演劇にも「たにし」役で出演する。役者一人ひとりの個性が爆裂していて記憶に残る映画でした。一緒に観た幼い娘はどこまで記憶しているかな~』ということです。この映画には、Shinjituさん、のわのわさん他多数からも頂いていますが、最後ボロ泣きでしょう。私も娘と観てワンワン泣きましたよ。そんな映画です。」(部長)
●たけさん、Johnny★さん、Love UKさん他からは、「レナードの朝」
●イーハトーブのフジロッカーさん、JTさん、オランチョさん他からは、「赤ひげ」
●きらこさん、月のうさぎさん、ジェイさん他からは、「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」
その他、今週もたくさんのご参加ありがとうございました!
そして、今回部長が選んだ映画は、「ニーゼと光のアトリエ」です。
「昨年の東京国際映画祭で、グランプリと最優秀女優賞の2冠に輝いた作品です。舞台は1943年リオデジャネイロです。精神病院が舞台なんですね。当時は、世界中どこも似たような状況だったのですが、患者の人権とかいっさい無視。とにかく暴れる患者をおとなしくさせる為にはどうしたらいいのか、行われていたのはロボトミー手術、その手術でおとなしくなると言われていたのですが、必ずしもそうではない例も沢山ありました。それから電気ショックですね。患者が失神して痙攣するまで電気ショックを与える。人間扱いをしない、ちょっと暴れた、動いた、余計なことをすると拘束される。治療という名の暴力が行われていたのが精神病院。すべてではないにしろ、世界中多くの病院がそうだったはずです。そこにニーゼという女医が赴任してきます。1943年のことですから、女性が医者をやっているということが非常に珍しかった。これも世界中同じような状況ですね。このニーゼは、そこで行われている治療を見て愕然とする。これは治療ではない、単純に人間扱いしないで閉じ込めているだけだ、許せない。何か変えなければならない、考える。これまで乱暴な扱いをしていた看護師にもいっさい侮辱する言葉を使うな、暴力を振るうな、とにかく観察していろ、目をみて話をしろ、そこからガラッと雰囲気が変わってくる。昨年の東京国際映画祭のグランプに相応しい映画です。多くの方に観て頂きたいです。」(部長)
映画「ニーゼと光のアトリエ」は、12月17日(土)から公開です。
また、現在、J-me CINEMA CIRCLEの部員限定で、この映画の劇場鑑賞券を3組6名様にプレゼント中です!
締め切りは、12月9日(金)まで。詳しくはこちら
そして、この番組と連動した映画のコラムも毎週アップしていきます。今回は久しぶりに旧作を選んでみました。「アクロス・ザ・ユニバース」について書いています。これ見逃しちゃいけない映画です。コラム読んでください!
では、来週のテーマを発表!
テーマは・・・
「ジャズが聞こえてくる映画」です。
みなさんのご参加、書き込みお待ちしています!
そして、今月は私も参加する試写会が2つあります!
J-WAVE J-me SPECIAL PREVIEW「TOMORROW パーマネントライフを探して」
日時:12月14日(水)19:00スタート
会場:渋谷 ユーロライブ
この試写会に、J-me 会員70組140名様をご招待!
12月5日(月)正午締め切りです。
詳しくはこちら
J-WAVE J-me SPECIAL PREVIEW「MILES AHEAD/マイルス・デイヴィス 空白の5年間」
日時:12月15日(木)19:00スタート
会場:KADOKAWA 神楽座
この試写会に、J-me 会員、60組120名様をご招待!
12月2日(金)午後3時締め切りです。
詳しくはこちら
どちらもJ-me Cinema Circle部員は当選確率が上がります。
たくさんのご応募、お待ちしています!!!
ニーゼと光のアトリエ
精神病院に着任した女性医師ニーゼは、ショック療法が正しいものとされ、暴れる患 者を人間扱いしない病院に疑問を抱く。そんな中、芸術療法を含む画期的な改革案を導入。患者の心を少しずつ開いていくのだが・・・ 常識をくつがえし、愛と芸術で人をいやした女性医師の真実の物語。主人公ニーゼ役は、ブラジルの名優グロリア・ピレス。監督は、ホベルト・ベリネール。2015年の東京国際映画祭コンペティション部門に出品され、最高賞の東京グランプリと最優秀女優賞を受賞。
公開日:2016年12月17日(土)ユーロスペースほかにて全国順次ロードショー
配給:ココロヲ・動かす・映画社○
公式サイト:http://maru-movie.com/nise.html
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大倉眞一郎 おおくらしんいちろう
1957年熊本生まれ。80年慶應義塾大学文学部東洋史学科卒業。大学では印度哲学を独学。同年、広告代理店電通に就職。88年J-WAVE開局に関与。その後97年までロンドン駐在の後、電通退社。同年10月からアジア各地をカメラ片手に旅して回る。その後、広告会社「タイノス」を設立。ユニクロのすべての広告活動を手がける。2007年9月タイノスを解散。再びアジアをプラプラすることになる。ヨーロッパ勤務中に身につけた世界市民的視野に期待。2003年09月に木楽舎より写真旅行記「漂漂」を出版。怒れるオヤジと称されるが、その語り口はソフトで定評がある。