鎌倉の大仏や牛久大仏など、関東、都内各地にはさまざまな大仏があります。そんな中から、コレは見たほうがいい!という大仏を仏像イラストレーターの田中ひろみさんに選んでいただきました。
池袋大仏
南池袋の仙行寺というお寺に建立されている大仏。
東日本大震災の際、池袋で唯一の木造であった旧本堂が損傷したことにより、たて替えられたビルの1階に安置。誰でも無料で自由に参拝できます。
大佛師の渡邊勢山作の総ヒノキで、像高高さ4.6メートル、重さ1.5トン。まるで宙に浮かんでいるかのように、雲の台座に座っておられます。
東京湾観音
東京湾を一望できる南房総国定公園(大坪山)に、東京湾入り口に向かって建っている白い大仏。その高さはなんと56m!遠くからもその姿を見ることができます。この大仏は中にも入れるので、外からも中からも楽しめる大仏です。
1961年に宇佐美政衛氏の私財で、平和祈念と戦没者の慰霊を目的として建立されました。
上野大仏
上野の寛永寺にも大仏があるんです。
江戸時代の寛永8年(1631年)に、粘土を漆喰で固めた釈迦如来像として造ったのが始まりで、元々は6mほどの大きさがありました。その後の正保の地震で倒壊したり、何度も被害を受けつつもそのたびに再建されてきたのですが、大正12年の関東大震災で大仏の頭部が落ち、修復費用があつまらずに上野寛永寺内に胴体と頭部を別々に保存されました。しかし戦時中に軍需金属資源として供出され、現在はお顔だけのお姿になっています。
このような背景から「もうこれ以上は落ちない」ということで、近年は「合格大仏」と言われるようになっています。
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