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Nov. 10 2017
寒い季節に食べたいチーズ
11月11日はチーズの日ということで、雑誌などでもチーズの特集を目にします。そこで、今日は、世界各国、自然いっぱいの土地で作られたチーズを扱う『フェルミエ』愛宕店の店長・植村理恵さんに、寒い季節に食べたいチーズのお話を伺います。
まずは、『フェルミエ』のチーズ選びのこだわりについて聞きました。
「当店は、主にヨーロッパからチーズを輸入しているチーズ専門店です。弊社は手作りのチーズにこだわっているので、小さな作り手さんの昔ながらの製法のチーズを仕入れています。愛宕店はお店に入ってきていただくとすぐ左手に大きなガラス張りの熟成庫があり、その裏にも大きな倉庫がございます。裏手にあるチーズも多く、店頭に並んでいないチーズも沢山あります。チーズは生産者で十分に熟成されたものが届くんですが、生き物なので熟成と共に変化があるんです。ここに届いてから弊社のスタッフが、丁寧にブラシをかけたり、チーズを反転させたり、乾燥が必要なら乾燥させたりとお手入れをしています。そこがこういう仕事をしていると多分楽しいところです。丁寧に扱えば扱うほどチーズが生き生きとおいしく保たれるので、それはすごく大事なことだ思っています。」
たくさんのチーズが揃っている『フェルミエ』で、この時期にオススメの一品を聞きました。
「スイスなど冬が厳しい山の地方では越冬のために、冬の保存食として作られた固いチーズ、山のチーズが今も残っています。その中にグリュイエール・ダルパージュ、レティバと言われる古典的な作り方のチーズが入荷されます。どんなチーズにも必ずストーリーがあって、これは冬の越冬のために作られたもで、それが私たちにも届いているということはすごいことだと思うんです。山のチーズには未だに銅鍋で薪を炊いて作れられているチーズもあり、チーズの中に薪がパーンと弾かれて飛んだ炭がミルクの鍋の中に入ってチーズの中にそばかすみたいに見えることがあります。それを見ると「あぁ?、なんかドキドキする」って思いますね。」
ホームパーティにもおすすめのチーズ・アルノー・モンドールのおいしい食べ方をご紹介。
「“アルノー”というのは、アルノーさんという作り手さんの名前です。また“モンドール”という種類のチーズはフランスとスイスでも作られているんですが、このチーズに関しては黄金の山とも呼ばれています。もともと山で作らているので、そういう名前がついているんです。このチーズは表面がもこもこしていて、その上にナイフを入れて中の柔らかいところを食べるチーズです。スプーンですくってトロッとしたのを楽しみます。一番の特徴はミルキーでトロッとしたところ楽めます。これは一番この時期人気があるチーズです。この特徴に加えて側面にモミの木の一種のエピセアという樹皮が巻いてあり、その木の柔らかい香りも一緒に楽しめるので、そこも人気の理由のひとつ。バゲットにつけたり、クラッカーにつけたり、好きな方はお肉のソースとして焼いたお肉にかけたり、お野菜にかけたりと、みなさんそれぞれ違う楽しみ方をしています。」
意外にも和食に使えるチーズ、教えてもらいました。
「例えばフレッシュチーズ。モッツァレラやリコッタなどのイタリアのチーズは、和食みたいにも食べることができます。ほうれん草の胡麻和えにモッツァレラをちぎって混ぜたり、白和えのお豆腐使う代わりにリコッタチーズを使うと、いつもよりもリッチですが和食でも違和感がありません。実はいろんな手の加え方があるんです。オススメとしては、ウォッシュタイプのチーズはウニのような風味と表現されることがあるんですが、ウォッシュタイプ中でも日本で一番親しまれているフランスのブルゴーニュのチーズ。私はそれに生クリームに溶かし少量のお醤油で味を整え、お豆腐にかけてお豆腐のウニソースのようにして食べたりします。またお味噌漬けのチーズというのもあったりします。チーズは和食に合うんです。」
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