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Apr. 13 2018
生活の中にグリーンをプラス!春のスワッグ作り
今日は、花生師でTiny N主宰の岡本典子さんに、新しい花の楽しみ方…“スワッグ”について伺います。岡本さんは、『はじめてのスワッグ』という本も出版されています。
まずは“スワッグ”がどんなものなのか、聞きました。
「スワッグというのは、壁に花束を逆さまにして吊るす飾りのようなものなんです。でもちょっとわかりにくいと思うので、LiLiCoさんをイメージして一つスワッグをご用意してきました。なんとなく背面のあるスワッグをご用意したんですけど段々に重ねて表情を出すのが一般的なんですが、段々に重ねている合間から裏切るような長さの葉っぱを飛び出させることによって、その奥に見えてくるお花が丸見えじゃなくてチラ見えするという部分に表情が出るんです。丸見えより、チラ見えの方がそそられませんか?もちろんまったく隠れてしまっては意味がないんですけど、ちょっと「あら、なんか面白いの入ってるじゃない」と、ぱっと見以外にやっぱりじっくり眺めたときまで楽しめるような楽しみ方につながってくと思います。もちろんもすごく大人の色気ていうかがっつり色気ってよりも、こんな一面がすごくそそられるなっていう魅力を感じるので、一方的なんですけどそれも意識しています。」
スワッグというのは壁にさかさまにして飾る花束ということですが、ドライフラワーだけでなく、いろんな状態での作り方があるそうです。
ここからは、スワッグの作り方を聞きました。
「一般的にスワッグというのは、ドライになったものを束ねて飾るやり方と、生の状態から束ねて飾るやり方、本の中でお勧めしているセミドライの状態のものを束ねて飾るという三種類のやり方をがあると思います。生のお花から作って飾っていくと経年変化や香りをより楽しめるっていうところがありますが、ドライのもので作るともう経年変化はしないので、大体変化が予想つかなくてもうまく配置することができます。経年変化するものは、やはりその後開いていってしまったり、印象が変わってしまうことがあります。ドライの場合は、あまり印象が変わらずに作った時点で完成したものが見ることが出来ますね。セミドライってのが意外とオススメで、あまり生のものだけを束ねるとやはり蒸れてカビてしまったりなど、失敗することも無いわけではないので、セミドライといって少しドライになりかけた状態のものを束ねるのがオススメです。ドライだけのを束ねると意外とパリパリしてプロでも壊したり散らしてしまったり、必ずと言っていいほどパラっとしてしまうので、難易度がちょっと上がるかなと思います。」
通常のスワッグは、壁や扉などに掛けるので、背面が平らで全面がボリュームのあるカタチのものが多いということですが、少し違うタイプのスワッグもあるそうなんです。
「天井に吊るすタイプは、それは四方見といってどの面からもキレイに見えるように背面を作りません。最近よく見る花束のような形を天井からつるす。それが風によって揺れたり、天井からぶら下がっているということで、揺れたり窓から入る自然光の影、おうちのダウンライトでできる影で全然表情が違うので、それも1つの見どころだと思います。なんの花を飾るのでも、どこに飾るかで作り方や見せ方が違うんです。天井から吊るすスワッグは、遠目からの1つの飾りとして見えるシェイプと、その下を通過した時、ソファに座って見上げた時など下からの目線の時は、下からののぞき込んだ表情の方がすごく魅力的です。ですので作る時点で、横顔も大事なんですが、下から見上げた時の表情もすごく意識して作ります。」
最後に岡本さん、スワッグについてこんなお話もしてくれました。
「私の中ではインテリアというよりは、自然界から与えられた素晴らしい命ある植物に人間の手を加えさせて頂いて1つの形にするものなので、どちらかというと共存するもの、変化を楽しむもの。それがたとえ、開花するいいイメージの変化でなくて朽ちていく様子であっても、このあと色が抜けていく姿であっても、それが1つの自然な風景だと思うんです。種をまいてというところから、植物を育てる循環、次の命につなぐための行為というか、種を自分の力で飛ばしたり、鳥や風の力を借りて種子を増やしたりするんですが、その部分から学んで、それがどんどん循環する部分を感じた上での命あるものを扱う上での魅力。満開がベストの状態としないということなのかなと思います。」
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