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Apr. 20 2018
どんな食制限でも楽しめるケアリングフードレストラン
今日は、日本で珍しい“ケアリングフード”を提供する東京・元麻布にあるレストラン『エピキュール』のシェフ・藤春幸治さんにお話を伺います。
“ケアリングフード”、初めて聞きますがどんなレストランなのでしょうか?
「食事制限の人、ヴィーガンやベジタリアンもそうですし、グルテンフリーやアレルギーの子供、アスリートの方もそうですね。ダイエッターも病気の方も一緒にテーブルを囲める理想のレストランです。なんでかと言うと、まずこういうお店が無いからなんです。元々叔父が海外で有名なシェフで、その方がゴールデングローブやアカデミー、エミー賞の食事をやってたときに、すごく色々な人達が集まるわけです。食事の制限してる方達がいっぱいいるので、それを全部網羅して対応してするのを目の当たりにした時に、これが本来の食事を出す人の仕事だと感化を受けました。その中で、日本で今必要なのは病気の問題や医療機器の問題が出てくるので、そのノウハウに僕ならではのオリジナルの健康志向や病気の方でも一緒に食事ができることを日本でやれたらすごい!と思ってやったのがキッカケなんです。」
新しいタイプのお店ですが、どんなお客さんがくるのでしょうか。
「お客様からの要望ですが、例えば家族の中の1人が食事制限中の方。例えば低糖質で、でも他の3人は違いますというケースや、1人がヴィーガンでグルテンフリーで他の方は違うといったケース、病気になってしまい食事制限をドクターから言われているけれど、みんなと同じものを食べたいといったケースなど。1人は糖質何グラム、たんぱく質何グラムとなど細かな指定を受ける時もありますし、ざっくりな時もあります。それをうちのスタッフ達が全てヒアリングをして僕に落とし込んで、僕がどういうものとして食べたいのか、例えば和風スタイルなのか中華スタイルなのかとか、もしくはフレンチが出たりなど、アレンジしてお作りする事が多いですね。食事って人それぞれ求めるものが違って当たり前なのに、もちろんヴィーガンの方が一般の方と食事をしようと思うと一般の方がヴィーガンに合わせるかヴィーガンが一般の方に合わせるか、この流れだと楽しくないし、また一緒に行こうと中々思いにくいと思うので、お互いに食べられるものを出そうと。その中でも求めるものを出してあげたいというお店なんですね。」
そして『エピキュール』のレシピについても聞きました。
「例えばビーガンというと、砂糖も食べられるし小麦も食べられるしお米も食べられる。僕の考え方では基本的に糖質が高いものが、主食になりがちになってくるんですよね。ビーガンが食べられないのは動物性のもの。お肉、魚、魚介の出汁もだめですし、乳製品、チーズ、バターも基本的に食べないですね。だからこそ砂糖とか小麦粉とかお米とかジャガイモといった、悪いものではないんだけどそういうものが主体になってくる。そうすると糖質が増えてきて太りやすくなってくる。健康志向として、またそこに野菜が多くなってくるという食事になったときその人達に作るメニューは、ダイエット中でビーガンなんだけどと言われたら基本的に大豆と考えますが、多分食べ飽きてると思うんです。そこで芽キャベツ。芽キャベツはプロテイン量が多いので。米を食べても太らないように、細かく刻んであげたりします。でも満足感を感じでももらうために米の量を半分にしつつ中にはマッシュルームを刻んだりキノコ刻んだものを入れると、食べる量は変わらないけど糖質は半分に。そういうメニューをその場その場でカスタマイズしていくのが基本です。」
最後に、藤春さんは、こんなお話もしてくれました。
「今までの日本の飲食店は、イタリアン、フレンチ、中華というカテゴリーに分かれていてメニューがあって、といった一方通行な感じなんです。これはうちは出せるけど、これは出せないなど、ビジネスとしてのレストランが構築されているスタイルだったのですが、うちの店はメニューがほぼ無い状態でカスタマイズするスタイルです。大変なのは大変ですが、そんなに難しい事ではないんです。オリジナルの食事を食べてもらえることが一つのステータスになるし、あそこに行けばまた違うもの出してくれるよとか、色々な事事考えて作ってくれるよ、という事でやはり食べる人達が喜んでくれればいいよねというのを基本にやってます。」
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