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Mar. 15 2019
外国人向けヴィーガン・ベジタリアン和食料理教室『BentoYa Cooking』
今日は、外国人向けの和食料理教室、中でも植物性の原材料のみでつくるヴィーガン和食を教えている『BentoYa Cooking』をご紹介します。
お話を伺うのは『BentoYa Cooking』を手掛ける、一般社団法人 日本ヴィーガン・ベジタリアン和食料理教室協会 代表理事の菅原亜紀子さんです。
まずは、外国人向けのヴィーガン和食料理教室をはじめたきっかけを聞きました。
「やはりオリンピックに向けて、訪日外国人の増加はみなさんお分かりだと思うんですが、食の多様性の対応が必要になるなか、ベジタリアンの外国人にも和食のおいしさをお伝えしたいと思って始めました。私自身もカナダで和食のケータリングの会社を運営していて、その時に健康上の理由だったり、動物愛護の理念だったり、宗教上の背景でビーガン、ベジタリアンを選択している方がいらっしゃいました。その時に思い立ったというか、きっかけで、やっぱり一般的な和食は、ベースとなる出汁に鰹節が含まれていることが多いので、ヴィーガンの外国人が直面している苦労を感じたんです。その時に自国に帰った後も野菜で作るものなので、再現可能な植物性原材料のみで作ることができる和食を作ろうと思いました。」
『BentoYa Cooking』では、どんなメニューを教えてくれるんでしょうか?
「教室で教えるメニューは家庭料理がほとんどです。その中でも今、教えているのがカツカレー。大豆を乾燥させた大豆ミートっていうものがあるんです。それを唐揚げ用のものだと固形の一口サイズだったりと、大豆でできたものが販売されているので、そちらを使ってお肉の代わりに使うような感じです。カツの場合は、つなぎで卵が使えないので、長芋をつなぎにして炒めたタマネギをいれて、片栗粉とパン粉、そこにも卵が入っていないものを使ってあげます。それがカツカレーのカツの部分。他にも唐揚げ、キャラ弁、チーズケーキ、ぷりん、マフィンなどのスウィーツ。一番人気のあるメニューはラーメンと餃子です。」
一番人気の餃子とラーメン、ヴィーガンではどのように作るんでしょうか?
「餃子の方は大豆ミートを使ってもいいんですが、私たちの教室は木綿豆腐を使って、あとは食感をお肉っぽくしたいのでキヌアを使ったりして、中に入れるフィリングにしています。餃子の皮は卵が入っているものはほとんどないので、そのまま使います。ラーメンの麺も作ろうと思えば作れるんですが、ラーメンと餃子のセットが1時間半から2時間で作るように教えているため、麺は市販のものなんですが、スープはダシから作ります。昆布だし、椎茸だし、あとはタマネギをじっくりと飴色になるまで炒めて、それがコクになります。そこにお味噌と豆乳を入れてタンタンメン風のラーメンを作っています。自国に帰ってからも「作ったよ」って、写真を送ってくださる方もいて。例えばラーメンの麺がなかなか手に入らない地域の方には、スパゲッテイィを茹でる時に、水1リットルに小さじ1くらいのベーキングソーダを入れてから茹でると、グルテンとベーキングソーダの化学反応でラーメンのかんすいを使ったような香りが、スパゲッティからでてくるんです。いろいろな質問に対して代用品もお伝えしているので、全く同じ味にはならないかもしれませんが、近い味にはなるはずです。」
菅原さん、最後にこんなお話もしてくれました。
「『BentoYa Cooking』は単なる料理教室ではなく、新しい視点を持つ場所を目指しています。例えば植物性の原材料を使ってのお料理教室なので、動物愛護や地球環境問題だったり、宗教的な問題による食の多様性を持つ方に向けて、知るきっかけになればと思っております。また、現在チャリティお料理教室を行っていて、動物保護団体や日本の貧困にあえぐ子供たちをサポートする団体とタイアップしています。お料理教室を通して、社会貢献もできる団体も目指しています。ですが、野菜だけでこんなにおいしい和食が作れることを世界中に知ってもらいたいという思いが一番強いです。海外からいらっしゃった方でお料理教室に来る方が多いんですが、たくさんの方々に日本で食べた料理で一番美味しかったのは、ここで作ったメニューと言ってくださって。みなさんいい方だからなんですけど。これからもどんどんおいしいヴィーガンの和食をご紹介できるように開発していきたいと思っています。」
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