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July 10 2020
島根で焚き上げた縁起が良くて美味しい”たましお(藻塩)”をご紹介!
今日は、新月と満月に合わせて塩炊きをする渡部裕子さんにお話をうかがいます。
渡部さんは島根県出雲市にある発酵文化研究所をプロデュースしたり、人と地域や心と体を結ぶ、むすび舎として活動しています。
むすび舎は、どんなことをしているんでしょう?
「むすび舎というのは、私がご縁があった方の人と人、コトとモノ、心と体を結ぶ、むすび舎です。飲食も長かったので、おむすびもむすぶんですが、地元の出雲のまだ知られていない食材とか、野菜とか生産物を世界中の人に届けたいという思いで発信しています。あとは、その人がその人らしく生きられるようにその心と体を結ぶというので、潜在意識からのアプローチをしたり、いろんなやり方でいろんなものを結ぶという。なぜか私すごくご縁に恵まれていて、人や物の情報がやってきて、もともと公務員をやっていたんですが辞めて、アンテナカフェ『ハレノ日』という人とモノが集まる発信基地を作ろうと思ってカフェを始めたんですけど、そこに本当にたくさん人ともモノがやってきたんです。私がハブになって繋いでいくことでいろんなおもしろいことが起き始めて、これ私、一生やっていきたいかもと思って。これとこれをつながったら面白いよねって。出発は自分のワクワクなんですが、たくさんのご縁に恵まれてこれを結んでいくのが役割なのかしら?ということに気づいたんです。」
渡部さんはもともと市役所で働いていたんですが、その時に今の塩炊きの師匠・塩爺と出会ったことで、塩炊きがライフワークになっていきます。
「もともと島根に塩炊きの文化があったのはなくて、塩爺が60歳になった時に地域で何かがしたいという思いと、戦時中にお母さんや地域の人が海で海水を汲んで塩にしていたという記憶があって、藻塩で有名な鎌苅島まで視察に行ってノウハウを教えてもらって、静間町と仲間たちと塩炊きを始めました。そこに遊びに行かせてもらうようになって、一番最初の取材の時に「口で言うだけじゃ分からんから明日の朝5時に塩炊き小屋にこい!」と言われたんです。そしたら誰もいない真っ暗なところにひとりポツンと1時間くらい待たされるという、それが私と塩炊きの出会い。塩爺は、冬だったのでまさか本当に来ると思わなかったみたいで、来た時にすっごいビックリしていて。そんな感じで…試されたのかな?」
塩炊きって実際、どんなふうに行うんでしょうか?
「炊くのは石油ではなく、この辺は古いおうちが残っています。それを解いて新しい家にというのもあって、古いおうちの古材を解体して、燃やしても環境に影響がないようなものをもらってきて塩炊きをしています。塩炊きは新月か満月に炊き上げるんですが、前日から炊き上げて、前日の朝7時くらいから集まって釜に火を入れて煮詰めていくんです。その日の夕方くらいに釜に蓋をして、その余熱で塩分濃度が濃くなって、次の日また炊き上げます。実際は12時間くらい炊き上げて、あとは時間という熱が炊き上げて、2日間かけて炊き上げたら、それを1晩かけてザルに炊きあがった塩のにがりをきって、ザルに広げて天日干しで4日間くらい干しますかね。それで出来上がります。」
また「たましお」は、「あらめ」という昆布の仲間が入っていて、うまみとミネラル、天然のグルタミン酸がつまっています。「たましお」は、6月20日の一粒万倍日と天赦日という、とても縁起のいい日に前炊きを始め、翌日の6月21日の新月と日食と夏至の日に炊き上げたパワーのつまったお塩なんです。
「6月20日に前炊きを始めて、6月21日の夏至の日がこの日が新月にかぶっていて、この日が日食だったんです。インドでは金環日食でこのあたりだと部分日食で、スペシャルな2日間で炊き上げたもの。夏至と日食がかぶさるのが、以前起きたのが400年弱前の江戸時代で次起きるのが800年後らしくて、すごい時空の中で貴重なレアな日だったので、ここは楽しいことをしようとスペシャルなイベントも組んで塩炊きをしました。よくお葬式の後に払い塩といって清めるお塩ありますよね。盛り塩とか。古くからお塩は邪気を払うという事で使われていたんですが、ここのスペシャルなお塩は祓いにも使えるし、私は朝の白湯に解いて藻塩を一つまみ入れて飲むんですが、それで自分が守ってくれるようなイメージで。自分でそのスパイラルに持って行く、そういう手助けしてくれるツールになると思ってやっています。」
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