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Oct. 30 2020
ジャワ島のこんにゃく芋を使った、乾燥糸こんにゃく
今日は兵庫県宝塚市にあるオーガニック、無添加の食品輸入販売をする、株式会社トレテス 代表取締役の中川啓さんにお話を伺います。
今から25年前に創業されたこちらの会社のメインの商品が、乾燥糸こんにゃく『ぷるんぷあん』です。
この『ぷるんぷあん』の原材料について 中川さんに聞きました。
「弊社の一番メインの商品が、インドネシアのむかごこんにゃく芋というジャワ島に育っている自生のこんにゃく芋を使った、春雨のような乾燥したこんにゃく商品なんです。乾燥した糸こんにゃくや、粒状のお米に混ぜるような乾燥したこんにゃくを扱ってまして、株式会社トレテスは私の母が創業したんですが、母と祖父がインドネシアにいる日系のインドネシア人の方にお会いするため現地に旅行に行ったときに、この商品と出会ってその商品を日本で販売するために立ち上げた会社です。こんにゃくは日本ではもう当たり前のように、もう何百年も前から食べられてるんですけども、世界的にこんにゃくを日常で食べるのは日本や中国など、そういったところに限られていると聞いてます。インドネシアの人は、こんにゃく芋はアクがすごく強すぎるので全く食べなかかったり、ちょっとさっと茹でて食べると顔中がかぶれてしまうということで、現地語では【デビルタン】と言われているようです。食べると舌が悪魔のようになるので。ただ本当はこんにゃくは何度も何度もアク抜きして加工すれば、食べられるものになるんです。 」
中川さんのおじいさまとお母さまが会いに行った、日系のインドネシア人の方がキーマンだそうです!
「会いに行ったというインドネシアの日系人の方は、石井さんという方で、その方は戦争(第二次世界大戦)で現地に派兵されていました。戦争が終わっても日本に帰れなかった、残留元日本兵なんです。その石井さんが日本との架け橋になりたいということで、あのこんにゃく芋を発見し、現地で加工とか栽培の技術を指導して商品を作られていました。それもありう商品自体はすでにあったんですが、販売の販路や販売をする日本の会社がなかったので、私の母と祖父がその会社を立ち上げて販売をスタートしました。そうですねもう石井さんという方は戦後現地の方とご結婚されて、もう日本には戻らずにずっと永住しています。本人は日本には戻りたいと思ったそうなんですが、なかなか戦後でそういった環境にも恵まれなかったそうです。ご結婚されてお子さんもいらっしゃって、サンダルを作るような工場もご自身で立ち挙げられて、もう永住しようと決められた方だったんです。やはり戦後の歴史の中で生まれた商品の一つなのかなと思います。」
乾燥糸こんにゃく『ぷるんぷあん』、どんな風に調理するといいんでしょうか?
「まず一番多いのは秋冬のお鍋や煮物などに、普通のこんにゃくのように入れる方が多いですね。それに加えて、ちょっとサラダなどにアクセントを出すために入れる。またパスタの麺代わりにしているなど、いろいろな使われ方をされています。一番おすすめの食べ方はなんですかと聞かれたときは、韓国料理のチャプチェに、春雨の代わりにちょっと使っていただいたらどうでしょうかとお伝えしています。もちろん春雨やマロニーなど、似たような糸状の形状でそれぞれの魅力があると思ういます。乾燥糸こんにゃく『ぷるんぷあん』の一番の魅力は、独特の弾力のある食感です。日本でも売られてる糸こんにゃくは9割以上が水分で、実は乾燥させると水分が抜けて、ほとんどひからびたような状態になってしまうんですけども、開発途上でいろいろと試行錯誤をしていくうちに、日本でも去年ブームになったタピオカの原料になるキャッサバというお芋がありまして、それもジャワ島全土で自生している作物なんです。なのでインドネシアのキャッサバをちょっと利用できないと思い、タピオカのででんぷんを加えると独特の食感に加えて乾燥できるように加工ができました。幾度とないその開発のチャレンジの中で生まれた独自の製法で、臭みが全くないんです。こんにゃくなのに臭みがなく、味もとても染みるので、いろいろな味付けの料理にも合うという三つの特徴をいつもお伝えしてます。」
そして、トレテスでは、「おいしい!」は国境を超えるのでは?という思いのもと、商品を通じてその食品がつくられた国を知ってもらえたら、という願いもあるそうです。そこで販売をスタートさせたのが、韓国の『ちょいたし薬味』!
「韓国はやはりキムチなどのああいった漬物がしっかりしているので、薬味はすごく使うんです。生姜やニンニク、あとは唐辛子などの栽培の歴史が長い。韓国の土地は日本の土壌より少し乾燥してようで、その分こういう薬味な度は土壌の栄養素や水分を自分でしっかり吸収しようとして、力強く生きるという話を聞きました。そこで便利で良い商品があるということで、ご紹介いただいたのがこの『ちょいたし薬味』だったんです。無農薬の生姜糖、にんにくを収穫して、それを伝統的な石臼のようなものでゆっくり刻んでみじん切りにしたものを、少し微量のトウモロコシのでんぷんを繋ぎにして、ブロック状に固めてフリーズドライにした商品です。それが、サッとスープやパスタの煮汁などにサッと溶けて香りが立っていく商品です。今ご好評いただいてる商品なんですが、とても面白い商品だと認知していただいております。お隣の韓国の食文化に、少しでも触れ合うきっかけになってくれると、うちとしてはいいのかなと思ってご紹介してます。」
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