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CHOYA NATURAL BEAUTY

Dec. 11 2020

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花生師の岡本典子さんに聞く、お花と共に過ごすナチュラルな年末年始の楽しみ方。

今日は花生師の岡本典子さんに、お花と共に楽しむクリスマスやお正月の過ごし方について伺います。岡本さん、誠文堂新光社から『花生師 岡本典子の花仕事』という本が発売されています。
このシーズンはお花の依頼も増えるそうなんですが、お花の依頼が来た時には先方からのイメージを大事にしつつ、その中に自分らしさを少し出していくことを心がけているそうです。岡本さんならではの自分らしさ、どんなことなんでしょうか?

「自分らしさは長くやってるとだいぶわかるようになってきたんですけど、自分自身で気付くというより、取材を受けたり質問をしていただくことで、答えようとして見つけていったところがあるんです。どちらかというと、華やかというよりは花の色気だったり、花自体が持っている本来の内側から内面から醸し出すような色気だったり、そういったものを意識したお花選びをしているのが、多分自分のスタイルかなと思ってます。一言で言うと、華やかという地味目なんですけれどもその色気に気づくと、中毒性があるって言っていただくことがあるんです。自分の中でさじ加減っていうのがすごく大事だなと思ってまして、華やかなものをご依頼として作る場合も、どこかにその自分がが心地いい加減を見つけ続けているような気がします。そのためには、華やかな優しいお色の中にちょっと毒っ気を入れたりとか、そういったバランスですかね。それでもどのくらい毒を入れるかによって玄人感具合が変わってくると思うんですけど、一般的なお店店舗に置く場合は、少し毒っ気を少なめの割合にしたり、一般受けをするような感じの工夫もします。そのままですと、どこまでも毒気が出てしまうというところはあるかもしれないです。」

岡本さんが、普段お花を飾る時の楽しみ方も教えてくれました。

「買ってきたお花、もしくはピンときて自分のところに迎え入れたお花をどの角度からどう見たらそそられるのか、ドキドキするのかという視点で見てみて下さい。例えば少しうつむき加減のお花を購入してきたら、目線より高い棚の上にちょっと置いてみたりとか、以前LiLiCoさんにもエロスの岡本さんってイメージを持っていただいたと思うんですけど、やはりパーンと丸見えしてしまうような、お花の顔が正面を向いていて綺麗でしょ?といった整え方よりも、少し花首が曲がっていてうなじが見えているけれども、ちょっと覗いてみるとそこに黒い芯があって、そそられるというか惹かれる何か魅力的みたいな、そういったお花がやはり好きかもしれないです。花業界では、ちょっと古い考え方なんですけど、できるだけまっすぐで頭が大きくて茎が太くて、しっかりとしたものが等級が良いとされてます。その点で市場目線ですとちょっとB級品に当たるような動きがある線を感じられるお花とか葉っぱだったら、どんなお花でもあり得るというか、例えばバラでもそういうバラを選ぶんです。まっすぐな子の中に1人ひねくれてる子やっぱりいたりするんですよね。そういう子に私はどちらかというと愛着を感じるほうです。」

ここからは、クリスマスのおススメの植物を聞きます。クリスマスツリーを連想させるモミの木、常緑樹、葉っぱが細い針葉樹を添えて、さらに赤いをプラスするとクリスマス感がでるということですが、岡本さんの推しはこちら。

「私のおすすめはヤドリギです。ずっとヤドリギをおすすめし続けてもう何年にもなるんですけれども、ヨーロッパではクリスマスには、例えば切手やクリスマスカードなどのモチーフに用いられていたりします。ヤドリギって名前の通り、自分の木じゃない木に着生、寄生して生えて行くんですが、要するにその疲れてしまった木、大元の木にとっては栄養を吸い取られてしまうので、迷惑な話なんですけど。お店でだいたい1本1本切られた状態の短い枝として売っていることがあると思います。地味なんですけどとっても神秘的で、ヨーロッパではヤドリギの木の下でキスをすると願いが叶うとか、ロマンティックですね。その実がなんとも透明感があるツヤとしていて、でも実は潰れちゃうとすごく粘っこい実なんですけど。実自体も葉っぱの付け方もとっても特徴的な植物です。」

岡本さん、お正月に向けてはこんなアイテムも販売しています。

「お正月にはお正月リースと呼んでいるのですが、それはいわゆるスーパーの店先で見るような、日本、和風というものではなく、しめ縄をリース状にしたものに洋風のお花や実をつけ、和洋折衷といいますか今の日本の住宅やインテリアにも合うようなものをご用意するようにしています。日本で迎えるお正月はやはり少し日本らしさも欲しいと思いますし、新年ということも意識して、凛とした真っ白な、例えばドライフラワーをつけたりなど、飾っていて清々しくなるようなものを用意しようと思ってます。お家で過ごすっていうことを考えると、気持の面もそうですし、様々な状況の方がいらっしゃると思います。優しい気持ちになれるような、ちょっといつもよりは毒っ気を減らして、でもどこかには少し毒っ気を入れるんですけど。お家でいつまでも眺めていたくなるような、気持ちが少し和むような、そして一年のスタートを気持ち良く切れるような、そういったものを意識して作ってます。」

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