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Oct 29 2021

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農薬不使用野菜で創る、野菜菓子専門店『Atelier shin.』

今日は、農薬不使用の野菜を使って作る野菜のお菓子を販売する、野菜菓子専門店 Atelier shin.代表の大廣真哉さんにお話を伺います。
Atelier shin.のこだわりは、農薬不使用、有機野菜を使用し、ペーキングパウダーや重曹などの食品添加物を一切使わないということ。さらにお菓子のフードロスをなくすために、店舗販売はせずに事前に注文分のみを作るお菓子のサブスク【定期お得便】というサービスを行っています。【定期お得便】では、毎月7日〜10日の間に旬の野菜3種類を使った、年間36種類の野菜のお菓子を月替わりで楽しむことができます。
大廣さんは、どうして『Atelier shin.』を作ろうと思ったのでしょうか。

「街のお菓子屋さんというパティスリーというかお菓子屋さんに勤めていた時に、毎日捨てられていく大量のケーキを見て衝撃を受けました。将来お菓子屋さんでやっていこうと思ったときに、このような無駄にするような作り方のお菓子作りはしたくないなと感じたんです。それが【定期お得便】というサービスができた理由でもありますが、事前に生産量がわかることで、捨てられてしまうケーキが最大限減らせるようにしているということが、お店の特徴の一つになっています。環境問題に関しても、日本の農薬の使用量の多さを知った時に衝撃を受けました。その後日本の風土を調べていく中で、果物の生産にどうしても農薬が多使用されてしまうことを知って、日本で農薬が必要が無い野菜があるのを知り、野菜でお菓子を作ろうとしたのがこのお店を作るきっかけです。お料理をしていても使う野菜は何かいつも似たり寄ったりしてしまうことが多いかなと思います。そんな時に、このようなお菓子でその野菜を知っていただいて、普段買わない野菜なども買っていただけたら嬉しいなと思っています。」

『Atelier shin.』ではフードロス対策で、こんな取り組みも行っています。

「毎月、月終わりや区切りがいいところで、どうしても余ってしまって売り切れないケーキをゼロボックスとして、SNSで売り切るということをしています。そのボックスを作ってから4年ほどは、商品を捨てるようなことがなくなり、必ずその月で売り切ることができるようになりました。ご注文いただいたお菓子を10個仕込みたくても、どうしても11個作らざる得なくなる時があったりします。またマルシェに出店した時に少し余ってしまったお菓子が出てしまった時に、それをストックしある程度の量になった時にゼロボックスとして、LINEなど公式アカウント上で募集し販売しています。野菜のお菓子というと、どうしても身構えてしまうことがあると思います。やはりフルーツの方が甘くて美味しそうと思われると思うのですが、この仕事を始める2年ぐらい前に、野菜を使ってたお菓子を作りをずっと試作していたことがあり、どうやったらこの野菜のお菓子を生かせるのかということを必死で考えていました。色々な野菜に合わせてた調理方法を見つけてきました。例えばローストするとか、そのまま刻んで入れるのがいいといったことや、その生地感によってどのような調理方法がいいのかという技術を蓄積してきて、数年前ぐらいから、幅広く日本にある野菜で作れるようになってきました。ですので、最近は自信持って出せるようになってきました。」

『Atelier shin.』で人気の定番アイテムを聞きました!

「一つ目が、玉ねぎのサブレです。多分うちのお店で一番売れていると思う、農薬不使用の玉ねぎを使った玉ねぎのサブレというお菓子があります。玉ねぎに塩コショウを振り多少水分を出し、それを直接クッキー生地の中に入れてオープンでバッと焼くようなサブレです。焼いてる時も何かグラタンのような香りがして、濃厚で優しい甘さでサクサクしたサブレになります。その他にも、農薬不使用の金駒を使ったゴマのフィナンシェがあります。通常のフィナンシェは、大量のバターを使って作るんですが、こちらで作ってるコマのフィナンシェはそのバターを100%ごま油で代用して作ってます。通常のフィナンシェよりさっぱりしていますが、コクがあり、口に入れた時にゴマの風味が口の中いっぱいに広がるフィナンシェになっています。また、ほうれん草ともちきびのケーキは、さっと茹でたほうれん草を細かく刻んでたっぷり入れることで、ほうれん草の風味がそのケーキの中にしっかりと入ります。そこに合わせるのがもちきびという雑穀なんですが、ケーキの中に火が通ることによってそのプチプチとした食感がアクセントになりつつも、しっとりとしたとても美味しいケーキになります。」

今年限定のクリスマスケーキには、赤の野菜と緑の野菜を使用しています。

「今年のクリスマスケーキは、一つ目がトマトのレアチーズケーキです。トマトの水分がたくなくなくなるまで炊き込んだペーストに、クリームチーズを合わせてレアチーズケーキで、上の段には国産の蜂蜜をたっぷり使った、ジュレのようなものを合わせ、そこにミニトマトたいたくさん浮かべ、一緒に食べてもらうといった、クリスマスケーキになります。今年、特に特徴的なのがその赤と、クリスマスカラーの緑の部分には何を使うか考えたのですが、今年はブロッコリーにしようかと思っています。ブロッコリーとスイートチョコ、紅茶味で、チョコムースのようなものを仕込んでいます。ブロッコリーが生クリームと合わさって、ブロッコリーの氷柱のようななんか優しい甘さと、しっかり苦味もあるチョコレートと紅茶を合わせたチョコレートムースです。合わせて食べた時のバランスがよくできたと思っているので、こちらも自信作です。ケーキの上にも甜菜糖で少し甘みをつけけクローブで煮たたブロッコリーがすごく美味しいんです。それも一緒に食べていただけたらなと思っています。」

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