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June 17 2022
環境にも配慮できる【さささ】の和晒をご紹介。
今回は、大阪府堺市の石津川沿いにある毛穴町で1911年に創業した、株式会社 武田晒工場、専務取締役の武田真一さんにお話を伺います。
和晒とはどんなものなのか、武田さんに聞きました。
「和晒っていうのはそもそもは生地の加工方法であって、手ぬぐいや浴衣というものは、染色したものが手ぬぐい浴衣になるので、その染色をする前段階のための加工というのが和晒なります。なので和晒は何をするのかと言われると、木肌という生地を白くしているのが和晒になります。生地の中には色々な不純物であったり、生地を織るというんですけが、織る段階の時に糸の強度を上げるためにノリをつけたりします。しかし、そういったものが付着した状態だと染色がなかなかできないので、染色するための後工程のために一度生地を白くし、余分な物を無くすという前段階の工程を行うことが和晒になります。元々は昔は、よく布おしめなどを製造してたんですが、時代の流れの中で布おしめ以外にも手ぬぐいや浴衣などと、さまざまな和晒を製造している会社です。時代の変化とともに紙オムツに変わっていき、そのような会社が全国的に減少していく中で最終的に残ったのがこの堺市というところの和晒工場と愛知県にある和晒工場が残りました。」
和晒らではの特徴とは、どんなものなんでしょうか?
「さらし加工っていうものの中には和晒と洋晒があり、昔からの日本に伝わってる和晒の方法と大量に晒しをするための洋晒というやり方があリマス。和晒は、【カクソウ】という四角い箱の中に生地を入れた状態で水が流れ、その中で生地は全く動かない状態で、丸々2日ほどかけてゆっくり白くしていきます。洋晒は、生地を薬品の液などにつけつけ約40分ぐらいで生地が白くなります。すぐに白くなるものよりゆっくと白くしていったものの方が、やはり生地自体には負担がかからないので、柔らかくふんわりした状態になります。元々、僕の曽祖父の時代には、川で生地をつけ太陽の光で白くしていく工程で、本当に自然の中で得られる工程により作られていました。現在、そのような昔の工程を参考にした工程に戻していこうとしています。少ない薬品で少ない水量でという工程は、武田晒工場独自のやり方でして、先代にあたる私の父が考え出したものなんです。」
元々は和晒で布おしめをつくっていた武田晒工場では、赤ちゃんの反肌着やおくるみを作っていました。しかし、和晒自体を知らない方が多く、「もっと日常の中で和晒を使ってもらおう」と【さささ】というブランドを立ち上げました。
「和晒された生地は、元々は昔から皆さんの生活の一部になってたものなんですが、時代の変化とともに体を拭くには手ぬぐいは薄く吸水性があまりないのでバスタオル、顔を拭くにはタオルに変わっていくなど、手ぬぐいは用途が万能であるからこそ何かに特化した商品に負けてしまうっていうところがありました。今回【さささ】では、35センチ×35センチという正方形の中で、料理に特化した手ぬぐいを作りました。料理に特化していますが、くり返し使えるため環境にもよく、最終的には布巾と雑巾のようにも使えるなど、最後の最後まで使い切ることができる、つまり一つの役目で終わらない、といった商品であるという説明をさせていただいてます。【さささ】の意味は、「さっと取って」「さっと切って」使える「晒」の【さささ】になります。」
この和晒ふきん、どんなふうに使い切るのかも聞きました。
「35センチ×35センチの中で、例えば最初は水気を取ったり、出汁をとったり、例えば豆腐の水切りに使ったりと、調理の中で使っていただくことがでいます。ある程度使っていくと別の使い方にもできるようになってきます。おにぎりを握ったりなど、料理の合間に様々な使い方ができますし、最終的には綿花なので徐々に柔らかくなりますので、掃除の道具として使って使い切ることができます。料理ではやはり皆さんはキッチンペーパーなどを使っていると思いますが、基本的にはキッチンペーパーは使い捨てになってしまい、そのまま捨てることになります。【さささ】の和晒ロールは、使った後に水気を取って干しておくと、すぐに乾いて再度使うことができます。繰り返し使えるので、皆さんんの環境配慮したいという気持ちにフィットするものになっていると思っています。」