Oct. 14 2022
日本で初めて!ヴィーガン高級生食パン『LA VIGNE AKIKO』
今回ご紹介するのは、『veggy』の吉良さんもオススメしていた、日本で初めてと言われるヴィ―ガンの生食パンを作っている『LA VIGNE AKIKO』です。
お話を伺うのは、『LA VIGNE AKIKO』代表の池田三香子さんです。
店名の「アキコ」は、三香子さんの娘さんのお名前です。パティシエのアキコさんとパンを製造する三香子さんが、中心となって製品を作っています。
「厳選した素材を使い、手作りで丁寧にパンを作っています。リッチでヴィ―ガン、厳選した素材で特別な一点物のパンという気持ちでお作りしています。一般的に言われる安全ということに対しては気を付けていますし、それプラス、リッチな感じや軽やかさなど、そういったものを心がけてます。体にいいから少しまずくても我慢しようではなく、特別感のある美味しさだったり、軽やかさがあってもいいかなと思っているので、レーズンにしてとても大粒で、抹茶も非常に香りが高いものをふんだんに惜しみなく使うことで、素材の味を生かししているということになります。私としては作るときに足していくっていう製造よりは、どこまで引けるかということをいつも心がけていて、そのことによってリッチでありながら、素材の味が生かされているというものを目指しています。」
三香子さんのお母さんの代から、パンやお菓子を作るお店をされていたそうですが、どうしてヴィ―ガンのパンを作るようになったのでしょうか?
「私の気持ちを中ではその特別な食べ物というよりは、みんなで一緒に楽しめるっていうことがユニバーサルと考えておりまして、そういったものになればいいかなという気持ちで作らせていただいてます。私自身も食べ物のアレルギーがとても強い子供を1人育てまして、離乳食の頃などは何を食べさせたらいいのかわからないほどで、お芋しか食べてないぐらいの感じでしたね。みんなと同じ美味しいものを食べられないという、残念な悲しい感じの顔を見たりとかしてきたので、そうではなく同じものをみんなが食べても美味しいという、そういうレベルのものを作りたいというのが最初の思いです。かといって別にアレルギー対応食品というよりは、みんなが食べておいしいというところで考えております。すごく食べられない子供を育てた中で、みんなもずっとその子と同じものを食べるっていうわけにもいかないんです。かといってその子も、そういうものを知らない中でだけでは育たない。いろんなものを食べる親だったり兄弟と一緒に育っていく中で、それぞれに合ったものを、認め合って楽しむということが大切だと思ってきたので、それがうちの店で表現できたらと考えています。」
ヴィ―ガン生食パン、どうやって作っているんでしょうか?
「一応、日本で初めてという感じでお作りしているんですけれども、生食と言うとリッチな感じで甘くてやわらかいといった感じで、それを制限のある中で作るのは難しかったと思うんです。美味しいけれど噛み締めるようなタイプのものなどが多かったと思うんですけど、そういうソフトでリッチな味わいをぜひそれまで食べられなかった方にも味わってもらいたいっていうことで、遜色のないものを目指して作らせてもらいました。私どもが作っているのは、結果的に小麦の味わいが引き立ったとは思いますが、クリーミーな感じだと思います。豆乳ベースにして油脂というかクリームのようなものを作り、それをバターや生クリームなどの代わりに使っています。こね上げから焼き上げまで3日ぐらいはかけてます。引き算で美味しさを出すには、多分時間と手間が必要なんだと思います。」
そして、イチオシがクルミの生食パン!
「意外とあのクルミの生食パンは地味なんですが、私が想像していたよりも「こんな美味しいと思わなかった。」というお客様のお声をよく聞きます。一度、私もクルミのペーストを油脂の代わりに使ってみたかったんですが、なにせ贅沢なので、普通のパンには使ってなかったんです。たっぷりクルミは入れてているんですが、バターの代わりにクルミのペーストを作ってそれを代わりに入れるんです。それがコクの深さとソフトさ出してくれました。よくナッツバターをお聞きになる方もいらっしゃると思うんですが、そういった考え方の一つだと思います。ただクルミの場合はちょっと難しく、非常に品質の良い甘みのあるクルミでないと、ペーストにしたときに苦くて美味しくないんです。美味しくないというか、ちょっと向かないというか。元々甘みのあるクルミをローストしてすぐにペーストにして使うと、非常に甘みとこくが出てびっくりするような美味しさになります。例えば、これはクルミの色素なんです。この薄いピンクのような紫のアントシアニンみたいなものは、これクルミの色なんです。非常に綺麗だと思います。」