今回は、新潟県で国産メンマを作って販売している新潟県田上町(にある【道の駅 たがみ】駅長の馬場大輔さんにお話を伺います。
道の駅「たがみ」では、「がんばるねぎ」という大ヒット商品があります。このネギは、雪の中で耐えながら甘みが増すという特性があり、その頑張りを称えて名付けられました。ネーミングやデザインを工夫し、かわいいシールを貼って販売することで、売上は2倍に増加。B品として扱われがちな規格外のネギも、味は正規品と変わらないため、「ガンバレねぎ」として正規品とほぼ同じ価格で提供しています。地元の特産品を大切にしながら、伝え方にこだわった商品展開を行っています。
道の駅「たがみ」がグッドデザイン賞を受賞しているのですが、その理由は、地域作りに貢献するデザインが評価されたからです。売上重視ではなく、地域価値の向上を柱に、小中学校との商品開発や、地域特産品を今の時代に合う形で市場に届ける取り組みを行っています。地域の人々を主役に、デザイナーやクリエイターと連携して地域デザインを進め、その結果が評価されました。
田上では、竹林問題を解決しながら「メンマ」を作るプロジェクトが進行中です。多くの人がメンマが竹から作られていることを知らない中、田上の竹を使って美味しいメンマを製造しています。現在、市場に流通しているメンマの99%が外国産ですが、田上では地元産にこだわり、放置竹林の解消を目指しています。春にタケノコが成長し、幼竹と呼ばれる2mほどの竹を収穫し、皮を剥いて塩漬けに。4~5ヶ月塩漬けにしたものを調理し、地域資源を活用したメンマとして提供しています。
道の駅「たがみ」で販売しているメンマの最大のこだわりは、地域の人々と協力して作る点です。タケノコの収穫から皮むき、塩漬けの作業まで、地域住民と共に行い、地元の温泉施設とも連携して加工を進めています。メンマは3種類あり、穂先の柔らかい部分は醤油と黒胡椒で味付け、中間から下の硬い部分はラー油や醤油で仕上げています。新潟の新米との相性も抜群で、地域の素材を生かした一品です。