働く女性の生活をさらに輝かせるナチュラルな情報をピックアップ

CHOYA NATURAL BEAUTY

チョーヤ梅酒

Mar. 03 2017

針仕事のすすめ

今日は、株式会社地球丸から出版されている雑誌『天然生活』編集部の田村久美さんにお話を伺いました。
現在、発売中の4月号の特集が“針仕事”です。

どうして、この特集になったのかお話を聞きました。

「針仕事といいますと、日本古来の針仕事はごぎん刺しなどを思い浮かべるかと思いますが、実はは針仕事は農作業をしていた農閑期にしていたもの。ですので本来はもう少し寒い時期が日本古来の本当の針仕事の時期になります。でも今、春っぽい風が吹いてきたこのタイミングにしたのは、素材が一番ある時なんです。 冬の素材でもある、ウール、ベルベット、モヘアといったものも残りつつ、春に向けて、コットン、リネンという明るい布地だったり素材、色も今から増えてきている時期になります。ですので一番素材を選びやすく道具もそろっているので、読者の方が針仕事を始めるのに一番いいかなと思ってこの特集にしました。」

そして、もう1つが繕いの特集です。

「大切に使っていたものに穴が空いたり、汚れたところを布で隠したり、穴を糸で埋めたりして修繕する方法を紹介しています。どんなものがあるかというと、焦げた鍋つかみにアップリケをしたり、長年着ていて擦り切れてしまった襟をかがってみたり、靴下の穴の開いたところに布を当ててみたリ、ネコの爪に引っかかれて穴が開いてほころんでしまったところに布を当てて修繕したりという方法をご紹介しています。やはり靴下が一番、みなさん穴が開くとおっしゃっていて、繕う方が多かったんですが、その1つにダーニングというヨーロッパの技法で繕っている方がいらっしゃいました。ヨーロッパの伝統的な修繕技法なんですが、糸だけで布は使わないんです。穴のところに縦糸を通して、そこに横糸を通すという機織りのような感じで修繕をしていく方法になります。」

今回の特集の中には、蔵前にある世界のトップブランドにも愛されるリボンメーカー、木馬のリボンを使ったアレンジも掲載されています。

「スタイリストの大橋利枝子さんに木馬のショールームを訪ねて頂き、小物と一緒に合わせてアレンジしてファッションや小物に取り入れるという提案をして頂いています。12点ほど紹介して頂いているんですが、どんな作品があるかというと、エプロンに縫い付けて飾りにしたり、あと襟元にレースをくっつけておしゃれな襟にしたり、ハンカチの周囲にレースリボンをつけて大人っぽく仕上げて頂いたりしています。針仕事のテーマなんですが、縫うだけではなくて、例えば、シンプルな麦わら帽子にチェックのリボンを巻き付けるだけとか、あとはレースのモチーフリボンを首に襟元に巻き付けるだけというアクセサリーにしてしまうといったファッションアイテムへ取り入れ方もステキに紹介してくださいました。」

最後に田村さんは、取材をして感じたこんなことをお話してくれました。

「取材していた中で一番思ったのは、手を動かすのは手間がかかる、労力も使うし頭も使う。時間も必要になってくる。その手間をかけたいものは、とても大切にしてきたいものだからこそ手をかけられる。自分が手をかけたぶん、慈しみが増しますし、愛着、愛情も増していってもっともっと大切なものになってくる。それが、自分のものであったら自分のために作る喜びだったりするし、それが家族のものでも誰かのために作る喜びにつながってきて生活が豊かになってくるんじゃないかなと思いました。」

『天然生活』  ホームページ >>

バックナンバーはこちらから