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チョーヤ梅酒

July 14 2017

暑さに負けない薬膳料理

気温と湿度の高い日が続いています。そこで今日は『いつもの食材 効能&レシピ帖―毎日の食卓で健康生活』の著者で、薬膳料理研究家の早乙女孝子さんに、“暑さに負けない体を作るための薬膳料理”を教えて頂きます。

まず、夏はどんな食材をとればいいのでしょうか?

「薬膳では夏の強烈な暑さを「暑邪(しょじゃ)」とよび、身体に悪影響を及ぼす邪気と考えています。この「暑邪」が体内に入り込んでしまうと、ほてり、熱くて寝付けない、のどが渇く、のどの痛み、イライラなど夏によくみられる不調が引き起こされます。薬膳では「暑邪」に負けないために身体を冷やす性質を持つ食材を使い体内の過剰な熱を冷まします。夏に旬を迎える食材には、身体を冷やす性質を持つと言われる食材がたくさんあります。ズッキーニ、ニガウリ、きゅうり、なす、冬瓜、トマト、タコ、スイカなどです。夏はこれらの食材を積極的に使うといいでしょう。」

薬膳料理につかうスパイスや調味料ってどこで手に入るのでしょうか?

「薬膳料理というと「生薬を使って作る料理」と難しく考える方がいらっしゃいます。でも、スーパーで手に入る身近な食材も、自分の体質にあった効能を持つ食材を組み合わせれば、立派な薬膳料理になるんです。スーパーに売っているスパイス、調味料、乾物のなかには、生薬として使われているほど高い効能を持つものがあります。とくに夏におすすめしたいのが、ミント(体内を冷やす性質があります)、クコの実(体内の「水(すい)」を増やすので、汗をかいた日におすすめです)、夏の冷えに心当たりがある方は、身体を温める食材を料理に加えて体内の巡りを活発にしましょう。スパイスを使った料理がおすすめです。こしょう、パクチー、シナモン、クローブ、生姜、にんにく、とうがらし、山椒を使ってみましょう。」

ミントを使った薬膳デザートと夏の冷えやむくみを改善する【きゅうりと鶏肉の生姜焼き】のレシピも紹介していただきました。

「体のほてりをとり、汗で失われた水分を補う薬膳料理が、【スイカとミントのマリネ】です。材料は、スイカの実[100グラム]、ミントの葉[少々]、レモン汁[大さじ1]。作り方は、スイカの実をサイコロ状に切ってボウルに入れ、ちぎったミントの葉、レモン汁といっしょにあえます。冷蔵庫で30分ほど冷やせば完成です。スイカの甘味、レモンの酸味に、ミントの涼やかな風味がアクセントになり、夏らしいさわやかなデザートになります。
また【きゅうりと鶏肉の生姜焼き】レシピはこのようになります。材料:きゅうり[1本]、塩[少々]、鶏むね肉[1枚]、(鶏下味)塩[少々]、調理酒[少々]、片栗粉[少々]、サラダ油[少々]、(タレ)しょうがのすりおろし[1片分]、しょうゆ[大さじ1]、みりん[大さじ1]、調理酒[大さじ1]。きゅうりは細切りにして塩をまぶして3分ほどおいて水けを絞ります。鶏肉はそぎ切りにして下味をまぶします。フライパンにサラダ油を入れて中火にし、鶏肉を炒め、火が通ったらきゅうりを加えます。最後に混ぜておいたタレを炒め合わせて完成です。しゃきしゃきしたきゅうりが良いアクセントになって、さっぱりした生姜焼きです。」

薬膳料理について、こんなお話もしてくれました。

「自分の身体と心に目を向ける習慣が身につくということです。実は薬膳料理はとってもシンプル。熱があれば冷やす、寒ければ温める、不足していれば補う、多すぎるものは排出する。これらを食材の力を使って行うのが薬膳料理です。そのため、薬膳料理を作るには、まず現在の身体や心がどういう状態なのか、自分で自分自身を理解することが重要なんです。忙しいからといって自分のことを後回しにせず、自分自身に目を向ける時間を持つことが薬膳料理を作るためのはじめの一歩です。」

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