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秋こそポジティブになる方法
今日は、作家で心理学者の晴香葉子さんに聞く、“秋こそポジティブになる方法”についてお話を伺います。
心理学的にいうと、この時期は、気分が落ち込みやすい季節なんだそうです。どうして、秋は、落ち込みやすくなるのか、そのワケを聞いてみました。
「季節や天候と、私たちの心の状態は関係があることが分かっています。例えば、現在の気分と、居住地の天候を調べた調査結果があるんですが、腫れている時はポジティブな気分だと答える人が多くなりましたし、雨や曇りの状態ではネガティブな気分と答える人が多くなるという結果が出ています。特に、天気の変化からは、精神的に負の影響を受けやすいことが分かっています。抑うつや意欲の低下などが特に秋から冬にかけて起きやすいので季節性感情障害とういう精神疾患もあるほど。私たちは自律神経や外部の環境変化を使って、外部の環境変化に合わせてバランスをとって暮らしています。秋から冬にかけては急に寒くなってきたり、朝晩の寒暖の変化も多いわけですが、仕事の忙しさに加えて天気や気温の変化も激しくなるとその対応が難しくなり心のバランスも崩してしまいます。普段なら明るくやり過ごせたことも、心に引っかかっていつまでも気になるということも起こります。」
晴香さんのお話しでは、秋に気持ちを落ち込みにくくする生活習慣として大好きな人たちと旬の食べ物をおいしく食べることもオススメしているんですが、もう1つは、こちらです。
「まずは睡眠をしっかりとることが大事。でないと体と心も回復しにくいので、まずは睡眠をしっかりととる。落ち込んだ状態でもいいからまずは横になる、体をやすめることが大事。脳は2回睡眠の波があって、片方の波では体の疲れをとって、片方では脳の疲れを取ると言われている。なので睡眠をとるということは、体の疲れもとるし、心の疲れもとることなんです。例えば睡眠はお腹が空いていても、すごく眠かったらまず寝ちゃいますよね。目の前に食べ物があっても寝ちゃいます。一番最初の人間の欲求なので、そこがしっかり満たされることで心が元気になりやすくなる。でも、私たちはSNS社会になって、悩み事があるとそのことに関係することをずっと検索してしまったり、過去のメールのやりとりをみてしまったり、睡眠不足になりやすい。だからおうちに帰って特に何もすることがないときは睡眠をとりましょう。これは体と心のために大事だと思います。」
晴香さんのお話しでは、アルモノを触ると気持ちが優しくなるそうです。
「手にフワフワと柔らかいものを持って人と話すこともオススメ。心理学では身体化認知といっているんですが、手にフワフワした柔らかいものを持っていると、心が安定して相手に対して抵抗感も減ることが分かっています。つまり話している相手に心を開きやすくなります。緊張すると毛布を握ったりして安心することをライナス効果と言いますね。スヌーピーのライナスくん。赤ちゃんも自分の育った毛布を握って、その毛布がないと寝ないという子もいますよね。ほんのり寂しさも感じやすい季節なので柔らかな物を持って、心を開いておしゃべりをすることでお互いの心を温かくポジティブにしてください!」
最後に、気持ちをポジティブにしておくことの大切さについても聞きました。
「自分だけじゃなくていい影響があります。自分の心がよい状態なら人にも良い影響を与えることができることが分かっています。心理学では情動伝染というんですが、私たちは相手の行動や表情を見ると脳のミラーニューロンというところが活発に働いて自然に自分も相手の行動や表情に似てきてしまう。その結果、情動、つまり心の状態も伝染することが分かっています。自分がよい状態でいることは、周りの人にとってもポジティブな情動伝染をおこすことができるので、プラスになります。職場でもやる気がなくてネガティブなことばかりを言っていると、こちらもやる気がそがれますよね。生産性の低下にもつながります。せっかく一緒に頑張る仲間であれば、職場でも家庭でもポジティブで前向きな状態を作れるといいのではないかなと思います。特にこの秋から冬にかけては、冬支度というDNAが働きだしますから、冬のための準備をしたいということで、少し慎重になったりしますので、ぜひ自分を明るくいい状態に保ってたくさんの人と協力をして、安心の輪を広げていくといいと思います。」
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