季節の変わり目、“ 食養生 ”で体調を整える!
今日から3月!季節の変わり目は体調を崩しやすいですよね。そこで、食べることを見直して体の鋭気を養って生きて行こう!という“春の食養生”が、今日のテーマです。
お話を伺うのは、一般社団法人「日本伝統食協会」代表理事のはらゆうこさんです。はらさんは、フードコーディネーターとして株式会社Vitaの代表取締役でもあります。
まずは、春の食養生について、お話を聞きました。
「食養生とは、食べることで健康を保っていく、食べることで病気を予防してくという考え方です。やはり人間は食べないと生きていけないので、食べることで栄養をとって、毎日健康でいたいですよね。みなさん毎日食べていると思いますので、健康とはどういうことなのか、季節でどんなものがおいしいのかと考えながら感じることを食養生と言います。毎日の食事の中で堅苦しく考えると、ちょっと難しくなって苦しくなるので、ちょっとしたことでいいんです。例えばお酒を飲む時に酢のものを食べようかなとか、揚げ物ばかりではなく野菜を食べてみようかななど、ちょっとした心がけで毎日が変わってくると思います。日本には四季があり、春夏秋冬それぞれおいしいものがありますよね。その“おいしい”がとても大事で、おいしさは多くの栄養を持っているので、春には春、夏には夏、日本の四季のそれぞれ旬の食材を取り入れることが大事なんです。特に意識するというよりは、買い物に行った時に春キャベツがある!山菜もある!と気付くような、旬のものを食べるようにしています。」
春の食材と言えば苦味のあるものも多いんですが、ふきのとう、タラの芽、たけのこ、うど、ふき、わらびなどのの苦味のある食材を積極的にとるといいそうです。
「冬の間に蓄積した栄養を野菜は大地の恵みを吸って生きています。それを頂くことによって冬に溜めた疲れや、寒い季節は体が縮こまりがちなので苦味の食材を入れて、冬に溜めがちだった疲れやなどを出すデトックスが期待できます。私たち日本伝統食協会では、おばあちゃんの知恵袋と言われるような日本人の知恵を大切にしています。昔の方はそんなに薬を飲んでいたわけではないので、食べることや旬のものを体に取り入れるということで健康を保っていました。春は苦味のある食材をとるといい、“春は苦味を盛れ”と言われていたので、苦味のある食材をとるのは意味のあることなんです。」
苦味のある春の食材の調理法をはらさん教えていただきます。まずは、はらさんが大好きなこの春の味!
「私は菜の花が大好きで、どうしてもおひたしにすることが多いんですが、ペペロンチーノのようにたくさんのニンニクと鷹の爪を入れて、オリーブオイルを熱して、その中にさっと湯がいた菜の花を入れて炒めるます。それだけで、ニンニクの香りもして菜の花の苦味もしますし、たくさん食べることができます。苦味が苦手な方も油で調理したり香りを入れることで、たくさん召し上がることができると思います。他の食材とあわせたり、油で揚げたり、サッと炒めたりすることで苦味が軽減されるんです。」
はらさんオススメレシピをもう1つ!春の苦味の食材といえば、ふきのとう!!
「ふき味噌はみなさんご存知だと思いますが、私はそこにお肉をプラスしてふき肉みそにするんです。ふきのとう5個に対して、ひき肉100グラムぐらいがいいと思います。いろいろな作り方があると思いますが、私はふきのとうを刻んでお肉と一緒にみりんとお味噌で炒めます。フライパンでもお鍋でもいいんですが、ひき肉の種類は何でも良いんですが、私は鶏肉が好きなので鶏ひき肉にすることが多いですね。たくさん作っておいて保存をして、キャベツと一緒に炒めたり、お豆腐を焼き豆腐にしてその上にたっぷりかけるなど、ふきにプラスふき肉みそにして、それをいろいろなお料理につかったり、ご飯にそのままなどアレンジをして食べています。また、ふきのとうはオイル漬けにもできます。私はふきのとうは、大きさが大きいので半分や四等分にし、オリーブオイルに漬けるのがいいと思いますが、オイルを熱してその中にふきのとうを入れて、しばらく気をつけながら過熱します。その後、冷まして冷蔵庫に入れて保存します。おつまみや、そのまま刻んで一緒に炒めたりすることができます。」