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秋田で作る国産生ハムをご紹介。
今日は、赤坂でスペイン料理『グランビア』を営む、金子裕二さんにお話を伺います。
このお店では、日本では珍しい、国産のあるモノを食べることができます。いったい何なのでしょうか?
「今から37、8年前のボクが29歳の時、もともとスペインが好きで何度も行っていて、料理をやるならスペイン料理でスペインの名前を付けようと、『グランビア』と名付けました。グランビアというスペインに有名な通りがあって、日本でいうと銀座通りみたいなイメージです。定番で言えばパエリアです。あとは自家製の生ハムです。これは私が35、6年かけてやっている事業で、純国産の生ハムです。」
金子さんは、豚を放牧して無農薬で育てている農場も持っていて、さらに秋田県・田沢湖に生ハム工房があり、そちらで無添加の純国産生ハムを作っているそうです。
生ハムって…いったいどんな風に作るんでしょうか?
「スーパーで売っているのはラックスハムといって、ドイツの製法でできています。簡単にいうと1週間から1カ月で人工的に作れるんです。ところが、ヨーロッパタイプのスペインのハモンセラーノ、イタリアのプロシュートは、長期間かけて熟成させるわけなんです。うちの生ハムは基本は最低1年、2年〜3年かけて熟成させるので、手間と時間といろんなリスクがいっぱいあるんです。基本的には、1本10キロ〜12キロぐらいの原木という骨付きのもも肉を使います。それを塩漬けにして、乾燥させ、熟成させます。どこからが乾燥で熟成かというのが決まりがなく、自然の気候を利用して作っていくのが、スペインに昔から伝わっている生ハムの作り方なんです。」
ここからは、『グランビア』の純国産生ハムのおいしい食べ方です。
「食べ方は、基本そのままで食べるのが美味しいんですが、切り方によっていろいろ味わいがあります。例えばダイス状に切ったり、マグロの四角いおつまみのような感じで食べてみると噛みながら味わいが深くなってくるうまさが伝わってきます。スティック状に切るなど、味わいが違ってきます。スペインあたりでは生ハムの骨があって、スペイン料理の煮込みで使うと、いい香りのする骨のスープができます。これは『コシード』という料理で、生ハムの骨がないとできない、独特のスペインの料理なんです。」
グランビアでは、生ハムを作ることができる生ハム塾も開催しています。
「一番最初の工程を1本、原木という生ハム10キロか12キロのものを塩漬けをして、そして自分の名前を付けたタグをつけて、自分の生ハムを作る、生ハム塾です。生ハムはボクがやり始めた時は、生ハムが何か分からない人がほとんどでした。だいたい常温で生ハムを置けるとか、常温で肉を干して腐らないというのが日本には無い文化なので、生ハムのことを理解してもらうことが一番生ハムが広がる1つの方法だろうと考えたんです。ですから作り方を教えています。保存方法とかもですね。完成したら現地で秋田の田沢湖で、今年の生ハムが完成したのでみなさんお祝いしましょうかということで、パエリアを150人前くらいの大きな鍋で炊いて、生ハム食べながら秋田ならではの気候のもとで。紅葉の真っ最中で気持ちいいですよ。」
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