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古来種野菜を扱う八百屋さん『warmerwarmer』を紹介!
今日は、古来種野菜を扱う八百屋さん、『warmerwarmer』の高橋一也さんにお話を伺います。古来種野菜というのは、「古来」の「種」の「野菜」と書きます。
まずは、『warmerwarmer』の活動、そして古来種野菜について聞きました。
「私たちは昔から日本で受け継がれている野菜と種を守る活動をしています。日本古来から続いている野菜で、日本全国各地、村とか集落で受け継がれているんですが、どんな野菜があるかというと、800年前から受け継がれている平家大根、一番古いのは、1200年前から受け継がれている食用菊で83歳のおじいちゃんが守っていてる『坂本菊』、あとは450年前に日本に最初に入ってきたカボチャ、日本最古のカボチャ『三毛門カボチャ』で、海外から入ってきた野菜で古来から続いている野菜を守ろうという活動をしています。一般のスーパーマーケットで販売している野菜の大半は、人工的にある目的を持ってデザインして改良した野菜なんです。種屋さんが商品として改良して販売している野菜を普段食べているんですが、私たちは、昔から受け継がれている野菜を守る活動をしています。」
じゃぁ、私たちが普段食べている野菜っていうのは、どういうものなんでしょう?
「例えばどんなことかというと、収量がいい。昔の野菜に比べて収量が良くて、収入が良くなるということ。たくさん実るということですね。あとは日持ちがする。ホウレンソウや小松菜、昔の野菜は収穫してから2、3日ですぐに黄色くなったりしんなりする。でも今の野菜はそうならないように改良していて、スーパーさんで長く売り場に置けるので廃棄ロスにならないように改良しているというのが今の野菜。他にもあって見栄えがいい、規格がそろうという野菜。あとは味が今は万人受けするようになっていて、大根は本当は苦いんですけど、その苦みをなくりした、ニンジン臭さをなくしたり甘くしたり、どんどん味もデザインして改良してある目的を持って、商売用に売れるようにしたのが今の野菜なんですね。」
高橋さんが、オーラを感じたという古来種野菜、平家大根についてお話伺いました。
「これはもともと、宮崎県の椎葉村で平家がもともと守ってきた大根。800年前からずっと作り続けている大根。煮たらおいしい。場所によって肉質が違ったり味が違うので、煮物にしたらおいしいかなと。辛みがある大根で肉質が固いので、普段私たちが食べている、シャキシャキのみずみずしい大根とは違って、それをおいしいと感じる人と、物足りないと感じる人もいます。自分たちに野菜を合わせるんじゃなくて、自分たちが野菜に合わせていくという感覚。なのでおいしいか?というと「おいしい」という人もいれば、「物足りない」という人もいるかもしれませんが、これが本来の野菜かなと。古来種の野菜には、複雑性のある味わいがあると。今日は大根の話ばっかりなんですけど大根の苦みは、ふつう大根って普通の味の後に苦みが実はあって、この苦みは漬物をした時に旨味に変わったり、表の味と裏の味が共存しているのが今の古来種野菜で、香りが全然違います。料理していると香りが出てきて、野菜の本来の「食べたい!」という欲求、五感が刺激されるというか、自分たちが忘れたものがここにあるよね、ということを感じさせてもらえます。」
最後に高橋さん、こんなお話もしてくれました。
「やはりこう向き合いながら人間視点ではなくて、自然視点にかえれるというか、逆なのかなと。いつのまにか、人間視点で世の中を変えることができることができるようになったかもしれないけど、自然視点になって自然に自分たちが寄り添うといろんなことに気づきます。いろんなことに気づくのでそこから工夫や知恵、物を大切にする思いを子供たちに伝えたいなと。平家大根にしても、地域の歴史とか先人の思いがつまっているというか、タイムカプセルのような存在で、その野菜が来た時に色々時代、その背景が贈り物のようにみえるようなのが魅力かなと思います。タイムカプセルかな。食べてめぐらすし、出会って、見て、感じる。メッセージを受ける。800年前の大根に受け取るってないですよね?何かメッセージを送ってくれる。そのメッセージをどう受け取るか?日本全国にいろんな野菜があるのは僕たちへのメッセージかなと思いますね。」
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