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CHOYA NATURAL BEAUTY

Sep. 11 2020

一本一本手作りする傘屋・イイダ傘店をご紹介!

今日は、イイダ傘店の飯田純久さんにお話を伺います。
イイダ傘店は、日傘・雨傘を布地からデザインして、一本ずつ手作りで制作するのが特徴です。店舗は構えていなくて、受注会とイベントなどの販売会で全国を巡回するオーダーを受けてから作る傘屋さんなんです。

「もともとは布が好きで染めたりだなど美術大学でやっていたんですけども、自分で考えたりしたものが加算の形になったら、面白いかさができるかなっていうのはなんとなくなんですけど、最初の頃に思って始めてみました。学生だったので、そこまでいろいろ考えていなくて、ですがみんながこう作っているものは、きっとみんな熱意を持っているんだと。考え方としては、みんながやってないようなものにしたら面白いかもと思えるような、布でできているものって何だろうと考えました。ある時、あれ傘っていうのものなんだってと思って。でも染めて傘にするっていうのが、あんり今まで発想にもなかったんです。そういうちょっと新鮮な感じは自分でもあって、傘の形にしたら面白いかなっていうので、やってみたような感じです。」

イイダ傘店では日傘と雨傘の両方を作っています。その中の一つに「のり弁」という日傘があります。

「のり弁の傘っていうのは、まずぱっと見は海苔の刺繍が見えるんですけども、よく見ると下地の部分にお米がプリントされています。布を作る工程としては、最初に白い布にお米をプリントするので、最初は白米のテキスタイルが出来上がるんです。それを刺繍の工場に持っていって、今度は上から実寸大の海苔を刺繍で叩いてもらって作っています。その傘の仕上げに巻いて止めるボタンに一つ、梅干しをつけて完成しています。最初に僕が作ったときは、こういう海苔の刺繍が施された日傘があったら素敵だなと思って、僕の頭の中では自然にこういう傘っていうふうに作ってみたんですけど、それを初めて展示会に出してお客さんに見てもらったところから、「あら、モダンね」って言われました。「モダンな傘なんだ」って。いくら僕がこういうふうな傘って作っても、結局その傘のキャラクターを決めるのは使ってくださってる方の印象なので、そこから徐々にモダンな雰囲気も持っている傘になっていきました。僕も自分で実際見てみたらそういう見え方もいいなと思って、僕としては真面目に作ってたんですけど、「何だこれ?」というふうに言ってくれる方もいるので、なんかモダンな傘となんだこれ?という傘が組み合わさったような、なんかいろんな見え方ができる面白い傘にはなりましたね。」

これからの季節オススメなのが、【おでん】柄の傘!飯田さんが福岡・博多のおでん屋さんで、大根が円形ではんぺんが三角、昆布がリボン型だな…とおもったことからできた傘なんです。

「色がとても落ち着いた時のしみたというか落ち着いたカラーなので、意外なカラーも合わせても、色合いとしてさしてみると意外に自然だったりします。僕も何人かさしてもらった中で、全員ではないんですけども一部の方にはとてもしっくりくるなと思ったんです。自分で開いて最初は「おでんの傘なんて、ハハハ!笑」みたいな感じなんですけど、試しにさしてもらうと「うんなんかいいね。」みたいななってくる時があるんです。それは言葉では言い表せないんですけど、何かその人にしっくりくる傘っていうのがあるなと僕は思っていて、それを僕がオーダー会で選んで話してても、お客さんがそう感じるとき結構僕も同じようにその傘が何かいいかもしれないと思うことが多いですね。お洋服の似合う似合わないとはまたちょっと違う。傘って、何か似合ってなくてもいいんですね。それは持つもので体からちょっと離れるアイテムだからなのかなっていうのは最近思うんですけど。なんか似合うとかではなくて、しっくりくるっていうか、僕はそんな風に思ってますね。」

最後に飯田さん、こんな話もしてくれました!

「僕が作っている傘っていうのは、「今日、差して行こうかな?」といった日に差してもらえたら嬉しいなと思っています。逆に言うと、今日はこっちの傘でいいかなっていうような家の傘ではなく、ビニール傘などとても便利なものなので、そういう日はもちろんあっていいと思っています。いろんなシチュエーションがあると思うので気分とシチュエーションで、でも今日はこの傘にしようかなっていう1本として。家の傘が少しあってその日がちょっとウキウキするような日になれば、それはとてもいいことだなと思うので、傘の選択肢っていう中で一つちょっとうちの傘で、それを使ってもらえるっていうふうなことになったら、仕事をしている僕としてはとても嬉しいことですね。」

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