今が旬!有機パクチー『ハーブスマン』
今日は、茨城県行方市で有機パクチーやハーブを作って31年。『ハーブスマン`S』の福山久之さんにお話を伺います。
ALL GOOD FRIDAYでは、パクチー由来でパク山さんと呼ばれている福山さん。そんなパク山さん、パクチーの他にもいろんなハーブを作っていらっしゃるんですが、今年はちょっと嬉しい出来事があったそうです。
「今年の出来のいいいいこととして、バジルなどが6、7年ぶりによく採れました。バジルは7年ぐらい前に、バジルベト病という病気が発生しました。この病気は世界中に蔓延して、パンデミックを起こしたんです。バジルは夏が最盛期で、夏のハーブの王様というぐらいに夏の稼ぎ頭だったんですが、パンデミック依頼、7月ぐらいになるともうベト病が入ってしまい、10日ぐらいで全滅というサイクルをずっと繰り返してきていました。それでも試行錯誤してバジルベト病に強い品種をいろいろと試してきました。今年はそれを4種類程度に選定してきて、その中の2種類はベト病が全く入らず、最後期の11月いっぱいぐらいまで採れました。それが私には大きな収穫でした。病気もするけれど育てていくうちに、人間が抗体を獲得していくようにバジルもそうやって強い品種ができてきて、ずっとそうやって植物も人間も繰り返していくんだろうなと、そんなことを思ったりした年でした。」
現在『ハーブスマン`s』では、畑で石油製品を使わないことを心がけているそうです。農業では雑草を抑えるマルチというポリエステルで出来たものを使うそうなんですが、かなりの量を使うので代わりに雑草を抑えるための麦を植えて土を覆って雑草を出なくさせる方法を試したりなど、いろいろ試行錯誤されているそうです。さらには、こんなお話も。
「農業がCO2を放出しているのは、CO2全体の4分の1と言われていることを知り、愕然としました。農業というと自然に寄り添ったエコな優しい産業というイメージがありますが、実はたくさんのCO2放出していて、温暖化の原因にもなってるっていう事実があり、なるべく環境に優しい負荷をかけない農業ということを考えました。『ハーブスマン`s』は、開園当初からずっとオーガニックでやってきましたが、それでもやはりたくさんの石油製品を使っています。ビニールハウスなどマルチで使えますし、土がが蓄えられるCO2の量というのは、地上の植物が蓄える量の2倍、大気が蓄える量の3倍ぐらいの量を実は土の中は蓄えていると知りました。トラクターで耕してしまうことで、それをまた再放出してしまうという事実があるみようです。それならばなるべく耕さないで栽培できたらと思い、不耕起栽培を試したりなど、オーガニックであるということに決してあぐらをかいてるわけではなく、やはりもっと考えていかなければならないと最近感じています。」
パクチー、実は冬がおいしいんです。そこでパク山さんのパクチー2021について伺いました。
「秋冬に採れるパクチーは8月の暑い時期に種をまくんですけども、その時期に割と適度に雨が降ってくれたので、発芽も揃いました。あまり大きな台風が来なかったので、土をえぐられて流されてしまうといったことも無く順調に良く育ってくれて、味も香りも良くできたと思います。それでもやはり、美味しいとは言はいただけるんですが、自分なりにはここがもう少しとか、葉っぱの具合とか見るともう少しだなとは思っています。」
パク山さんにクリスマスシーズンにもおすすめのパクチーレシピ、教えて頂きました!
「パクチーをいわゆる薬味として使うのではなく、普通のお野菜として使ってほしいと思っています。先日うちの連れ合いが作ってくれたのが、マヨネーズ和えのサラダなんですけど、きゅうりとパクチーと玉ねぎと蒸した鶏肉。それを塩、胡椒とマヨネーズで和えただけなんですが、普通であればパクチーの代わりでレタスだったり、水菜だったり、そういったものが多いかとは思うんです。それらの代わりにパクチーを入れて、それだけでとても美味く、違和感なく食べられると思います。うちのスタッフが前にお蕎麦屋さんに勤めていたんですが、そこのそば屋さんではパクチーのおひたしを出していたみたいです。パクチーはせりや三つ葉と同じせり科なので、シャキッとしたあの感覚で楽しめると思います。鰹節をまぶして、ちょっと醤油をさしていただきますと、本当に全然違和感なく美味しく食べられると思います。ベトナムやタイの方には笑われたりするらしいんですが、わりと日本では結構そうやって鍋にしたりサラダ?にアレンジするなど、パクチーが日本独特の定着の仕方をしてるような気がしているので、普通のお野菜の仲間入りをさせてあげてほしいなと思っています。」