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浦田農園の枝豆
枝豆は夏の味覚と思っている方も多いと思いますが、実は夏の終わり、秋が近づいているこの時期の枝豆は格別なんだそうです。
そこで、山形県東置賜郡川西町にある『浦田農園』の浦田優子さんにお話を伺います。以前、無農薬大豆で作る【味噌づくりセット】をご紹介させて頂きましたが、今回は浦田農園の枝豆についてお聞きしました。浦田農園は、優子さんと夫さんの2人で経営されている農園で、畑のものはすべて有機栽培で育てています。
まずは枝豆のお話の前に、この夏の山形のお天気について聞いてみました。
「毎年このところ平年通りといった天気がないような異常気象が続いているいるのはいるんですけれども、今年は特に7月、8月と田んぼが水浸しになるようなほどの豪雨がありました。うちの田んぼも土砂崩れが2回もありまして、まだ直っていないような状態です。土砂崩れしてしまいそうなところは、そういった被害があるものなんですが、今年は栽培をしてなかったので幸いでした。枝豆の畑などが水浸しになっても、水は割とすぐに引いてくれました。我が家のところは、たまたま最低限の被害で済んだというような感じです。本当になんというか、人間の力はちっぽけなので祈るしかないというようなところがありますよね。」
そんな夏の気候も乗り越えた枝豆が、今、収穫シーズンを迎えています!
「今年もなんとかそんな雨にも負けず、枝豆が頑張って育ってくれました。枝豆には夏のイメージがあると思いますが、少し涼しくなってきたぐらいの方がずっと美味しい枝豆ができるので、うちの枝豆は9月から10月にかけて、収穫を迎えるようなものをつくっています。夏にも食べたくて夏のも作ってみたんですが、やはり味わいがさっぱりとしてしまうので、秋の濃厚な旨みとか甘みとかは本当にこの時期でないと出てこない味なんです。枝豆だけではなく、作物は昼間が暖かく夜や朝が冷え込むようなところで栽培すると、昼の光合成で蓄えた力が夜に休んでくれ、その分それが甘みに変化してくれるので、美味しいものができます。山形県は果物も有名ですが、果物が美味しいのもやはりそういった理由で、昼夜の温度差が美味しさの秘密になるんです。1日の中で寒暖差がとても大きいと、それだけ美味しいものが育つんです。夏の時期は、山形県も夜は気温が高いのですが、9月ぐらいになるとぐっと夜は冷え込んでくるので、美味しい枝豆や美味しい果物、お米が育つ理由になります。」
現在、収穫している枝豆は【毛豆】と【秘伝】です。どんなおいしい特徴があるのでしょうか?
「毛豆という豆は、元々はここらでも育てていた東北地方に多い品種ですが、今は主に青森の方で育てられてることが多いようです。毛豆は名前の通りモジャモジャなので、見た目がとても悪くなってしまうために、あまり関東などの他の地域では販売されてないような、ちょっと幻の枝豆のような扱いを受けていたりします。味の特徴としては、甘みがとても強い。秘伝はうちでは一番人気なんですが、とても独特な強い香りがあって、枝豆を食べるのを楽しみにしてくださってる方が結構いらっしゃいます。毛豆も秘伝も本当に美味しいんですが、収穫年によって毛豆の方が美味しい時もあり、去年は特に毛豆がとても美味しく、そして今年の毛豆も美味しくできています。秘伝は、当たり外れがなく毎年とても美味しいので秘伝が人気ですが、一度秘伝を食べると他のものもお試ししたいということで、何度かに分けて何種類かご注文いただいたりといったお客様も多いですね。秘伝は香りだけでなく甘みとコクもとても強いので、枝豆の王様と呼ばれたりもします。うちの枝豆を食べると、もうよその物が食べられないというお声を本当によくいただいています。とにかく夏中我慢して、浦田農園の枝豆を9月にやっと食べるというような方も結構いらっしゃるようです。私自身も豆が大好きなんですが、自分のところの枝豆を食べるまでは、結構我慢して過ごしてます。本当に美味しいですよ。」
豆を愛する優子さんのおススメの食べ方は、やはり塩ゆで!美味しい茹で方を教えてもらいました!
「枝豆には、結構、毛がモジャモジャついてるので、特に毛豆は毛がかなりモジャモジャなので、お米を研ぐようにしっかりゴシゴシ洗うと、ケバケバを洗い流せるマス。あとは短時間で調理をした方が、枝豆の食感、歯ざわりも残って美味しく茹で上がるので、大きな鍋でたっぷりのお湯で入れていただいて、サッと茹でて下さい。浦田農園の枝豆は、あまり長時間茹でなくても割とすぐ火が通るんです。もちろん枝豆によると思いますが、浦田農園の枝豆ですと、沸騰後に2、3分ぐらいで茹で上がります。茹でる時間は、鍋の大きさやお湯の量で変わってきたりしますので、目安としては、枝豆の香りがふわっと漂ってきたら浮いてる豆を一つ召し上がっていただいて、青臭くないOK!といった感じで、枝豆とちょっと会話しながら楽しんでいただければと思います。とにかく茹で過ぎ注意でザルにあげて、あとはさっと余熱を回さないように冷やします。やり方としては、ザルに取って団扇で仰いだり扇風機にかけるとかいうのもありますけども、ちょっと冷たい水に2、3秒つけても、中まで水っぽくなるようなことはないので、とにかく手早く冷やすのがポイントです。夕方茹でた秘伝の香りが、夜になってもまだ漂っていると仰っていただいたり、いい香りのさやも捨てるはもったいないのでどうにかして食べられないかと聞かれたりもします。それくらい独特でとても濃厚な香りがします。」
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