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料理家に聞く、胃腸を休めたい時の養生レシピ。
明日は七草の日。七草の入ったお粥を食べて胃腸を休める日です。年末年始、いつもとは違う生活、食のリズムに体が重かったり、胃腸も疲れている人も多いんじゃないかなと思います。
そこで今日は、料理家・冷水希三子さんに胃腸にやさしい養生レシピを伺います。
冷水さんは、料理家の仕事をして18年。提供するレシピや料理にどんなこだわりがあるんでしょうか?
「食べて疲れる料理がやはりその人を疲れさせてしまうなと思うので、食べた後に美味しいのはもちろん大事だと思いますが、食べた後も疲れない料理がいいなと思っています。外食した時などに、美味しいけれど帰ってきてちょっと重いなと感じたり。家庭料理はハレの料理ではないので、普段の料理ではやはり体が疲れることはよくないなと思っています。ですので親は子どもの症状を見て、風邪気味であればメニューを変えたりすることがあります。一人一人にそういうことができる仕事ではないんですが。と言っても、お肉もお魚も好きなので、バランスや味付けで疲れないようにはできるなと思っています。揚げ物も好きなんですが、揚げ物は分かりやすく胃もたれする年頃でもあるので、そういう場合には大根おろしなどを何か他のメニューに加えたりすることで、口もさっぱりしますし、大根の分解酵素でお腹の中もさっぱりします。1つの料理のバランスではなく、全体的にそれぞれが美味しく、最後に体の中でお互いがバランスが取れれば、疲れないのではないかと思っています。」
体が疲れない料理、どうすれば作ることができるんでしょうか?
「自分の体の声を信じてあげるのはいいんじゃないかなと思うんです。多分、本当にその時食べたいもの、体に必要なものを体が求めているだろうし、疲れたときに作るのが面倒くさいと思って外で買ってきたのを食べると、余計疲れたりする時があるんです。作るのが面倒くさいっていうことで、体が求めていないものを買ってしまって後で後悔して、余計疲れる時とかもありますよね。逆に疲れてるときこそ、本当に簡単でいいので自分で作ったシンプルな料理食べる方が、疲れが取れる気がします。たくさん食べなくても、ちゃんと作ったものは本当にリラックスできる気がします。大根はちょうど旬で美味しいのと、たんぱく質など全部を分解してくれるジアスターゼという要素もあるので、胃が疲れたときに食材の力を借りて胃腸の活動を助けてたりなど、補助的な食材を美味しく食べるといいのではないかと思っています。私は本当に大根おろしが好きなので、大根おろしにしらすとお酢かけて食べたりしています。しらすおろしにはお醤油をかける方が多いと思いますが、しらすには塩分あるのでそれにお酢かけるの好きです。そして、それをご飯にのせて食べるのが酢飯っぽくなって好きなんです。」
ここからは、冷水さんがイチオシの白菜のポタージュ!
「噛むことも疲れてる時にポタージュにすると、とても優しい甘みと、するすると胃の中に入ってい来ます。白菜は水分がたくさんあるので、蒸らし炒めと言って、お塩を少々入れオリーブオイルをかけて厚手の鍋でクタクタに、甘くなるまで煮た後に、私はちょっと和風だしで割ります。お水や昆布水でもいいんですが、入れた後はその入れた水分と、もう白菜は甘くなって旨味が凝縮してるので、その二つが仲良くなるぐらい煮ればいいだけです。そこから5分から10分程、火を通してミキサーにかけるだけです。白菜には結構繊維があって、家庭用のミキサーでは繊維が残ってしまいますが、嫌でなければそのまま食べると繊維も食べれるし、もし口に残るのが嫌であれば1回ザルで濾してください。本当にさらっと食べることができるので、贅沢な養生料理だなと思います。皆さんお鍋に白菜を入れると思いますが、あれは白菜から旨味が出ているんです。本当にクセになる美味しさだと思います。簡単なレシピなので体に負担もありませんし、牛乳系も入れなくても美味しです。もし牛乳が好きであれば、少々入れても良いと思います。」
そして、ポタージュでは物足りない!もう少し何か食べたいけど、胃腸に優しいというレシピがこちら!
「身体が重いけど何か食べたい、作るのも大変だという時によく作るのが、この時期に美味しくなる甘いカブをすりおろし、素うどんを作る要領で和風のかつお昆布だしに、塩や醤油をお込みで加えて、うどんスープぐらいの濃さにします。私は関西人なので、普通はみりんを少し加えます。うどんスープにすりおろしたカブを入れて、少し煮込みます。白菜と一緒でカブは冬の野菜なので、お汁がもう本当に甘くなります。優しい味です。ちょっと体が冷えてるなというときには、それを葛とじにします。葛ってやっぱり葛根湯の生薬の材料なんで本当に冷えてるときは、同じとろみ付けるなら、片栗粉より葛粉を使う方がいいのではないでしょうか。」