「日本のダム、世界的に見て安全性はどうなっているのか?」(プロファイラー:京都大学 防災研究所 水資源環境センター 教授 角哲也さん)
日本のダムというのは世界的に見ても高い安全性を持っていて、例えば阪神淡路大震災の時、新神戸駅のところに布引五本松ダムという100年も経つ古いダムがあるんですが震源地に非常に近かったのですがビクともしなかったと、あるいはダムを作った時のコンクリートが劣化してないかチェックしたわけですがダムとはコンクリートの塊でいわゆる普通のビルとは全然作りが違い長期的な安全性は確認されています。一方洪水に対してどのくらい耐えられるのかと、これは2つありまして大きな洪水が来た時にダムは決壊してはいけませんので安全面として水を放流するという設備が備わってます。最近良く耳にする緊急放流というのは安全面での事ですね。ただダムの容量が洪水に対してどのくらいの実力があるのかは正直千差万別であると言いたいです。例えば昨年の台風19号の時相模川で城山ダムが緊急放流したと。一方横に国交相の宮ヶ瀬ダムというのがありこれは非常に新しいダムで大きな容量で満々と水を貯めています。このあたりの違いは、城山ダムが危ないわけでは無く流域面積が非常に上流が大きいので大量の水が入ってくると。それに対してダムの洪水を溜める容量がどのくらいあるのかはダムの形成された位置や元々の役割や大きさそのものにありますが、かなり違うと思って頂ければと思います。日本の近代的なダムはかなりアメリカからの技術が入ってます。佐久間ダムだとか黒部ダムことができましたがアメリカのかなりの技術が入ってます。一方古くからある例えば100年位のダムは実はイギリスだとかヨーロッパの技術者を招いて安全性や運用等を学んで作ってきたという大きな流れがあります。どちらかを取るって難しいんですけどもやはり日本の地形それから環境も含めて、改めてヨーロッパで今議論されて実現していることをまだまだ学ぶといいますか情報交換をして高めていく必要があるのかなと思ってます。
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