2012年11月25日
衝撃の舞台、ラジオのことば
まさか、こんな取材になるとは思っていませんでした。
ノーベル賞作家が書いた戯曲が舞台化されるのを
追いかける、、、
エルフリーデ・イェリネク、「光のない。」
最初にこの原作のページをめくった9月でした。
これを舞台化するの??難解なんです。
東日本大震災と原発事故を受けて書かれた作品なので
「計画停電」とか「情報隠蔽」とか、引っかかりのある
言葉はいくつも出てくるのですが、全体として
何を言っているのか?そもそもしゃべっているのは
誰なのか??
京都の劇団「地点」の演出家、三浦基さんへの
インタビュー。
「このなかに出てくる、わたしたちって誰ですか?」
「この作品はどのような意図で作られたんでしょう?」
翻訳家の林立騎さんが答えてくれました。
「そもそもいったいなぜこの作品を東京で上演することに?」
舞台芸術の祭典フェスティバル/トーキョーの
プログラム・ディレクター相馬千秋さんにもお話をうかがいました。
取材を進めるうちに少しずつ見えてきたのは、
「光のない。」から溢れ出す言葉に込められた、
イェリネクの執念にも似た想い。
それを舞台で伝える「地点」のみなさんの熱。
演劇界の最高峰との呼び声も高い
今回の舞台の様子をたっぷりまじえてお届けします。
見逃したみなさん、音の迫力、声の表現、ものすごいです。
舞台の音楽は、三輪眞弘さん。
電極を腕につけて電気をおくり、それによって腕を動かし
手に持った鈴が鳴るという、、、すごい仕組みでした。
そして、合唱隊は舞台の溝に横たわりながら歌うという。
もちろん全てに意味があります。
さらに、俳優のみなさんにもお話をうかがいました。
ナビゲーターは、クリス智子。
テーマ音楽は、トベタ・バジュン書き下ろしの新曲です。
この番組のための音楽とともに、衝撃の舞台、
そして、ラジオにおけることばについて考えます。
受け止めた言葉のなかから聞こえてきたこと、お伝えします。
今晩10時スタートです。