2014年01月05日
Skaters' Waltzスケートと音楽の関係:ユニバーサルミュージック児玉洋子さん
<ユニバーサルミュージック児玉洋子さん>
児玉さんは、選手たちが実際に使用している音楽をコンパイルしたアルバムや
浅田真央選手が使用する音楽のセレクトを手伝ったりと、
日本のフィギュアスケートの音楽の鍵を握る!?…といっても過言ではない方です。
◆浅田真央選手はどういった流れでこのような曲を選んでいくのでしょうか?
浅田選手が好きな曲ってどんな曲なんでしょうか?
児玉)浅田真央選手は、とにかくクラシックの王道の曲を選んでいます。
一番好きな作曲家はショパンだと思いますし、あとはピアノが大好きですね。
真央選手の清らかなステップにピアノの繊細な音色、
クルクルと細やかな感じがすごくぴったりです。
◆フィギュアスケートの曲を選ぶ際の重要なポイントって?
児玉)ステップだったり、ジャンプだったり、スピンだったり…
色んな要素があるので、いろいろな音楽が出てくる音楽を選ぶ人が多いです。
選手によっては非常に音楽に興味があって、
自分で作ってしまう選手もいますし、周りからすすめられて選ぶ方もいれば、
自分でCDを買って選ぶ方もいるんですが、
でも最終的に振り付けをするコーチが決めることが多いと思います。
特に鈴木明子選手は独特な曲選びをされていて、
かなり難しい曲を選ばれることが多いと思います。
逆に高橋大輔選手や村上佳菜子選手はタンゴっぽいものだったり、
羽生結弦選手は今年、ゲイリームーアのパリの散歩道っていう
エレキギターの音楽を使っていまして、かなりめずらしいケースですが、
羽生選手の男っぽい部分を表現するには最高で、
今年はそれが功を奏しているかなと思います。
◆今まで見てきた中で、印象に残った曲TOP3
<NO,3>ニーノロータ「道」(高橋大輔選手)
私が高橋大輔選手を初めて会場でみた演技がこれだったんですね。
高橋大輔選手が炎に包まれているような独特のオーラを放っていて、
他とは違う選手だな、と思った思い出があります。
<NO,2>トゥーランドット誰も寝てはならぬ(荒川静香選手)
バイオリンの清らかな音と荒川さんの清楚な演技と相まって
そこに金メダル獲得ということで日本中の心を動かした名曲だと思います。
<NO,1>仮面舞踏会(浅田真央選手)
フィギュアスケートをきっかけに有名になったクラシックの代表的な曲。
2シーズン使用して、2008-2009年はフリーで使用して力強い踊りを、
2009-10ではショートで使用し、舞踏会デビューをイメージした
華やかなワルツを演じたいということで、
私たちはフルートバージョンを録音して、それをかぶせて使用しました。
その違いに気付かれた方もいらっしゃればうれしいなと思います。